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メルマガ「間違いだらけの銀行選び」12月号。

執筆者: ginko 発行日付: 2016-12-26

12月号の内容はこのようなものです。

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□ 2016年12月号のコンテンツ □

1.この1ヵ月で取り上げたキャンペーン

(SBI証券、じぶん銀行(現auじぶん銀行)、住信SBIネット銀行他)

2.最新ランキング

3.読者アンケート結果

・空前の低金利を背景にワンルームマンション投資などの不動産投資が
盛り上がっているようですが、あなたはそうした不動産投資に魅力を
感じる?

・現行の120万円×5年の投資にかかわる利益が非課税となるNIS
Aに加えて、40万円×20年の利益が非課税になる積み立て型NI
SAが検討されています。あなたが利用するならどっち?

・R25のアンケートでは資産運用している人の割合が61%とのこと
ですが、あなたは現在、定期預金も含めた資産運用を行っている?

4.今月の購買力平価

5.今月の世界の株価収益率

6.自腹で資産運用中!(10年9ヵ月目)

7.11年12ヵ月目のひとりごと:
「インフレで財政赤字は全て解決!って本当?」
+13,200本+207万円

8.お問い合わせ

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ま ち が い だ ら け の 銀 行 え ら び
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□ 2016年11月号のコンテンツ □

1.この1ヵ月で取り上げたキャンペーン

(オリックス銀行、SBJ銀行、静岡銀行他)

2.最新ランキング

3.読者アンケート結果

・アメリカの利上げ観測や原油価格の回復により、円安&株高がジワジ
ワ進んでいますが、日経平均は今後どこまで上昇する?しない?

・過酷なノルマによるスキャンダルが発覚したアメリカのウェルズ・フ
ァーゴ銀行を念頭に、金融庁は銀行の過度なノルマを取り締まる方向
とのことですが、あなたは銀行員のノルマをどう思う?

・アメリカの大統領選挙はトランプ氏の勝利がほぼ確実な状況ですが、
あなたの気持ちは期待と不安のどっち?

・アメリカの次期大統領であるトランプ氏の政策期待から株高・ドル高・
金利高の動きとなっていますが、こうした相場上昇はいつまで続く?

4.今月の購買力平価

5.今月の世界の株価収益率

6.自腹で資産運用中!(10年8ヵ月目)

7.11年11ヵ月目のひとりごと:
「どんな手を使ってでも、目的達成を諦めない!」
+13,100本+204万円

8.お問い合わせ

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.info1:この1ヶ月で取り上げたキャンペーン
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■1.オリックス銀行:円定期1年0.2%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=890

■オリックス銀行「eダイレクト預金」

100万円以上の場合

・1年 :0.20%
・2年 :0.20%
・3年 :0.20%
・5年 :0.20%

300万円以上の場合

・1年 :0.20%
・2年 :0.20%
・3年 :0.20%
・5年 :0.20%

どの期間も0.2%ということで高水準ですが、預け入れ期間とのバランス
を考慮すればやはり1年0.2%が一番人気、ということになるのでしょうね。
多くの銀行の預金金利が0.0X%と言った水準に沈む中では、なかなかお目
にかかれない好金利です。

>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「3.9」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1311

最高が5つ★なので、相応の高評価ということになります。

以前は0.3%が満足度の目安のように感じておりましたが、今や0.2%
が目安ということでしょうか。オリックス銀行にはぜひこの金利を維持してい
ってほしいものですね。

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■2.SBJ銀行:円定期1年0.3%、5年0.45%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=891

■SBJ銀行「円定期預金」

・1年:0.15%
・3年:0.25%
・5年:0.30%

これだけでもかなりの好金利ですが、現在「開業7周年!記念キャンペーン」
を実施中で、それを利用すると金利はこのようになります。

■SBJ銀行「開業7周年!記念キャンペーン」

・1年:0.30%
・5年:0.45%

こちらは残念ながら新規口座開設客限定ですが、ほとんどの方はSBJ銀行の
口座をお持ちではないと思いますので、このチャンスに口座開設を検討してみて
はいかがでしょうか。

>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「2.8」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1313

真ん中が3つ★なのですが、そこに届かない意外と低い評価ということですね!
金利を考えると限りなく5つ★に近いかと思ったのですが・・・。

金利の割に評価が低いとすれば考えられるのは2つだけですね。1つ目は知名
度が低いということ、そして2つ目は「韓国系の銀行」であるということです。

筆者はリベラルですので後者については気にしないというか、少なくとも「気
にしたくない」というスタンスですが、今は東西問わずリベラルは不人気なのか
もしれません。

時代はリベラルと保守の間を行ったり来たり繰り返していくということでしょ
うか・・・。

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■3.静岡銀行:円定期1年0.25%、3年0.27%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=893

■静岡銀行・しずぎんインターネット支店「円定期預金ウルトラ金利」

・1年 : 0.25%
・3年 : 0.27%

今回は3年ものも復活し、1年ものとの2種類のラインナップということで
すね。金利も夏からアップし、どちらも金利水準としてはトップクラスですね!

「出血大サービスの金利」というのは間違いありません。

>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「4.4」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1315

最高が5つ★なのでそれに肉薄するかなり良い評価ですね!

やはり今は「金利が0.2%を超えてくると高評価」ということになりそう
です。

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■4.その他の取り上げたキャンペーン
https://www.ginkou.info/news/index.html

・SBI証券:東京電力既発債0.202%

・イオン銀行:普通預金0.12%


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.info2:最新ランキング
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恒例の、ユーザーのみなさまの投票による銀行人気投票。その2016年版
の11月の途中経過は以下の通りです。

※不自然な投票は調整しています。

・総合ランキング(★は前月比、順位が上昇した銀行)
1位:新生銀行
2位:住信SBIネット銀行
3位:★オリックス銀行

また各項目別ランキングの1位は以下の通りです。

・口座サービス:新生銀行
・円預金 :新生銀行
・外貨預金 :住信SBIネット銀行、新生銀行
・FX :SBI FXTRADE
・投資信託 :新生銀行
・住宅ローン :じぶん銀行(現auじぶん銀行)
・カードローン:住信SBIネット銀行
・セキュリティ:新生銀行
・証券会社 :GMOクリック証券

総合ランキングではこれまで住信SBIネット銀行が8年連続1位と圧倒的
な強さを見せたわけですが、今年からいよいよ「スマートプログラム」が始ま
り、実質的には「サービスの改悪」となったことから、今のところ2位となっ
ています。

代わりに新生銀行が1位ですね。このまま新生銀行が首位を維持できるので
しょうか?注目です。

それ以外のランキングでは今月は、総合ランキングの単独3位にオリックス
銀行が、住宅ローンランキングの同率1位とセキュリティランキングの3位に
住信SBIネット銀行がそれぞれランクアップしています。

では2016年版の銀行人気ランキングに是非投票をお願いします。

>>>2016年版のランキング投票はこちらから
https://www.ginkou.info/enquete2.html

>>>2016年版のランキング詳細はこちら
https://www.ginkou.info/ranking/index.html


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.info3:読者アンケート結果
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■1.アメリカの利上げ観測や原油価格の回復により、円安&株高がジワジワ
進んでいますが、日経平均は今後どこまで上昇する?しない?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1310

1位:18,000円台まで上昇する 44%
2位:19,000円台まで上昇する 22%
〃:現状維持(17,000円台) 22%
4位:16,000円台まで低下する 11%

となりました。1位は「18,000円台まで上昇する」で約4割となって
います。

ただ、その後の「トランプ相場」によって状況は一変しておりますね。すで
に18,000円台半ばまで上昇しています。一体どこまで上昇するのでしょ
うか・・・。

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■2.過酷なノルマによるスキャンダルが発覚したアメリカのウェルズ・ファ
ーゴ銀行を念頭に、金融庁は銀行の過度なノルマを取り締まる方向との
ことですが、あなたは銀行員のノルマをどう思う?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1312

1位:どちらでも良い。 75%
2位:ない方がいい。 25%

となりました。1位は「どちらでも良い。」で約8割となっています。

渾身のアンケートでしたが、あまり盛り上がらなかったですね(苦笑)。そ
れだけ銀行員のノルマを意識することはない、ということなのでしょう。

ただ言い換えればそれは、現状の銀行員の接客姿勢や営業姿勢について、利
用者は問題意識を持っていないということですね。だとすればまぁ、良いこと
なのでしょうね。

とすると、金融庁がしゃかりきに銀行員のノルマを取り締まっても・・・特
に良い影響はなさそうです。

そもそもノルマとは無縁の世界に生きている公務員が効果的に取り締まれる
かというのも疑問です。金融庁としてはアメリカの事例に過剰に反応するので
はなく、日本の利用者の不満が高まった時点で取り締まるのが良さそうですね。

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■3.アメリカの大統領選挙はトランプ氏の勝利がほぼ確実な状況ですが、あ
なたの気持ちは期待と不安のどっち?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1314

1位:期待 40%
2位:不安 30%
〃:期待と不安 30%

となりました。1位は「期待」で4割ということですね。

ただ全体的にはほぼ分散しており、まさに文字通り「期待と不安が交錯して
いる」と言えるのかもしれません。

一方で選挙前に同じ質問をすれば、恐らく圧倒的に「不安」が先行していた
のではないかと思いますので、選挙後の世界的な株高の動きを見てホッとされ
た方も多いのではないでしょうか。

しかし今回もイギリスの国民投票と同様に事前の予想は全て外れてしまった
わけですが、何が当たり、何が外れたのかはしっかり振り返るべきなのでしょ
うね。

全体的には「大外れ」として総括されてはいるものの、全体の得票率や得票
数はヒラリー氏の方が多かったわけで、事前の支持率調査自体は割合正確だっ
たような気がします。

見誤ったのは「トランプ支持者の分布」ということになるのでしょうね。要
するにトランプ陣営は、結果的にではあるものの、捨てるべき州は捨て、取る
べき州は取ったということなのではないかと思います。特にフロリダやペンシ
ルバニアなどの激戦州を押さえたのは大きかったです。

その点では「選挙戦略の勝利」と言えるのかもしれません。

もちろん、FBIによる「メール問題再燃」というスーパーアシストがあっ
たのは間違いありませんが。

いずれにしても既にサイは投げられ、明白な結果が出たわけで、今更「私の
大統領ではない」とデモをしても仕方ありません。

ただ救いと言えるのは選挙後、トランプ氏は意外と大人のふるまいをしてい
る、ということですね。レーガン大統領のように「化ける」ことを期待する声
も大きいようですが、その点では我々日本人としてもしっかり期待したいと思
います・・・。

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■4.アメリカの次期大統領であるトランプ氏の政策期待から株高・ドル高・
金利高の動きとなっていますが、こうした相場上昇はいつまで続く?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1316

1位:今年まで 41%
2位:3ヶ月後まで 33%
3位:半年後まで 25%

となりました。1位は「今年まで」で4割ということですね。

また全体的にも回答は「今年まで」から「半年後まで」ということでかなり
悲観的ですが・・・筆者自身も同感です!

金融市場はトランプ氏の心変わり=言わば「大人トランプ」を期待している
のだと思いますが、ただ選挙公約を思い出せばわかるようにどこまで「大人」
になれるかは未知数です。

また「大人」になればなるほど、つまり現実的になればなるほど、今度は選
挙公約から離れていくわけで今度は金融市場は良くても有権者が離れていくこ
とになりそうです。

つまりはそう遠くないどこかで「有権者」か「金融市場」かを選択しないと
いけないのだとすれば、政権運営上の大きなリスクとなってきます。ポピュリ
ストの宿命ですね・・・。

おそらくトランプ氏が選ぶのは前者でしょうから、とすると短い宴は終わる
ということです。期待が先行する政権の最初の数ヶ月=ハネムーン・ピリオド
は概ね3ヶ月くらいでしょうか?だとすれば「相場上昇が半年後まで」という
のは適格な見通しではないでしょうか。

ただし。

今年の相場動向を振り返ってみるとサプライズ続きでしたね!金融市場の予
測は外れっぱなしでした。特に政治に関する予測はかなり難しかったと思いま
す。

とすると、意外とトランプ氏が底力を発揮して有権者も金融市場もどちらも
満足させられるようなパフォーマンスを発揮させられる可能性はゼロではあり
ません。もちろん氏もそれを目指すでしょうしね。

先日の氏のビデオメッセージは訳文を読む限りは中身がペラペラでしたが、
筆者も相場の下落を望んでいるわけではありませんからね。期待だけはしてお
きたいと思います。

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■5.その他の銀行関連ニュース
https://www.ginkou.info/column/index.html

・この冬のボーナスは増える?減る?


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.info4:今月の購買力平価
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購買力平価とは1つのモノを外貨、例えばドルで買っても円で買っても同じ
値段になる為替相場のことです。モノの値段からその通貨が割高なのか割安な
のか分かるわけですね。

では今月=11月のドル円の購買力平価はと言うとこのようになっています。

・消費者物価ベース : 1ドル=127.27円
・企業物価ベース : 1ドル= 97.33円
・輸出物価ベース : 1ドル= 69.71円

歴史的にはこの真ん中の企業物価ベースの購買力平価を基準に、実勢相場が
上に行ったり(円安)、下に行ったりしながら(円高)、つかず離れず並走し
てきたことが分かります。

とすると「企業物価より上なら円安」「企業物価より下なら円高」と言える
わけです。

そして2016年11月の企業物価ベースの購買力平価は97.33円。要す
るに今は「円安」ということですね。


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.info5:今月の世界の株価収益率
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株価収益率(PER)とは、株価がその会社の利益の何倍くらいになってい
るか、という株価の割高・割安を示す尺度です。目安としては「20倍を超え
ていないかどうか」チェックすればいいと思います。

11月の株価収益率の平均は前月と比較して上昇しました。先月の単純平均
は14.45倍で、今月は14.58倍ということですね。

上がったということは株価が「割高」になったということになります。

<世界主要株式市場の株価収益率(PER)一覧(2016年11月現在)>
http://www.old-ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=1086


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.info6:自腹で資産運用中!(10年8ヵ月目)
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<運用実績(2016年11月現在)>
http://www.old-ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=1087

2006年 4月の投資金額: 525万7,529円
2016年11月の評価額 : 598万0,409円
損 益 : +72万2,880円

今月は-1万円・・・と、言いますか-7,543円ですね。わずかにマイ
ナスです。

つまりは残った唯一の投資資産である国内REITが下落したということで
すが、すでにほとんどのリスク資産を売却してしまった今となってはプラスで
あってもマイナスであってもその金額は誤差の範囲内です・・・。

全体の通算成績の推移ですが、通算の運用益はプラス約72万円となってい
ます。こちらも当面はこのままということです。

<今月の追加投資/売却>

さてここからは相場全体を眺めながら投資再開のタイミングを探っていきた
いと思います。

まず世界の株式相場をチェックしてみると、日経平均も、アメリカ株も、円
建ての先進国株価もどれも明確に上昇していますね!すばらしい。その理由は
もちろん、アメリカの大統領選挙でトランプ氏が勝利し、そのトランプノミク
スに対する期待が高まっているからです。

選挙前のトランプ氏に対するあれだけの懸念や不安、疑念は一体何だったの
かという気もしますが、筆者自身も大いにそのネガティブインパクトを心配し
ておりましたので全く人のことは言えません。

また、日本の投資家にとってさらなる追い風はドル高円安が進んでいるとい
う点ですね。ドル円相場をチェックしてみると、これまでずっと続いてきた円
高傾向がいよいよ反転し、足元では1ドル=113円まで円安方向にリバウン
ドしています。そもそも株高の上に円安なわけですから、「Wでおいしい」状
況ですね。

このようにドル高が進んでいる背景としては、上記の「トランプノミクスに
対する期待」に加えて、アメリカの「大規模な財政出動に伴う財政悪化懸念」
によって、アメリカの金利が急上昇している、という点もあるものと思われま
す。期待と懸念の両方が金利上昇要因となっているわけですね。

そのように米ドルの金利が上昇してくると逆風になってくるのが新興国の株
価です。新興国の株価は、投機的な取引を好む「リスクマネー」のよって底支
えされているわけですが、アメリカの金利が高くなればそうしたリスクマネー
の一部がアメリカに戻っていくと言われています。

もしそうなれば新興国の株式市場から資金が流出するわけですから株価が下
落する、ということですが、では新興国の株価がどうなっているかと言うと、
円安効果があっても上昇していないわけですから、実質的には下落していると
いうことですね。

確かに11月8日以降、どの新興国市場も株価は下落基調ですね。「トラン
プ相場」がこのまま続くようであれば金融市場は以下のような流れが継続する
ことになります。

・株価 : 先進国株は上昇、新興国株は下落

・為替 : ドル高円安

・金利 : 上昇

こうした動きが世界経済にとって良いことなのかどうかは微妙ですが、少な
くとも日本の個人投資家にとってはありがたい状況です。

ただ一方で、「トランプノミクスに対する期待」が仮に裏切られれば巻き戻
しが起こることになります。要するに「株安・ドル安・金利安」になっていく
ということです。

そもそもトランプ氏の主要な政策は「保護主義」「排外主義」色の濃いもの
でしたから、そのまま実施すればアメリカの成長を阻むことになります。

要するに「トランプ大統領」には「光の面」と「闇の面」があるわけで、今
はおそらく「光の面」だけがクローズアップされているということですね。さ
すがに「都合が良すぎる」と思うのは筆者だけでしょうか?

「ご祝儀相場とはそんなもの」と言えばそれまでですが、やはり今のような
「順回転」がいつまでも続くとは思えません。いつ「逆回転」が起きてもおか
しくない、という警戒心をもって相場に臨んでいただければと思います。


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.info7:11年11ヵ月目のひとりごと
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■「どんな手を使ってでも、目的達成を諦めない!」
+13,100本+204万円

まず、先月の当欄で述べていたことを振り返ってみたいと思います。いくつ
かポイントとなる文章を抜き出してみるとこうなります。

・トランプ氏が善戦した背景として、多くの有権者が今の境遇に怒っており、
これまでの政治を打ち破る、より強いリーダーを望んでいるということもあり
そうです。

・今のアメリカの有権者が強いリーダーを望む理由として、オバマ政権のソフ
ト路線外交によって、イラクとシリアでの混乱が広がり、ISが台頭し、ロシ
アが好き放題なことをして、中国もどんどん海洋進出を進めるといった具合に
世界秩序が大きく後退した、という閉塞感があるのかもしれません。

・現実的には「柔」の大統領と「剛」の大統領が交互に就任していくのがいい
のでしょう。

・しっかりした共和党候補者が、「嫌われ者」と呼ばれるクリントン氏に勝ち、
上下院の与党である共和党と組み、「剛」の政治を目指すべきだったのかもし
れません。そうした点でも、トランプ氏の罪は深いと言えそうです。

つまりはトランプ氏がアメリカの有権者の半分から支持された理由を思案し、
今回は「柔=リベラル」から「剛=保守」への風が吹きながらも、それを生か
せないトランプ氏の資質を嘆いたわけですが、結果は・・・大外れとなりまし
た(汗)。

前回の結びは「とか言いながらトランプ氏が勝てば筆者は立つ瀬がなくなり
ますが」としたわけですが、本当に立つ瀬が無くなってしまいました・・・い
やはや。

ただ今回の選挙を「トランプ氏勝利」という結果論で述べることには抵抗が
あります。というのも全体の得票数・得票率ではクリントン氏が勝利したから
ですね。

また筆者自身が、日本のメディア報道などの「二次情報」から情報を得てい
るというのも歯切れを悪くさせてしまいます。Brexitの時もそうでした
が、今回の大統領選挙も、結果的にはそうした報道は全く役に立ちませんでし
た。

とするとそうしたメディアの「後講釈」もあまり参考にはならなさそうです。

まぁ、予想を外したという点ではアメリカのメディアもひどいものではあり
ましたが・・・。

選挙結果で1つだけハッキリしていることは、アメリカの東海岸・西海岸の
州でクリントン氏が勝利し、内陸部の州でトランプ氏が勝利したという点です。

良く言われるように「白人中低所得者層vsその他の人々」という構図の結
果かどうかは分かりませんが、地域的に少なくとも「都会vs地方」の分断の
構造があり、結果的に「地方が勝利した」といえそうです。

とすると最近の筆者の持論である「シニア層の勝利なのでは?」と疑ってし
まいますが、その分析については有識者の方々にお任せしたいと思います。

いずれにしてもすでに投票から3週間も経っているのに筆者のモヤモヤ感は
全く消えておりませんが、ただ今のところ上記の通り、選挙後の金融市場の反
応はすこぶる良いですね!「株高・ドル高・金利高」ということでトランプ政
権に対する期待の高さがうかがえます。

「金利高」についてはトランプノミクスに対する懸念もあるのでしょうけれ
ど・・・。

筆者はそれほど楽観的ではありませんが、こうした期待がどこまで続くのか
注目ですね。

さてこの「想定外の選挙結果」について識者たちの反応はどうかといくつか
の記事に目を通したところ、心に残った内容がありましたのでご紹介したいと
思います。

1つ目はトランプ氏が「どんな手を使ってでも、目的達成を諦めない」人物
であるという指摘です。その点では選挙戦での「暴言」も、大統領候補として
指名を受け、大統領選挙に勝つためのツールだったと解釈することができます。

だとすれば、大統領選に勝利した後にいきなりトーンダウンした理由もわか
ります。もう選挙は終わったわけですから、次の目標が「みんなから尊敬され
る大統領」とするなら、発言内容が変わるのも当然ですね。

実際のところ今般の株価上昇も、そうしたトランプ氏の「変節」が後押しし
ているものと思われます。選挙を勝ち抜いたそのガッツをぜひ、みんながハッ
ピーになる目標に向けてほしいものですね。

ただ気になるのがそうした「変節」を、トランプ氏を支持したアメリカの半
分の有権者がどのように感じているのか、ということですね。仮に支持率が下
がった場合に、再び注目を集めようとすれば、引き続き「暴言」や「仮想敵づ
くり」が復活する可能性があります。

「どんな手を使っても」の悪い部分が出ないことを祈っております・・・。

心に残った2つ目は、政治というのは大統領1人の力量で決まるものではな
い、という指摘ですね。「トップが力を発揮できるかどうかは、スタッフを自
らの思い通りに動かすことができるかどうかにかかっている」ということです。

とするとチーム・トランプが機能するかどうかはまだ全くの未知数であり、
足元の株価や為替の乱高下に一喜一憂するのは無意味というわけですね。

また、実際の政策運営に当たってはホワイトハウスのスタッフだけでなく、
議会の協力も必要になってきます。議会は上院・下院ともに共和党が勝利し、
「ねじれ」が解消したことで、よりスムーズな政治活動が期待できるわけです
が、とは言いつつトランプ大統領の意向が何でもかんでも通るということはあ
りません。

むしろ選挙期間中のトランプ氏と共和党執行部の反目を思い返せば、一定の
緊張感は残るのではないかと思います。

それを良いように考えれば、「トランプ氏の乱暴な政策も議会が一定の歯止
めをかけてくれる」と期待してもいいのかもしれませんね。

これまた期待だけはしておきたいと思います・・・。

しかし前月と同じような話になってしまいそうですが、この「理想主義的な
リベラル=柔の時代が続くと、現実主義的な保守=剛の時代に戻っていく」と
いう、振り子のような動きは全世界共通なのかもしれません。

Brexitも、アメリカ大統領選挙も、「保守への回帰」なわけですが、
かく言う日本も、民主党の「リベラル政治」が崩壊し、自民党の「保守政治」
に戻っているわけですから人のことは言えません。

筆者自身はどちらかと言うと競争重視の「新自由主義」に考えが近いものの
心は「リベラル」ですのでこうした動きは残念ですが、シリア問題などを背景
に、世界が保守を求めているのは間違いなさそうです。

難民問題がなければ少なくともBrexitはなかったでしょうしね。

シリア問題が解決し、難民問題が解消され、欧米の緊張が和らぎ、再びリベ
ラルの振り子が戻ってくることを期待したいと思います。

と、今回は何だか期待だらけですね・・・。

<御礼>

今月もいくばくかの寄付を行いました。

1.植樹活動への寄付 :累計で13,100本相当になりました。
2.東日本大震災への寄付 :累計で204万円となりました。

ユーザーのみなさま、当サイトのご活用、ありがとうございます!
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2016年11月/本間


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