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希望の党は民進党を全員受け入れるべきだった?

執筆者: ginko 発行日付: 2017-10-25

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「希望の党は公約として、すべての国民に無条件で最低限の生活費を支給するという究極の社会保障政策であるベーシックインカムの導入を掲げていますが、あなたはベーシックインカムに賛成?反対?」では・・・

1位:反対 75%
2位:よく分からない、興味ない 13%
〃 :賛成 13%

となりました。1位は「反対」で約8割になっています。圧倒的ですね・・・。

前回のコラムでご案内したようにこの「ベーシックインカム」の問題点は明らかで、まず現実的な問題は「そんな財源はどこにもない」ということです。財源がないのですから実現は不可能です。

さらにより本質的な問題として、「無条件で最低限の生活が保障された場合、全員が今まで通り働きますか?」という疑問があります。

少なくとも「ベーシックインカムが整備されたから今まで以上に働こう!」と考える人はいませんので、一定割合の人が働かなくなり、税収はより少なくなり、「働く人はもっと働かないといけない」という残念な状況となります。それって公平・公正・健全な社会と言えるのですかね?

もちろん「すべての国民に支給する」ということは、本来こうした社会保障が不要な人にも配ることになりますのでその点も「無駄」あるいは「非効率」と言えるかもしれません。

いずれにしてもこうしたトンデモな公約がさらっと出てきて、大した議論もされないまま選挙日を迎えるというのは・・・問題ですね。

ちなみに希望の党の公約について日経新聞に以下のような論説が掲載されておりました。

 --- Ginkou ---

ユリノミクスは、とてもアベノミクスに取って代わり得るようなものではなかった。

第1に、あり得ないようなトンデモ政策が含まれている。代表例が内部留保課税だ。多くの専門家が指摘するように、内部留保(利益剰余金)は、企業内に取り崩せる塊として存在するわけでなく、投資に回しても、現預金で保有しても内部留保の額は同じである。

第2に、数字的目安が全く示されていない。例えば、消費税増税を凍結する一方、歳出削減や国有資産の売却などによってプライマリーバランスの改善を図るとしているが、それがそれぞれどの程度の金額なのかが全く示されていない。

また、ベーシックインカム導入という思い切った提案には、巨額の財源がいるはずだが、これも不明だ。これでは「言ってみただけ」の話になってしまう。

第3に、現実の政策運営では採用できない判断基準を示している。「実感」なるものがそれだ。ユリノミクスでは、成長の実感が伴わない中での消費税増税は凍結としていたが、その「実感」の定義は示されておらず、どうすれば実感を伴う成長になるのかの政策手段も不明である。

第4に、政策の決定プロセスと党内での議論の仕方にも問題がありそうだ。前述のように、専門家ならすぐに否定するような政策が含まれていたり、金額的な詰めが皆無であるということは、十分な党内議論を経ず、専門家のチェックも受けていないことを物語る。公党の政策決定プロセスとして大きな欠陥があると言わざるを得ない。

※抜粋

 --- Ginkou ---

どれもしごくごもっともな指摘ばかりなのですが、気になるのはなぜかこの記事が掲載されたのは昨日、つまり衆院選が終わってからなのですね!個別の党の公約に対する明確な批判の掲載はメディアとして問題があったということなのかもしれませんが、しかしこうした意見を聞かないと有権者としても公約や政策で政党選びをすることが難しくなります。

より政治の成熟度を深めていくためにも、メディアは忖度せず、ぜひしっかりと公約批判を行ってほしいものです。

ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。アンケートは11月18日まで。

〔投票〕http://www.ginkou.info/enquete/?p=215

〔前回のコラム〕
ベーシックインカムに賛成?反対?


 --- Ginkou ---

衆院選、野党一本化していたら… 62選挙区で逆転 本社試算、与党251議席どまり
https://www.nikkei.com/


今回の衆院選は与党が3分の2(310議席)を上回る議席を得て、野党は敗北した。民進党が立憲民主、希望両党、無所属での出馬に割れ、与党が小選挙区で全体の約8割の226議席を得る大勝につながった。日本経済新聞社の試算で野党が候補者を一本化していれば、与党が勝った62選挙区で勝敗が逆転する。

野党競合による政権批判票の分散が与党を利した構図が鮮明。試算は立憲民主、希望、共産、社民の各党公認候補と、無所属のうち衆院解散時に民進、自由両党所属の前職候補や公認内定を得ていた元職・新人候補の小選挙区得票数を合算した。

自公両党は今回の衆院選で計313議席を得て、憲法改正の発議に必要な3分の2を維持した。比例代表の獲得議席を今回の衆院選の結果と同じと仮定すると、小選挙区の62選挙区で逆転すれば与党は計251議席になる。衆院の常任委員長ポストを独占し、全委員会で過半数の委員を確保する絶対安定多数(261議席)を下回る。逆転はすべて自民党候補の選挙区で、自民党は222議席で単独過半数(233議席)を獲得できない。

政権批判票の分散を象徴する地域が東京都だ。都内25選挙区のうち15選挙区で立憲民主、希望両党が戦った。与党は20選挙区で勝ったが、試算では、うち14選挙区で勝敗がひっくり返る。

立憲民主、希望両党の公認候補と、衆院解散時に民進党の無所属候補の得票数を合算した場合は15選挙区で勝敗が逆転。与党が3分の2を割る。

野党が実際に候補者を一本化しても、試算通りになったとは限らない。民進党出身者には共産党との選挙協力に抵抗が強い議員が多く、憲法改正などを巡って見解の違いが露呈しそうだ。単純に得票数を合算した試算と比べ、野党への支持が広がらない可能性がある。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

そろそろ衆院選ネタもお終いにしたいと思いますが、今回の衆院選の総括として「野党が分裂したから自民党が勝った」というものがあります。

実際、野党候補をすべての選挙区で一本化したら、上記記事の通り62の選挙区で野党が勝利したということのようです。つまり選挙結果はこうなっていたということですね。

・与党:313→251

・野党:130→192

こうなると随分と様相が変わってきますね!与党が過半数を維持していることに変わりありませんが、改憲など「3分の2」が必要な法案の可決はかなり困難になります。

またこれは小選挙区だけの話ですので、仮に比例も一本化されていれば「与野党逆転」の可能性も出てきそうです。

ただまぁこれは究極の「数合わせ」ですね・・・世論がこうした動きに賛同するかどうかは分かりません。

実際、野党票が分散したのも、単に「反アベ」だけでなく、積極的にその政党や候補を支持する理由があったからではないかと思います。つまり「その政党や候補者じゃないとダメ」ということなのであれば、そのような「野合」をした場合に支持者がついてくるのかどうかというのは微妙ですね。

結局、野党支持者の方々が「反アベなら誰でもよい」のか、「いやいや人柄や政党、政策も大事」なのかが問題ということです。実際のところはどうなのでしょう?

希望の党への合流を決めた民進党の前原代表と、一部の民進党議員を排除した小池都知事が「戦犯」ということで話が落ち着きそうですが、ただ個人的には、何度かコメントしてきたように今回の民進党の分裂が「失敗だった」とは思っておりません。

もちろん野党票が分裂してしまったのは事実なのでしょうけれど、結果的に立憲民主党=リベラル希望の党=保守ということで、各党の立ち位置が明確になったことは良いことだと思います。つまり、「リベラルな政党に政権交代してほしい」と思えば立憲民主党に投票すればよいし、「保守政党に政権交代してほしい」と思えば希望の党に投票すればよい、ということですね。

仮に「立憲民主党+希望の党+日本維新の会+共産党+社民党」で力を合わせて政権交代を果たせたとしても、その後どんな政治をするのか1mmたりとも想像できませんしね(苦笑)。

そもそも公約を協調することすら不可能な気がします。

今回の野党分裂によって「二大政党制」が遠のいたという指摘がありますが、むしろ今回がその第一歩となったと思うのはあまりにポジティブすぎるでしょうか?

次の選挙に向けて、立憲民主党も希望の党もしっかり目指すべき政治、人材、そして政策を磨いていってほしいと思います。

では今回の読者アンケートは、「今回の衆院選の総括は、野党が分裂したから自民党が勝ったという結論に落ち着きそうですが、希望の党は民進党候補者を全員受け入れるべきだったと思う?」でいきましょう。投票は11月25日まで。

■【読者アンケート】今回の衆院選の総括は、野党が分裂したから自民党が勝ったという結論に落ち着きそうですが、希望の党は民進党候補者を全員受け入れるべきだったと思う?(11月25日まで)
http://www.ginkou.info/enquete/?p=220



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