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初年度のリターンは20%!?iDeCoは魅力的?

執筆者: ginko 発行日付: 2017-06-14

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「老後に必要な資金は1億円とも3千万円とも言われていますが、一方でそれほどいらないという話も聞きます。あなたの具体的な老後資金の目標額or老後スタート時の実際額はいくら?」では・・・

1位:3,000万円以上 33%
2位:1億円以上 20%
3位:5,000万円以上 13%
〃 :1,000万円以上 13%
5位:2,000万円以上 7%
〃 :300万円以上 7%
〃 :分からない・考えていない 7%

となりました。1位は「3,000万円以上」で約33%ですね!前回のコラムでもご案内したように、ざっくり言えば老後の資金は以下のように考えられています。

・余裕のある生活を送るのに必要な老後資金 : 約月35万円
・年金 : 約月25万円
・不足額 : 約月10万円

正確な数字は少し違うかと思いますが、概ねこうした形で認識されております。で、この不足額の月10万円25年分なり30年分なり用意するとなると、必要な老後資金は確かに「3,000万円」となってきますね。

また、前段の「余裕のある生活を送るのに必要な老後資金」 に着目するなら年間400万円以上の出費ということですから、必要な老後資金は「1億円以上」ということになりますが、たださすがに年金がゼロと想定するのは現実的ではないと思いますので、その点では上記アンケートでは2位となっておりますが、金額水準も含めて現実離れした数字が1人歩きしている気がしないでもありません。

とは言いつつ。

何事も目標は低いよりは高い方が良いわけで、「無理、無理」とやる気を失っては困りますが、「このままだとヤバイかも」と焦る副次効果があるのであれば、「1億円の1人歩き」にも一定の社会的な役割はありそうです。

3位以降は5,000万円1,000万円2,000万円300万円といった数字が続いておりますが、どれも個人的にはその得票シェアも含めて納得感のある金額です。

しかしそうなってくると逆に前回ご紹介したSMBC日興証券によるこのアンケート調査の結果は何だったのかという気になりますね。



こちらは「1億円」と「5,000万円」が1位になっており、「3,000万円」の影は薄いです。アンケート回答者の意識が高かったのか、はたまた何等かの意図があって「高め誘導」されたのか・・・真相はどうなのでしょうね?(笑)

いずれにしても「老後に必要な資金」に残念ながら「正解」はありませんが、しかし一方で「備えがあればあるほど安心」であるのも間違いありません。

老後について過度に不安になる必要は全くありませんが、みなさんが「がんばれば実現可能そうな高めの目標」を設定され、余裕をもって老後生活を迎えられることを祈っております。

ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。アンケートは7月7日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=120

〔前回のコラム〕老後に必要な資金は5千万?150万でも大丈夫?



 --- Ginkou ---

イデコ手数料 仁義なき戦い SBI VS 楽天、若年層囲い込み
http://www.nikkei.com/

ネット証券大手、SBI証券と楽天証券の間で、“仁義なき手数料競争”が再燃している。2000年代の株式売買手数料の引き下げから幾度となく競ってきた両社が今回、つばぜり合いを繰り広げているのは、個人型確定拠出年金(DC)「iDeCo(イデコ)」を巡る手数料やサービスだ。資産形成層であり、今後長期にわたる優良顧客となり得る若年層を囲い込む。

5月18日朝、SBI証券がイデコの運営管理手数料を6月から完全無料にすると伝わった。これまで残高などに応じて無料にするケースはあったが、無条件での無料化は業界で初めてだった。即座に動いたのが楽天証券だ。その日、楠雄治社長はマレーシア初のネット証券設立のため日本を離れていたが、すぐに現地から指示。もともと完全無料化を視野に入れていたこともあり、午後1時には同じく手数料の無料化を発表した。するとSBI証券はこれを受け、開始時期を「6月」から「5月19日」に変えて発表し、ライバル意識をむき出しにした。

争いはイデコの手数料だけでない。楽天証券が投資信託の最低購入金額を100円と、業界最低水準に引き下げると、追うようにSBI証券や松井証券も100円にした。05年の株式売買手数料の引き下げ競争から始まり、「SBI証券とは13年来のライバル関係だ」と楽天証券の楠社長も意識する。

これほど競争が過熱するのは、「業界最低水準」が顧客獲得に直結するからだ。SBI証券によれば、イデコ手数料を完全に無料にした後の1週間の申込件数は、無料化前の1週間に比べて6割も増えたという。若年層は特にコスト意識が高い。サービスを開始する際には強く印象づける意味もあって採算度外視の大胆な策で臨むという。SBI証券の小川裕之執行役員は「貯蓄層を投資家層に変えたときの生涯利益を考えれば、やらないわけにはいかない」と話す。

ネット証券は対面証券より身近で、投資の入り口となるケースが多い。貯蓄層を投資家層へと呼び込む大きな役割を担う。その際、顧客の心理的な障壁の一つとなるのが手数料だ。手数料無料化は「貯蓄から投資へ」の資産形成を強く後押ししそうだ。

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---


ネット証券の手数料引き下げ競争を主導してきたSBI証券楽天証券ですが、上記の通り個人型確定拠出年金(DC)「iDeCo(イデコ)」についても手数料引き下げ競争を繰り広げている、ということですね。

この個人型確定拠出年金「iDeCo」には月数百円の管理手数料がかかるのが一般的で、つまり年間数千円のコストになるわけですが、それをSBI証券と楽天証券は相次いで無料化に踏み切ったわけですから素晴らしいです!

もちろん無料に勝る手数料はないわけで、iDeCoについてはSBI証券と楽天証券の「二人勝ち」ということになるのですかね?すでに無料化以前からこの2社のシェアは結構高いようですが・・・。



そうしたわけで、iDeCoにご興味がある方々にとってはとても歓迎すべき状況と言えますが、ただそうは言いつつ恐らく多くの方は、「えっとiDeCoってなんだっけ?」ということではないかと思います。

安心してください、筆者も似たようなものです(笑)。

もちろん名前通り「個人型確定拠出年金」なわけですから、個人の方々が自分で金額や運用方針を決めて将来の年金づくりをしていく仕組みということです。平たく言えば「国民年金の自由版」と言ったところでしょうか。「違う!」とツッコミを受けそうですが・・・。

そのiDeCoについて筆者の理解するメリットは大きく以下3つではないかと思います。

1.毎年の拠出金額が「全額所得控除」となる。

2.非課税で運用できる。

3.運用対象商品に定期預金も選べる。

まず1つ目の「全額所得控除」ですが、たとえば仮に年24万円拠出するとその24万円全額が所得=収入からなかったことにできる、ということです。サラリーマンの方などからすれば「それがどうした?」という感じかもしれませんが、実はこのメリットはかなり大きいです。

と言うのもこうした所得=収入には何だかんだ言って10%~30%と言った税金がかかってくるからですね。仮に住民税なども含めた税金がもろもろ20%だとすると、本来その24万円には4万8千円もの税金がかかることになります。

しかしiDeCoに拠出してしまえば所得=収入から差し引かれるわけでその約5万円の税金を払わなくてすみます

もちろんこの税メリットは拠出時だけですので、すでにiDeCoに拠出してしまった資金が翌年以降も「所得控除」されるわけではありませんが、それでも仮に年24万円拠出する限り、毎年約5万円の節税メリットを受け続けられることになります。これは大きいですね!今の金利環境で5万円のリターンを得ようとすると「いくら×何年」必要なのでしょうか・・・想像もつきません。

なお住宅ローン減税などですでにほとんど所得税がかからないという人は当然、減らすべき税金がないことになりますのでご注意ください。

2つ目の「非課税で運用できる」という話は簡単ですね。本来、運用から得られる利子や配当、キャピタルゲインには20%の税金がかかるわけですが、それがiDeCoで運用中はかからないということです。

3つ目の「定期預金も選べる」というのは意外と盲点かもしれませんね。「個人年金」と聞くと投信などのリスク資産での運用がイメージされますし、実際にほとんどの運用商品は投資信託ですが、それでも運用ラインナップに定期預金を用意している金融機関がないわけではありません。「iDeCoを利用したいけれど投信はイヤ」という方はまずは定期預金での運用を検討してみてはいかがでしょうか。

なおその気になる「iDeCoを利用できる方々」ですが今のところこのようになっております。

1.日本国内に居住している20歳以上60歳未満の自営業者とその家族、フリーランス、学生など国民年金の第1号被保険者

※ ただし、次の方は加入できません : 農業者年金の被保険者の方、国民年金の保険料納付を免除(一部免除を含む)されている方(障害基礎年金を受給されている方等は除きます)

2.60歳未満の厚生年金保険の被保険者の方(国民年金の第2号被保険者)

※ ただし、次の方は加入できません : お勤めの企業で、企業型確定拠出年金に加入されている方(企業型確定拠出年金規約で個人型同時加入を認めている場合は除きます)

3.厚生年金や共済組合に加入されている方の被扶養配偶者の方(国民年金の第3号被保険者)


ポイントとなるのは「加入できない方」ですが、この「お勤めの企業で、企業型確定拠出年金に加入されている方」というのはどれくらいいるのでしょうね?まぁ、そういう方はまさにその「企業型確定拠出年金」を利用すればいいだけの話かもしれませんが・・・。

ちなみにこのiDeCoに関する証券会社比較については以下の通りまとめてみましたので参考にしてみてください。

>>>証券会社/iDeCoサービス比較

ということで今回の読者アンケートは「毎年の拠出金額の1割から3割と言った減税メリットがあり、運用商品に定期預金も選べる個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)ですが、魅力的?」でいきましょう。投票は7月14日まで。

■【読者アンケート】毎年の拠出金額の1割から3割と言った減税メリットがあり、運用商品に定期預金も選べる個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)ですが、魅力的?(7月14日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=124



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