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2月の世界の株価収益率を更新しました。

執筆者: ginko 発行日付: 2018-2-17

2月の、世界各国の主要株式市場の株価収益率(PER)一覧を更新しました。

<1.株価収益率(PER)とは?>

株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。

で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。

もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。

一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。


<2.今月の株価収益率>

2月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです。



2月の株価収益率の平均は前月と比較して結構低下しました。先月の単純平均は15.26倍で、今月は14.26倍ということですね。

下がったということは株価が「割安」になったということになります。株価が割安となる要因は以下の通りです。

・株価が下がる
・企業収益が増える


ここでいつものように最近の株価の動きをチェックしておきましょう。

■日経平均株価(6ヶ月)



■日本を除く、世界の先進国の平均株価(円建て:6ヶ月)



■世界の新興国の平均株価(円建て:6ヶ月)



全体的にはやはり大きく下落していますね!具体的な数値をチェックするとこのようになっています。

・日本 :下がる(23,808円→21,720円)
・先進国:下がる(682ポイント→634ポイント)
・新興国:下がる(1,123ポイント→1,048ポイント)


世界同時株安」を久しぶりに実感しました・・・ちなみにそれぞれの下落率をチェックするとこうなります。

・日本 :-8.8%
・先進国:-7.0%
・新興国:-6.7%


数字の上では日本の下落幅が一番大きいということになります。今回の株安の震源アメリカの金利上昇ですから違和感を感じないでもないですが、これは最近の日本の株価上昇がかなり急ピッチだったこともあるのでしょうね。

要するに膨らんだ風船の大きさだけ、その破裂した勢いも大きくなるということです。まだ風船が完全に破裂したわけではなさそうですが・・・。

それはともかく今月、株価収益率=PERが低下した理由は「株価が下がったから」ということですね。

なお、この先進国株・新興国株の指数は円建てですので為替相場の影響を強く受けます。というわけで為替相場をチェックするとこうなります。

■ドル円相場



過去1ヶ月で見るとざっくり111円→106円と大きく円高が進行しています。つまり今月の株価指数には-5%程度の為替の影響があるということですね。

では具体的に世界の株価動向をチェックすると、まずアメリカ株はこう。

■アメリカ株(S&P500)



上記の通り世界同時株安の震源だったわけですが、指数としてはかなり回復してきていますね。すでに「半値戻し」くらいは達成していそうです。

次に新興国をチェックしてみると、主要な新興国の株価はこうなっています。

■中国株(上海総合指数)



■インド株(MSIS)



■ブラジル株(ボベスパ)



■ロシア株(MOEX)



いずれもやはり「同時株安」となっていますが、ただその回復度合いはまちまちです。ブラジルロシアはほぼ戻した一方で、インド株は出遅れています。

ちなみに「震源地」となったアメリカの長期金利をチェックするとこうなっています。

■米国長期金利



大きく上昇していますね!しかもこちらは今のところ落ち着く兆しはありません。とすると、金利上昇に伴う株価の混乱はもう少し続くのかも・・・しれませんね。

ただそれはあくまで「株価の混乱」であって、今すぐ「バブル崩壊」には至らないと思います。世界の実体経済自体は好調なわけですから。

なお投資家の方々は今回の株価下落によって肝を冷やされたかもしれませんが、ただ株価が下落をするということは、株価収益率=PERの観点から言えば「割安」になることを意味しますので投資チャンスとも言えます。

このタイミングで投資しようという方は少ないかもしれませんが、「株価下落=ピンチ」ではなく、「株価下落=チャンス」という感覚を持ちたいものです。

最後に個別の株価収益率=PERはこのようになっています。



今月の割高市場アメリカ/ナスダック市場インド/MSISになっています。

次の15倍以上20倍未満のゾーンですが、日本/JASDAQ市場日経平均アメリカ/NYダウ南アフリカ/全株ですね。

株価は割高の時よりも割安の時に購入した方がいいわけで、これから株式投資をご検討の方はこうしたPERの状況にも注意しながら、なるべく割高な市場・タイミングは避けて投資先を選別していただければと思います。

だからと言って「低ければいい」というものではないのは申し上げた通りですが。

各株価指数のPERの具体的な推移はこちらをご参照ください。

>>>世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)推移はこちら  https://www.ginkou.info/per/index.html


>>>間違いだらけの銀行えらび ~ 銀行.info<<<

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