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不正送金は減った?増えた?補償率は?

執筆者: ginko 発行日付: 2017-07-05

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「東京都知事である小池氏の新党=都民ファーストの会を支持する?支持しない?」では・・・

1位:東京都民ですが支持しない 42%
2位:東京都民ではありませんが支持しない 33%
3位:よく分からない・どちらとも言えない 25%

となりました。1位は「東京都民ですが支持しない」で42%圧倒的ですね!全体的に見てもこういう配分です。

・支持する 0%
・支持しない 75%
・よく分からない 25%

要するに「誰も支持していない」という結果だったわけですが、では実際の投票結果はと言うと皆さんご存知の通り以下のようになっています。



都民ファースト+公明」の小池勢力があっさり過半数を確保したわけです。都民ファーストに至っては立候補者数50人に対して当選者55人というわけのわからない状態です。「」が吹きましたねぇ。

直前の支持率だけを見れば自民党とそれほど変わらなかったと思いますが、小選挙区やそれに準ずる規模の選挙区で、「票が少しでも上回った人が総取り」という力学が働いたのでしょう。筆者は「過半数には至らない」と予測しておりましたが見事に外しました(汗)。

ちなみにその筆者も東京都民でありまして、

・東京自民党に何の恨みもない。
・これまでの都政に特に問題を感じているわけではない。
・選挙公約を見ると、都民ファーストのものはフワっとした具体性に欠ける一方で、東京自民党のものは完全なバラマキでどちらも共感できない。
・築地市場については、小池知事+都の「賃貸案への情報操作」がひどい。

と言った点を踏まえれば東京自民党に投票するのが正しそうでしたが、ただ都政の「政権交替」のチャンスはもうしばらく来ないかもしれないと思うと都民ファーストも捨てがたく・・・迷いました。

ただ今回は大勝した都民ファーストですが、次回も大勝する保証は全くありません。むしろこれまでの選挙の歴史を振り返ればむしろ大敗する可能性も結構高そうです。今回当選した議員の方々にとっては試練ですね。

加えて、都民ファーストの議員のほとんどが「政治素人」なのだとするとスキャンダルも怖いです。不倫、暴言、不正献金、本人・家族の素行などスキャンダルの要素は事欠きません。

不倫はともかくとしてぶっちゃけ暴言なら誰しも吐いていておかしくないわけですし(某テレビ番組によれば、暴言を吐くと、直後に身体能力が一時的にアップするようです)、たたいてホコリが出ない人など1人もいないと思います。人間だもの。

また、歴史的惨敗となった自民党が党勢を取り戻すためには敵失を利用するのが一番簡単で、それこそ美人局ではないですが、綺麗なお姉さまを利用してスキャンダルを創ることも現実的には十分可能だと思います。基本的に・・・オトコはバカ・・・ですからね・・・筆者も含めて・・・。

その点では、そうした「攻撃」も含め、小池知事には当選議員の教育をしっかりされることをお勧めしたいと思います。都民の端くれとしては醜聞には飽き飽きしていますし、オリンピック・パラリンピックまで時間もありませんしね。

加えて都民ファーストに投票した都民は、しっかり「投票責任」を感じる必要がありますね。選んだのは自分たちです。つまり、自分が選んだ都民ファーストがしっかり期待に応えてくれるのかどうかチェックし続ける必要があるということです。

そうした都民の主体的な意識が、より良い都政の実現に絶対的に必要ですね。

ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。選挙は終わりましたがアンケートは7月28日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=134

〔前回のコラム〕小池新党=都民ファーストの会を支持する?



 --- Ginkou ---

1~3月期のネットバンク不正送金、被害金額は1億4400万円
http://news.mynavi.jp/

全国銀行協会は6月28日、2017年3月末時点(1~3月期)における「インターネット・バンキングによる預金等の不正払い戻し」の調査結果を発表した。それによると、1~3月期の不正払い戻し被害件数は80件、被害金額は1億4,400万円となった。前年同期は被害件数が467件、被害金額が4億9,800万円だった。

内訳をみると、法人の被害件数は9件(前年同期5件)、被害金額は4,800万円(同3,000万円)で、被害件数は前年より4件増加し、被害金額は前年の1.6倍に拡大した。2016年度の累計では、被害件数は54件、被害金額は2億3,400万円となり、過去最悪だった2015年度の被害金額5億1,800万円を下回った。

一方、個人の被害件数は71件(同462件)、被害金額は9,600万円(同4億6,800万円)と、被害件数、被害金額ともに大幅に減少した。2016年度の累計では、被害件数は582件、被害金額は6億8,500万円となり、過去最悪だった2015年度の被害金額12億6,100万円を下回った。

2017年1~3月期の対応方針決定済み件数は27件、うち補償件数は23件で、補償率は85.2%だった。調査対象は同協会会員銀行191行。

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

最近、あまり報道されなくなっている気がするのがネットでの不正送金問題ですね。もはや社会の関心も薄れ、ニュースバリューがなくなってきているということでしょうか?

あるいは模倣犯の懸念があることからメディアが報道を自粛しているのでしょうか?まぁそれはないと思いますが・・・。

というわけで久しぶりに不正送金の実態をチェックしてみると、上記記事の通り1~3月期の被害件数は前年同期と比較してこのようになっています。

<個人の不正送金被害>

・462件→71件
・4億68百万円→96百万円

<法人の不正送金被害>

・5件→9件
・30百万円→48百万円

全体的には大きく減少しているわけですね!合計で見れば、467件80件に、4億98百万円1億44百万円に減少しているわけですから「激減」と言ってよいかもしれません。

ただ統計方法はよく分かりませんが、「発生時ベース」での集計であれば2017年1~3月期の数字はもう少し増える可能性がありそうです。被害がすぐに発覚するわけではないでしょうから。

というわけで2015年度=2015年4月~2016年3月と、2016年度=2016年4月~2017年3月との「1年間」の数字を比較するとこうなります。

<個人の不正送金被害>

・1,217件→582件
・12億61百万円→6億85百万円

<法人の不正送金被害>

・65件→54件
・5億18百万円→2億34百万円

確かに「1~3月期」比較ほどの「激減」感はないものの、それでも全体的に大きく減少しているのは間違いなさそうです。個人は「半減」、法人は件数は微減ながら被害金額はやはり「半減」しています。

となると確かにニュースバリューが減っているのは間違いなさそうです。「減っている」という話にはみなさんあまり関心がないでしょうし、それで慢心されても困るのでメディアとしても取り扱いにくくなっている可能性はあります。

なお、いつも思うのですが、今世の中の個人のネット口座は3,000万とか5,000万と言った規模になっているでしょうか?間をとって4,000万だとすると、2016年度の被害率は0.0015%という天文学的な低さということになります。つまり、被害規模自体は極めて小さいのですが、逆にそうなってくるとなぜ被害に遭ったのかその理由が知りたくなりますね。

セキュリティホールであったり、OSのバグを狙うといった高次元の手法「ではない」ことは間違いありません。仮にそうした構造的な問題であれば被害件数は1桁、2桁、3桁くらい増えそうです。

そうしたものではなく、もっとアナログ的な、偶発的な、つまりは「不幸な偶然」によるもの、ということになるのでしょうね。

というわけで交通事故に遭う確率よりはるかに少ないわけですから、安心してインターネットバンキングを利用して良いわけですが、「さらに安心していい理由」をご案内すると、こうした被害は法的に守られていることもあり、ほとんどのケースで救済されているのですね。その補償率の実績は過去3年でこのようになっています。

・2014年度:94.2%
・2015年度:98.4%
・2016年度:93.4%

ただでさえ被害件数は少ない上に、概ね「20人中19人は救済されている」ということですから、実質的に被害は皆無に近いですね。これまたこれだけ救済されていると、逆に救済されていない理由を知りたくなりますが、たとえば

・犯人が身内だった。
・暗証番号を記載した紙と一緒に落としてしまった。
・暗証番号を誰でも見られる状態だった。
・被害者が救済を求めなかった(少額の被害など)。

と言った感じになるのですかね?全くの推測ですが・・・。

そうしたわけで「被害に遭う確率は極めて低く」「被害規模も縮小している上に」「被害のほとんどが救済されている」ということですから、セキュリティを心配してインターネットバンキングの利用を控える必要は全くない、というのが結論になってくるかと思います。

ただし。

もちろん被害に遭うよりは遭わない方がいいわけですし、2016年度の被害額約9億円という規模は、犯人グループが活動を継続するのに十分な金額です。これが9百万円とかになってくればグループとしては「活動を維持できない」ということになってくるのでしょうけれど・・・。

そうしたわけで

・OSをいつも最新にしておく。
・セキュリティソフトを利用し、かつ最新にしておく。
・不審なメールの添付ファイルを開かない。
・乱数表を利用している場合、全ての組み合わせを一度に入力しない。

と言った基本対策を励行していただければと思います。そうすれば他のウイルス被害なども抑えられますからね。

ということで今回の読者アンケートは「2016年度のネット不正送金被害は2015年度と比べて半減しているようですが、ネットバンキングのセキュリティは不安?」でいきましょう。投票は8月5日まで。

■【読者アンケート】2016年度のネット不正送金被害は2015年度と比べて半減しているようですが、ネットバンキングのセキュリティは不安?(8月5日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=138



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