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「マイナス金利」時代の運用方法は?

執筆者: ginko 発行日付: 2016-2-10

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「新たな金融緩和策としてマイナス金利が発表されましたが、これはあくまで日銀の金融機関に対する施策です。このマイナス金利は個人の預金金利まで波及すると思う?波及した場合の対策は?」では・・・

1位:波及すると思う/プラス金利の銀行に預け替える 45%
2位:波及しないと思う 35%
3位:波及すると思う/プラス金利の個人向け国債を購入する 10%
4位:波及すると思う/株や投信、外貨預金、FXなどに投資する 5%
〃:波及すると思う/わからない、決めていない 5%

となりました。1位は「波及すると思う/プラス金利の銀行に預け替える」で約5割のシェアですね。

さすがに個人預金の金利がマイナスになることはないと思いますが果たしてどうなるでしょうか。

ただ少なくとも銀行にとって預金業務が「儲からないビジネス」となってくるのは間違いありません。「減るのは困るが増えるのはもっと困る」ということですね。とすると、預金増加につながるような積極的な金利やキャンペーン、そして手数料優遇制度は次々と廃止、縮小していくものと思います。

お寒い状況ですね・・・。今後の銀行の業務スタンスを冷静に見極め機動的に預金を移していく姿勢が重要なのかもしれません。その点では「プラス金利の銀行に預け替える」という考えに大いに賛同したいと思います。

また3位となっていますが「個人向け国債」も良いですね。と言うのも個人向け国債は制度上、絶対マイナスにならないことが約束されているからです。その最低金利は「0.05%」であり、すでにその水準に到達しているわけですが、報道の通り国債の金利が一時的にマイナス水準となった点を踏まえれば、「プラス金利を維持しているだけで素晴らしい」と評価してもよさそうです。

ちなみにこの「個人預金金利もマイナスになるかどうか」という質問に対しては全体的にこのような分布となっています。

・波及すると思う : 65%
・波及しないと思う : 35%


およそ3分の2の方が「預金のマイナス金利」を懸念されているということですね。

筆者は繰り返しになりますが、個人預金の金利がマイナスになることはないと思いますが、上記の通り今の銀行のスタンスは「減るのは困るが増えるのはもっと困る」ということだと思います。もし仮に預金のマイナス金利が実現するとすればこのようなステップでしょうか。

ステップ1.まず預金金利をゼロにする : 個人預金が意外に減らない、と言うより増え続ける

ステップ2.各種優遇を一切なくす : 個人預金が意外に減らない、と言うより増え続ける

ステップ3.口座管理手数料を導入する : 個人預金が意外に減らない、と言うより増え続ける

ステップ4.預金金利をマイナスにする : 個人預金が意外に減らない、と言うより増え続ける ※以下繰り返し


当然のことながら預金金利がマイナスになればどんどん元本が減っていくわけですから、タンス預金などにした方が合理的ですが、そこは保守的なわが日本国民のこと、「現金は危ないし、マイナス金利は預かり料と思って割り切ろう」ということになれば、確かに預金にまでマイナス金利が波及する可能性はゼロではなさそうです。

いやはや、ついに預金の世界まで「異次元」となってきましたね。先が思いやられます・・・。

ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。アンケートは3月3日まで。

〔投票〕http://original.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=1234

〔前回のコラム〕http://original.ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=999



 --- Ginkou ---

マイナス金利 運用見直す?

http://www.nikkei.com

FPの紀平正幸氏は「老後資金を増やしたいなら安全資産一辺倒ではなく、株式や上場投資信託(ETF)などリスク資産の割合を増やすのが一案」と話す。

株式なら配当利回りの高い銘柄が選択肢になるという。東証1部上場銘柄の平均は9日終値時点で約2%。トヨタ自動車やゆうちょ銀行など3%を超える銘柄も少なくない。神戸孝氏は「総じて業績が堅調で、配当方針がぶれにくい銘柄を長期保有目的で選ぶといい」と助言する。花王や日本たばこ産業(JT)といった長年にわたって増配している銘柄も候補になる。

株主への利益配分に着目するなら、日本株に限らなくても構わない。例えば米国株ではプロクター・アンド・ギャンブルやコカ・コーラなど50年以上増配を続けている企業が10以上ある。「いずれも業績が景気に左右されにくい日用品や飲料事業を世界的に展開している。2008年のリーマン・ショックの時期も増配が途絶えなかった」(尾藤峰男氏)

海外の個別株投資がハードルが高い場合は投信も選択肢になりそうだ。吉井崇裕氏はみずほ投信投資顧問の「MHAM海外好配当株ファンド」を例に挙げる。配当利回りが高い銘柄に分散投資し、組み入れ銘柄の加重平均配当利回りは1月時点で4.5%になっている。

利回りが見込める金融商品として不動産投資信託(REIT)を挙げる専門家も多い。金利低下は不動産価格の上昇につながりやすいからだ。「一足先にマイナス金利を導入した欧州では不動産価格の上昇が目立つ」と大和総研ロンドンリサーチセンターの菅野泰夫氏は指摘する。

日本でもマイナス金利導入の発表後にREIT価格は上昇している。「価格上昇で今回のマイナス金利の影響をかなり織り込んだが、マイナス金利が拡大するとみるなら投資対象になる」(小屋洋一氏)との見方も出ている。

国内の金利がマイナスに沈む中では海外債券を組み入れた投資信託も選択肢だ。初心者はコストが低く、商品性が分かりやすいインデックス型が向いているという。

吉井氏は「円高進行に備えて為替ヘッジ付きが候補になる」と指摘。例えば日興アセットマネジメントの「インデックスファンド海外債券」や三井住友トラスト・アセットマネジメントの「SMTグローバル債券インデックス・オープン」を挙げる。

リスク資産にお金を振り向ける余裕がない人は、元本確保型で利回りがある程度見込める商品を探すのが一案になる。多くのFPが「マイナス金利下でもお勧めできる元本確保型商品」(小屋氏)としてあげたのが期間10年の変動金利型個人向け国債だ。

半年ごとに金利が見直されるので、将来の金利上昇局面で恩恵を受けられる。市場金利が一段と下がっても、商品設計上の最低金利は0.05%に決まっている。

FPの中には当面はリスク資産の運用を減らすべきだとの見方もある。株式相場や円相場の変動が足元で大きく、日銀が追加金融緩和に動くかどうかも見極めにくいためだ。目黒政明氏は「いまはリスクを取っても報われにくい。リスク資産は圧縮して現金や換金性の高い資産でもつべき」と助言する。「相場が落ち着いてから投資しても遅くはない」(前川貢氏)との指摘も出ている。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---


3週連続で金利ネタ、さらに2週連続でマイナス金利ネタということで、読者の方々も、そして筆者もやや食傷気味となってはいますが、しかしそうは言いつつ日銀の「マイナス金利」政策に伴う「金利破壊」が続いておりますね。10年もの国債金利=長期金利はこのようになっています。



政策発表後、デジタルに下がり、ついに0%の節目を割ったということですね。南無南無・・・。

預金者からすれば確かにこの「マイナス金利」という響きだけでかなり強烈な印象を持つわけですが、しかしこの「マイナス金利」に関して最も注目すべき点というのは、その後、円高・株安が大きく進み、効果が全く続かなかったばかりか、かえって逆効果になってしまっているということですね。今のところ。

まず為替相場はこう。



次に日経平均はこう。



常識的に考えれば「マイナス金利」=日米の金利差拡大ですから、円安になると考えるのが普通です。アメリカは今や日本とは真逆の利上げ中ですからね。

それがなぜ「円高・株安」になるかと言うと・・・おそらく2つの理由がありそうです。1つ目は金融市場は往々にして「反対の動きをする」という点です。「噂で買って事実で売れ」と言われる投資家心理かもしれませんが、このように明らかな円安材料が出てきたときに円高で反応するというのはままあることだと思います。

思い起こせば2013年の異次元緩和発表直後も、金利は大きく上昇しましたからね。下落ではなく。しかしその後は順調に金利が低下し始めたように、どこかで再び円安基調に戻る可能性もありそうです。

そして日本の株価は完全に「為替ドリブン」ですから、円安になれば上昇し、円高になれば下落します。つまりは円安基調に戻れば上昇し、そうならなければ下落が続くということですね。

いずれにしても金融市場がこの「マイナス金利」を完全に消化するまでもう少し様子を見る必要がありそうです。実際にはマイナス金利と言ってもごくごく一部の話なんですけれどね・・・金融政策上は。

そして2つ目の「円高・株安」要因ですが、おそらくそれなりの「失望売り」が含まれているものと思います。要するに「マイナス金利」発表による「円安・株高」効果が数日で無くなり、金融緩和に対する失望から売りが出てしまった、ということですね。

少なくとも過去2回の異次元緩和では必ず「円安・株高」となっておりましたので、投資家の追加緩和に対する期待はかなり高かったと思いますが、現実には数日でその効果が剥げ落ちたことで慌てて売りに転じた投資家の方は少なくないと思います。

かく言う筆者も耐えきれなくなり、債券ものなど一部のリスク資産を除いて、あらかたの投資資産を売却してしまいました・・・ゴメンナサイ。要するに「狼狽売り」というやつですね。

しかし冷静にこの数年の金融相場を振り返れば、1ドル=80円だった為替相場が一気に1ドル=120円大バーゲンセールとなったわけですから、ちょっと出来すぎですね。異次元緩和の効果が薄まってくれば徐々に110円、100円、90円と円高に戻っていく可能性もまたゼロではないと思います。

要するに、今後、為替相場は円高となるのか円安となるのかで日本経済も、アベノミクスも、デフレからの脱却も、そして個人投資家の運用成績も大きな岐路に立たされるわけですが、はたしてどうなるのでしょうか。

そうした中、上記日経新聞の記事ではマイナス金利時代の運用方法としてFP各氏のおススメを以下のように紹介しています。

・配当利回りの高い日本株:トヨタ自動車、ゆうちょ銀行、花王、日本たばこ産業など

・配当利回りの高い米国株:プロクター・アンド・ギャンブル、コカ・コーラなど

・配当利回りが高い海外株に投資する投資信託:「MHAM海外好配当株ファンド」など

・不動産投資信託(REIT)

・海外債券を組み入れた投資信託

・為替ヘッジ付きの海外債券投資信託:「インデックスファンド海外債券」、「SMTグローバル債券インデックス・オープン」など

・変動金利型個人向け国債

・当面はリスク資産の運用を減らすべき


確かに「マイナス金利」時代の運用方法というテーマの中での運用手法としては理解できるものもあります。たとえばJ-REITであったり、前述の個人向け国債などは筆者も一定の魅力を感じます。

しかし。

足元の相場の大きな変動を前にちょっと牧歌的すぎないですかね(苦笑)。仮に3%の配当があっても株価が半値となればリカバリーに必要な期間は10年単位ということになってしまいます。

FPたるもの、相場の動きに一喜一憂しない!ということかもしれませんが、さすがに今は様子見の時期でしょう。

その点では一番最後の「いまはリスクを取っても報われにくい。リスク資産は圧縮して現金や換金性の高い資産でもつべき。」という言葉や「相場が落ち着いてから投資しても遅くはない。」という言葉が腹に落ちます。

読者の皆さんはいかがでしょう?

なお1つ強く懸念される点として、このように金利が低下すればするほど運用ニーズが高まり、怪しげな投資勧誘が増えるのではないかと思います。世の中に旨い話はない、という点は肝に銘じたいものですね。

ということで今回の読者アンケートは、「長期金利が一時マイナスとなるなど、日銀のマイナス金利政策の影響が広がっていますが、マイナス金利時代の運用方法として魅力的なものはどれ?」でいきましょう。投票は3月10日まで。

■<複数回答可>長期金利が一時マイナスとなるなど、日銀のマイナス金利政策の影響が広がっていますが、マイナス金利時代の運用方法として魅力的なものはどれ?(3月10日まで)
http://original.ginkou.info/modules/xoopspoll/index.php?poll_id=1236




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