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北朝鮮の核ミサイルリスク、どう対処する?

執筆者: ginko 発行日付: 2017-08-16

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「低金利が続く中でも2017年7月の銀行預金残高は過去1年で+4.5%増加したようですが、あなたの預金残高は過去1年でそれ以上増えた?増えなかった?」では・・・

1位:+4.5%以上増えた。 40%
2位:それほど変わらなかった。 30%
〃 :むしろ減った。 30%

となりました。1位は「+4.5%以上増えた。」で約4割ですが、全体的には完全に分散していますね。「増えた」「変わらず」「減った」という回答がほぼ3等分されています。

これが同世代であれば「二極化」や「格差拡大」ということになるのでしょうけれど、ライフステージ的には

・~30代 : 貯蓄増加
・40代 : 貯蓄減少
・50代 : 貯蓄増加
・60代~ : 貯蓄減少

といった流れになるかと思いますので、同じ人でもある時は増えある時は減るというのは自然な姿と言えます。個人的にはペースは緩やかでも構わないので、預貯金はどこまでも増やしていきたいタイプですが、ただお金は使うためにあるわけですし、あの世に持っていけるわけでもありません。

計画的に貯め、計画的に使うというのが理想なのでしょうね。

ただ一方で上記のように「~30代」や「50代」のように貯蓄を増やすべき時に気が緩んで散財してしまうのはよろしくありませんね。お金の使い方は人それぞれではありますが、ある程度ライフプランを念頭に置いた上で使わないと後から困ることになります。預貯金についてはもう本当に「覆水盆に返らず」ですから。文字通り。

大人の夏休みはもう終わりかもしれませんが、まだお時間がある方で、これまでぼんやりお金を貯め、ぼんやり使って来られた方はぜひ一度、ご自分のライフプラン=マネープランを書き出してみてはいかがでしょうか。おそらく何等かの「気づき」が生まれるものと思います。

ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。アンケートは9月9日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=166

〔前回のコラム〕
銀行預金、4.5%以上増えている?


 --- Ginkou ---

10年債、0.045%に低下
http://www.nikkei.com/

15日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは低下(価格は上昇)した。前日比0.005%低い0.045%で取引を終えた。6月27日以来、約1カ月半ぶりの低水準だった。北朝鮮リスクへの懸念はやや後退したが、日銀の大規模緩和による需給の引き締まりは続いた。夕刻にかけて一部の投資家からの買いが散発的に入った。

短期金融市場の無担保コール翌日物金利(加重平均、速報)は小幅に上昇した。前日比0.002%高いマイナス0.026%だった。

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

先週、日米の株価が下落しましたが、これは主に北朝鮮の核ミサイル問題によるものですね。北朝鮮が核ミサイルを「グアム島沖に発射する」と表明したことから、トランプ大統領が応酬する展開になっています。

もちろんこうしたニュースや地政学リスクの高まりで儲かる企業はありませんので(厳密に言えばないわけではないでしょうけれど)、株価が下がるのは当然と言えます。

ただ一方で先日のコラムでも触れたように、実際にこうしたリスクを計量化することも、株価に織り込むことも至難の業です。

相対的に」リスクが高まったから、「相対的に」株価が下がることはあっても、計量化できない以上、そこからの適切な株価など誰にもわかりません。誰にも分からないということは結局のところ「株価の材料にできない」わけで、とすると早晩、この「北朝鮮問題」は少なくとも株価への影響という点では収束していくのではないかと思います。

実際、世界経済が傾くような核戦争が起こる可能性はほぼゼロですし、逆に万が一そうした核戦争が起これば株価は大暴落するわけで、どちらにしても繰り返しになりますが株価に反映させるのが極めて難しいリスク、ということですね・・・。

投資家としては何もずっと投資を続けないといけないわけではありませんので、「騒動が落ち着くまで株を現金化して持っておこう」といったリスク回避策も可能ですが、しかしこの北朝鮮の核リスクは数ヶ月すれば消えるものでもないと思いますし、潜在的な核戦争のリスクは72年前に広島・長崎に原爆が投下されてからずっとあったわけで、やはり具体的なアクションは取りづらいですね。

人間は良くも悪くも潜在的なリスクには鈍感にできておりますので・・・。

そのように北朝鮮の核問題がクローズアップされる中、少し奇妙に感じたのが上記記事の通り金利低下の動きです。

もちろん、

・株から資金流出 → 株価下落 → 国債に資金流入 → 国債価格上昇 → 利回り低下

と言った流れは極めて一般的な動きです。

しかし仮に北朝鮮が核攻撃を決断すれば、射程距離から言って真っ先に狙われる国の1つがアメリカの同盟国である日本であり、むしろ

・株から資金流出 → 株価下落 → 国債からも資金流出 → 国債価格下落 → 利回り上昇

と言った「日本売り」の「W安」になったりしないのですかね?

それとも、仮に北朝鮮有事になって日本が核攻撃を受けたとしても日本の国体や経済は盤石であり、「やっぱり日本円は安全資産」ということなのですかね?

政治的にも経済的にも東京への一極集中が続いておりますので、仮に東京の都心部に一発核ミサイルを落とされればどんな混乱が起こるのか想像もつきませんが・・・。

筆者自身はこの北朝鮮の核ミサイル問題は、「北朝鮮がミサイル開発を続け、関係国が制裁を強める」という今のサイクルが続きながらも、長い目で見れば膠着状態に入っていくと考えています。核戦争が起きて得をする国などどこにもありませんからね。

その点では、起こり得るのはもっと偶発的な核リスクでしょうね。誰かが間違ってボタンを押したり、誤作動で発射されてしまったり、あるいは核ミサイルが盗まれてしまったり、といったものです。

とは言いつつそれは何も北朝鮮だけでなく、アメリカ、ロシア、中国、インドなどすべての核保有国に言えるリスクですので、やはり今この段階でそのリスクを織り込んで対応するのは難しいことに変わりはありません。

そうしたわけで筆者はここ数日の北朝鮮リスクの高まりについて「ノーリアクション」ですが、実際に何等かのアクションを取られている方はいるのでしょうか?

ということで今回の読者アンケートは「最近の北朝鮮リスクの高まりを受けて金融市場では株式売却→国債購入と言った動きが出ていますが、あなたの対応は?」でいきましょう。投票は9月16日まで。

■【読者アンケート】最近の北朝鮮リスクの高まりを受けて金融市場では株式売却→国債購入と言った動きが出ていますが、あなたの対応は?(9月16日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=170



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