銀行.info

銀行関連ニュース

3月の世界の株価収益率を更新しました。

執筆者: ginko 発行日付: 2017-03-18

3月の、世界各国の主要株式市場の株価収益率(PER)一覧を更新しました。

<1.株価収益率(PER)とは?>

株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。

で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。

もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。

一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。


<2.今月の株価収益率>

3月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです。



3月の株価収益率の平均は前月と比較して上昇しました。先月の単純平均は14.36倍で、今月は14.52倍ということですね。

上がったということは株価が「割高」になったということになります。株価が割高となる要因は以下の通りです。

・株価が上がる
・企業収益が減る


ここでいつものように最近の株価の動きをチェックしておきましょう。

■日経平均株価(6ヶ月)



■日本を除く、世界の先進国の平均株価(円建て:6ヶ月)



■世界の新興国の平均株価(円建て:6ヶ月)



株価上昇トレンドとしては、意外にも新興国>先進国>日本株というように見えますね。アメリカの金利が上昇する中では新興国株には逆風が吹いているはずですが、このように上昇している背景としては

・原油価格の回復
・アメリカの利上げ加速懸念の後退


と言ったことがあるのかもしれません。ただその原油価格も足元では大きく下落しておりますし、アメリカの利上げも「思ったほど加速しない」としても継続的に上昇していくのは間違いありません。

とすると、こうした新興国の株価上昇はいつまで続くのでしょうね?筆者自身はそこまで強気にはなれませんが、とは言いつつ現実的に株価は上昇しているわけで、なかなか判断が難しい相場動向です・・・。

ここでいつものように具体的な数値をチェックするとこのようになっています。

・日本 :上がる(19,235円→19,522円)
・先進国:上がる(580ポイント→588ポイント)
・新興国:上がる(873ポイント→896ポイント)


今月は3つとも上昇しているわけですね。それぞれの上昇幅をチェックしてみるとこうなります。

・日本 :+1.5%
・先進国:+1.4%
・新興国:+2.6%


新興国>先進国>日本株」と思ったら「新興国>日本株>先進国」でしたね・・・失礼しました。

いずれにしても新興国株が好調なのは変わりませんが、これまたいつものように主要な新興国の株価をチェックしてみたいと思います。

■中国株(上海総合指数)



■インド株(MSIS)



■ブラジル株(ボベスパ)



■ロシア株(MOEX)



個別に見てみると結構、対照的ですね!中国株やインド株が好調な一方、ブラジル株やロシア株は低下傾向です。前者が「工業国」、後者が「資源国」とするなら、「資源価格は今一つだけれど、新興国の実体経済は堅調」と言った感じになるのでしょうか。

念のため原油価格をチェックするとこのようになっています。

■原油価格(WTI)



全体的には回復傾向ではありますが、足元で大きく低下しているのは申し上げた通りです。「トランプラリー」によって多くの指数が上昇しており、こうした動きが一時的なものなのか、それとももうしばらく継続するのか判断するのは難しいですね・・・筆者は上記の通り弱気ではあるものの、予断を持たず相場の変動に注意した方が良さそうです。

なお日本の株価にも、そして上記円建ての先進国株価・新興国株価にも影響を与える為替相場の動きはこうなっています。

■ドル円相場



これまたアメリカで利上げが決定された割にはジワジワ円高傾向ですが、やはり「アメリカの利上げ加速懸念の後退」が影響しているのでしょうね。

とは言いつつ、アメリカの利上げが続く中で円高が続くのも違和感があります。新興国株や原油価格もそうかもしれませんが、頭の中で「短期的な動き」と「中長期的な動き」とを分けて把握するのが良さそうです。

個別の株価収益率=PERはこのようになっています。



今月の割高市場にはアメリカ/ナスダック市場に加えインド/MSIS市場が入りました。要注意ですね。

次の15倍以上20倍未満のゾーンですが、アメリカ/NYダウ日経平均南アフリカ/全株日本/JASDAQ市場ですね。

もちろん株価は割高の時よりも割安の時に購入した方がいいわけで、これから株式投資をご検討の方はこうしたPERの状況にも注意しながら、なるべく割高な市場・タイミングは避けて投資先を選別していただければと思います。

だからと言って「低ければいい」というものではないのは申し上げた通りですが。

各株価指数のPERの具体的な推移はこちらをご参照ください。

>>>世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)推移はこちら

https://www.ginkou.info/per/index.html



>>>間違いだらけの銀行えらび ~ 銀行.info<<<

思い立ったら、今すぐこの場で資料請求!



スポンサードリンク

Copyright© 2017 Ginkou.info All Rights reserved.

PAGETOP MENU MENU