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4月の世界の株価収益率を更新しました。

執筆者: ginko 発行日付: 2017-04-16

4月の、世界各国の主要株式市場の株価収益率(PER)一覧を更新しました。

<1.株価収益率(PER)とは?>

株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。

で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。

もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。

一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。


<2.今月の株価収益率>

4月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです。



4月の株価収益率の平均は前月と比較して低下しました。先月の単純平均は14.52倍で、今月は13.90倍ということですね。

下がったということは株価が「割安」になったということになります。株価が割安となる要因は以下の通りです。

・株価が下がる
・企業収益が増える


ここでいつものように最近の株価の動きをチェックしておきましょう。

■日経平均株価(6ヶ月)



■日本を除く、世界の先進国の平均株価(円建て:6ヶ月)



■世界の新興国の平均株価(円建て:6ヶ月)



見事にどの指数も低下していますね!具体的な数値をチェックするとこのようになっています。

・日本 :下がる(19,522円→18,335円)
・先進国:下がる(588ポイント→562ポイント)
・新興国:下がる(896ポイント→864ポイント)


やはり下がっています。それぞれの下落幅をチェックしてみるとこうなります。

・日本 :-6.1%
・先進国:-4.4%
・新興国:-3.6%


日本株が下落幅が一番大きいわけですね。なお、この3指数が同時に下がるということは為替相場が円高になっている可能性が高く、こちらもチェックするとこうなります。

■ドル円相場



言わずもがなですが円高ですね・・・ざっくり113円→109円の円高ということでしょうか?とすると約3.5%の円高ということですから、日本株はともかく、「円建ての先進国株」と「円建ての新興国株」の下落は為替要因で説明できてしまいそうです。

と言うわけでアメリカ株はこうなっております。

■アメリカ株(S&P500)



ただこちらも徐々に低下してきているように見えますね。

次に主要な新興国の株価はこうです。

■中国株(上海総合指数)



■インド株(MSIS)



■ブラジル株(ボベスパ)



■ロシア株(MOEX)



こちらは対照的な動きになっており、中国株ロシア株横這いである一方で、インド株ブラジル株は足元では下落しています。

とは言いつつ上昇している指数がないという点ではやはり全体的には「不調」ということなのでしょうね。

ではなぜこのように円高・株安の状態になっているかと言えばその理由は簡単で以下2つですね。

1.オバマケア改革の失敗により、トランプ政権への期待が失速していること。

2.米軍がシリアの空港を空爆したことにより、北朝鮮を含めた地政学リスクが高まっていること。


リスクが高まれば、安全資産である円が買われ、世界の株価が下がるのは当然です。しばらく投資家としては逆風が続きそうです。

なお、再び金融市場が「円安・株高」に戻るためには上記2つの懸念が後退する必要があるわけですが、地政学リスクはさておきトランプ政権への期待については、一度失われるとそれを取り戻すのは大変そうです。

特にこれまで、トランプ氏自ら随分と期待値を上げてきましたからね。それなりの成果ではやはり失望を招くのでしょうね。政治というのはそういうものだとは思いますが。

だとすると足元の「円高・株安」トレンドは思ったより長く続く可能性がありそうです。

もちろんそれは、基本的には株価収益率=PERの低下を意味するわけですから、「投資チャンスの拡大」として前向きに捉えてもいいですね。

個別の株価収益率=PERはこのようになっています。



今月の割高市場にはアメリカ/ナスダック市場のみとなっています。

次の15倍以上20倍未満のゾーンですが、アメリカ/NYダウ日経平均インド/MSIS日本/JASDAQですね。

もちろん株価は割高の時よりも割安の時に購入した方がいいわけで、これから株式投資をご検討の方はこうしたPERの状況にも注意しながら、なるべく割高な市場・タイミングは避けて投資先を選別していただければと思います。

だからと言って「低ければいい」というものではないのは申し上げた通りですが。

各株価指数のPERの具体的な推移はこちらをご参照ください。

>>>世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)推移はこちら

https://www.ginkou.info/per/index.html



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