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SBI証券:ソフトバンク劣後債1.61%

執筆者: ginko (2017-4-14)

ユーザー参加型の銀行比較・ランキングサイトである銀行infoがご案内する、最新の銀行キャンペーンに関するニュース。今回は「 SBI証券:ソフトバンク劣後債1.61%」です。

先日のコラムでもご案内したように、「オバマケア改革の失敗」や「米軍のシリア空爆」を材料に円高ドル安が進んでいます
。金融市場に不安が広がれば安全資産である円が買われるという流れです。

加えて昨日はトランプ大統領が「ドルは強すぎる」と発言したことが伝わり、新たな円高材料になっています。

「ドルは高い方がいいのか、安い方がいいのか聞いた」という逸話が報道されているトランプ氏ですが、ここにきて「安い方がいい」という結論に達したようですね。

アメリカ経済全体を考えればドル高が良い一方で、製造業やアメリカ中西部の雇用を考えればドル安の方がいいですね。そしてトランプ氏の支持基盤はまさにそうしたブルーカラーな方々なわけで、トランプ氏はドル安を志向するのではないかと思っておりましたが、まさにそうした展開になりつつあります。

このように日に日に円高材料が増えている現状では、当面はさらなる円高ドル安に備えた方が良さそうです。

しかしそうなると、輸入物価の下落を通じてデフレ圧力が高まることから、金利も再び低下していきそうですね・・・つまりは投資家にとっても預金者にとっても「向かい風」だと言うことです。



さて、まずは前回取り上げた商品・キャンペーンのみなさんの評価をみてみたいと思います。

前回の「キャンペーンを斬る」では、住信SBIネット銀行のスマートプログラムを取り上げました。その内容を復習するとこういうことでした。

・外貨預金と仕組預金の合計が500万円以上 → ランク4:ATM月15回無料、他行振込月15回無料
・残高300万円以上もしくは住宅ローン → ランク3:ATM月7回無料、他行振込月7回無料
・残高100万円以上もしくは30歳未満 → ランク2:ATM月5回無料、他行振込月3回無料
・それ以外 → ランク1:ATM月2回無料、他行振込月1回無料


とりあえずランク2を目指すとすると、「残高100万円以上が必要」ということですね。

それがこの4月からいくつか変更点があるわけですが、注目点はやはりランク2の預金残高の条件が100万円から30万円に引き下げられた点ですね!

言い換えれば残高30万円あれば「ATM手数料月5回無料、他行振込手数料月3回無料」の優遇を受けられるわけで、かなり良い内容と言えそうです。

さて投票結果ですが、5つ★満点で「3.5」。真ん中が3つ★ですので、それを上回る「まずまずの評価」ということですね。

ただ残高と優遇内容を比較すればかなり良い内容であるのは間違いなくもうちょっと評価が良くてもいいのでは・・・と思わなくもありません。今後、各種の顧客満足度調査で住信SBIネット銀行の満足度がどう変化するのか注目ですね。

では、投票がまだの方はぜひ投票をお願いします。投票は5月7日まで。

>>>住信SBIネット銀行のスマートプログラムについて詳しくはこちらから

投票:https://www.ginkou.info/enquete/?p=56

前回のコラム:https://www.ginkou.info/news/20170407.html

今回は、SBI証券のソフトバンク劣後債を取り上げたいと思います。



ここでいつものように世の中の金利動向をチェックしておくと、こうなっております。

■長期金利推移(グラフ期間:3年)



2013年4月初旬の「異次元緩和」以降、一時的に金利が上昇することはあっても、全体的には長期金利は徐々に低下しています。つまりは超・低金利傾向が鮮明となってきているわけですね。

さらに大きな金利低下圧力になったのが2014年10月31日に発表された追加金融緩和策です。これにより金利がもう一段低下するのは確実と思われたわけですが、しかし金利の「最大の刺客」は2016年1月末にやってきました。

皆さんよく御存じの「マイナス金利」政策です。これが驚くくらいに市場に波及し、長期金利はマイナス水準まで低下しました。

ただ2016年7月末の追加緩和発表後は「失望」からか長期金利が大きく上昇したわけですが、さらにトランプラリーによってアメリカの長期金利が急上昇しており、それに連動する形で日本の金利も上昇してきました。

足元では+0.020%ということで、上記の通り最近の地政学リスクの高まりなどを受けてやや低下していますが、それでもこれまでの水準と比較すればかなり回復してきました。

となると更なる金利上昇を期待してしまいますが、しかし日銀が長期金利の操作目標を「0%」に設定している以上、そこから大きくかい離して上昇するというのは考えにくいですね。実際、長期金利が0.15%まで上昇した局面では日銀が「指値オペ」を行い、直ちに0.1%以下の水準まで長期金利を引き下げています。

やはり金融緩和が継続している間は大幅な金利上昇は期待できないということですね。いつか我々の目が黒いうちに金融緩和が縮小され、金利が自然に上昇することを願いたいと思います。

さて本題に戻りまして、今回ご紹介するのはSBI証券が取り扱う、ソフトバンク社債の「既発債」です。

まず社債の説明ですが、利率は最初から決まっていて、運用期間中は上がることも下がることもありません。そして満期になれば元本と利息が還ってくるという点では、ほぼ定期預金のような商品です。

ただ定期預金と大きく違うのは2点あって、1つ目は途中解約という概念がない、ということですね。どうしても換金したくなれば市場でその社債を売るしかありませんが、その時の値段は、その会社の信用力や金利環境によって変わってきます。場合によっては元本割れする可能性があります。

2つ目は預金保険の対象ではない、ということですね。もちろんその会社が存続する限りは元本保証ですが、万が一、その会社が倒産したり法的整理になったりすると、元本が大幅にカットされる可能性があります。購入する際にはその会社の信用力・安全度をしっかり見届ける必要があります。

このソフトバンク社債は「無担保」ということですから尚更ですね。

で、ここまでが「社債」の説明ですが、今回ご紹介するのはその「既発債」ということになります。

既発債とはその名前の通り、「既に発行されている債券」ということで、誰かが換金しようと売りに出した債券ということになります。要するに「中古社債」ですね。車や住宅と違って何か傷がついていたり、経年劣化するということはありませんが。

加えて今回の社債は「劣後特約付」です。これは仮に社債などが償還できなくなった場合に、「返す順番が後回しになる」ということを意味します。そもそも「社債などが償還できなくなった場合」とは、「会社に十分なお金がない」状態ですので返済が後回しになるのは、元本を回収する上で致命傷と言えます。

つまりは一般的な社債よりさらにリスクが高いために金利がより高くなる商品、ということですね。では、そういったリスクの見返りに、このSBI証券が取り扱うソフトバンク社債の「既発・劣後債」の気になる金利はと言うと以下の通りです。

■SBI証券が取り扱う、ソフトバンク社債の「既発・劣後債」

・第1回ソフトバンクグループ株式会社無担保社債(劣後特約付)

利率 : 2.50%
利回り : 1.61%
償還日 : 2021/12/17(約4年8ヶ月)


まず目を惹くのが2.50%という利率ですが、残念ながら注目すべきはそちらではなく利回りの方ですね。実際に投資家が得られるリターンはこの利回りの方だからです。

それでも1.61%と2%近いわけですから十分検討可能と言えそうですね。

ちなみに利回りは利率から約0.9%低いわけで、期間は約4年半ですからそのギャップは全体で約4%ということになります。この差額の大部分は・・・SBI証券の販売手数料ということでしょうね、恐らく。

その点ではこうした既発債ではなく新発債、つまり新規に発売された債券を購入した方が良さそうですが、ただ運用難の今の時代にそう簡単に社債を発行する企業はありませんし、あったとしてもすぐに売り切れてしまいます

そのように考えると「今買える」というタイミングという点でも検討可能と言えるのではないでしょうか。

ただしソフトバンク債についてはいつもご案内しているように、カギとなるのは当然のことながらソフトバンクの信用力ということになります。ソフトバンクはアーム社を買収するなど、絶賛「水ぶくれ」中ですからね。

結果的にソフトバンクの格付けはS&Pが「BB+」、ムーディーズが「Ba1」と、投資適格を下回る「ジャンク債」水準にまで低下しています。JCRという日本の格付け機関は引き続き「A-」と投資適格の判断をしていますが、正直甘いですね。というか甘すぎです。

5年以内にソフトバンクが倒産してしまう可能性は・・・低いとは思いますが、ゼロではありません。こちらの社債を検討される方は「ジャンク債を購入する」というリスク感覚を強くもって投資の可否を慎重にご判断いただければと思います。

孫氏の後任もいなくなりましたし、この社債は「劣後債」ですからなおさらですね。

ではこの、期間が約4年半で利回りが1.61%の、SBI証券が取り扱うソフトバンク既発・劣後債。あなたの評価を教えてください。筆者は・・・リスクがありつつも好金利であることを評価して「★★★★★」としておきます。つまり満点ですね。筆者も甘いです。

アンケートの投票は5月14日まで。

>>>SBI証券が取り扱う、ソフトバンク既発・劣後債について詳しくはこちらから

■最新の定期預金金利比較はこちら
https://www.ginkou.info/tinycontent/tinycontent_id8.html

期間が約4年半で利回りが1.61%の、SBI証券が取り扱うソフトバンク既発・劣後債。あなたの評価は?(投票は5月14日まで)  >>>投票はこちら

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