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老後に必要な資金は5千万?150万でも大丈夫?

執筆者: ginko 発行日付: 2017-06-07

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「報道によれば、約3年前から仮想通貨に累計800万円を投じてきた会社員(34)は、保有時価が3億円を超えたとのことですが、あなたの反応は?」では・・・

1位:うらやましいと思う一方で怪しいと思う。 40%
2位:うらやましいと思うが特に何もしない。 20%
3位:うらやましいと思うので調べてみる。 13%
〃 :怪しいと思う。 13%
5位:うらやましいと思うので興味がわく。 7%
〃 :何も思わない。 7%

となりました。1位は「うらやましいと思う一方で怪しいと思う。」で約40%ですね!筆者も全くの同感です(笑)。うらやましい、しかし怪しいという思いの中で気持ちがついついザワつきます。

であればそうした情報をシャットダウンすればいいわけですが、しかし新聞に出ていればこれまたついつい読んでしまいますし、そうでなくても小耳にはさめば興味がそそられてしまいますね。上品ではない方の週刊誌の肝は、金とオンナとスキャンダル、でしたっけ?いや、違ったかな?いずれにしてもこうした話題に「弱い」のは少なくとも男性諸氏にはご理解いただけるのではないかと思います。

実際のところ回答結果をまとめるとこうなります。

・うらやましいと思う : 80%
・うらやましいとは思わない : 20%

正直な回答でよろしいのではないでしょうか・・・。

ただ一方でリアクションはこのような結果と言えます。

・怪しいと思う : 53%
・何もしない、何も思わない : 27%
・興味がわく : 7%
・調べてみる : 13%

ネガティブな反応過半数となっているほか、無関心派3割ということで全体的には冷静ということですね!これまたあるべき反応なのではないかと思います。世の中、ウマイ話はありません

また、1割ある「調べてみる」という回答も能動的ではありますが、「必ずしもポジティブということではない」とすると、悪くなさそうですね。むしろどうせ関心があるなら、良い面も悪い面もきちっと調べておいた方が騙されてしまう可能性を減らすことができそうです。

その点では回答者の方には申し訳ないですが、「ただ興味がわく」という状態が一番危険なのかもしれませんね。筆者はもちろん詐欺については完全に素人ですが、「関心はあるけれど良く知らない」という状態はかなり騙されやすそうな気がするのですがいかがでしょう?

前回のコラムでもご案内したように最近は、仮想通貨の価格急騰に関する報道が多いですが、報道機関はそのリスクもしっかり報道していただき、ゆめゆめこの「関心はあるけれど良く知らない」という状態を作り出さないよう配慮してほしいものですね。

それができないならいっそ報道を自粛してほしい気すらします。

仮想通貨はおそらく「決済手段」としては魅力的な面があるのでしょうけれど、「投資手段」としては最悪と言っていいかもしれません。だって何の裏付けもないわけですから。

このきわめて純粋な「仮想通貨バブル」がいつまで続くのか、そしてどれくらい膨らむのか気になるところです・・・。

ちなみに下記がこれまでのビットコインの価格推移です。



実は意外と右肩上がりというわけではなく、2013年11月末につけたピーク時の値段を2016年12月まで約3年間下回ってきたことが分かります。冷静にご判断ください。

しかしそれにつけても最近の価格上昇は異常ですね(苦笑)。かなりのボリュームの日本の個人投資家マネーが流れ込んでいるのだとすると複雑な気分になってきます。みなさん無事に回収できればいいのですが・・・。

ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。アンケートは7月1日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=115

〔前回のコラム〕日経新聞が原因!?仮想通貨イーサリアムも急騰



 --- Ginkou ---

老後に必要な資金額、6割以上が予想と現実に2,000万円以上のギャップ!
https://prtimes.jp

SMBC日興証券株式会社(本店:東京都千代田区、代表取締役社長:清水喜彦)が運営する投資情報サービス 「FROGGY(フロッギー)」は、2017年3月8日~9日の2日間、20代~60代の男女625名を対象に、「人生100年時代のお金についての意識調査」を実施しました。

・老後に必要なお金、3人に2人が予想と現実に2,000万以上のギャップ。過半数以上が「引退後に備えた資産形成」を“意識してない”

当社のシミュレーションでは、実際に老後に必要となる金額は、ひとり約5,000万円となっています。

そこで、具体的に、「老後(60歳~100歳)に必要な資金額のイメージ」について尋ねたところ、シミュレーション額の約5,000万円よりも低い金額を答えた人が、実に半数ほどにのぼりました。

また、3人に2人(64.8%)は実際に必要とされる金額と2,000万円以上のギャップがあったことからも分かるように、老後に必要な資金に対する認識の曖昧さが伺えます。



また、今現在「引退後に備えた資産形成を意識」しているかという問いについては、過半数以上(56.2%)が「意識していない」と回答。

必要な資金額のイメージこそあるものの、3人に2人が将来に向けた自分なりの資産形成プランを持っておらず、引退後に備えた資産形成も半数以上が意識できていないということは、漠然とお金に不安は抱いているものの、現実では対策をできていないということ。ここでも、「老後の見通しの甘さ」が垣間見えました。

※抜粋

〔 出典:PR TIMES 〕

 --- Ginkou ---


老後に必要な資金はいくらなのでしょうか?

良く言われるのは1億円ですね。確かに月30万円くらい使って、それを30年続ければ1億円を超えてきます。

一方、老後には年金があります。「ゆとりのある生活」には毎月「年金+10万円」くらい必要と言われておりますので、その月+10万円を30年続けるとすると3,600万円必要ということになります。この「3,000万円」というのもよく聞く話ですね。

では世間の理解はと言うと、上記の通りSMBC日興証券がアンケート調査を実施していますね。グラフを見るとこういう結果になっています。

1位:1億円 18.9%
〃 :5千万円 18.9%
3位:1千万円 16.0%
4位:3千万円 10.4%

1位1億円5千万円が並んでいますが、1億円は上記の通り良く言われている金額ですし、夫婦2人で想定すれば「1人あたり5,000万円」と言えるわけで、その点では5千万円という回答も違和感はありません。実際、SMBC日興証券も5千万円を「正解」としています。

また、3位1千万円というのも現実的な目標としては違和感はないですね。筆者と同様、1億円必要、5千万円必要と言われても「ふーん、それで?」と感じてしまう方は少なくないと思います。身もふたもありませんが、無理なものは無理です。

他方で、「よく聞く」と感じていた「3千万円」はさほど知名度はないようです。老後資金に年金を考慮しないなどあり得ないわけで、「1億円」に比べれば「3千万円」というのははるかに信憑性があるわけですが、これも各金融機関のプロパガンダの影響なのかもしれません。実際、このアンケートもその一環なのでしょうからね。

その点では「老後に必要な資金に対する認識の曖昧さが伺えます」 「老後の見通しの甘さが垣間見えました」という上から目線の論評には「ウルセー」と悪態をつきたくなりますが(笑)、ただ「本当は1億円必要なのに、3千万円で十分と喧伝する」よりも、「本当は3千万円で十分なのに、1億円必要と喧伝する」方がはるかにマシですし、その結果それなりに老後資金に対する危機意識も増すのでしょうから、この「1億円」プロパガンダにも一定の社会的な意義があるとは考えております。

ただし。

筆者が本当に老後資金に3千万円「必要」と思っているかと言うと・・・正直、全くそう思っていません(笑)。もし本当にそうなら、シニア世代の過半数が餓死するか生活保護を受けなければいけなくりますからね。ではなぜ老後資金が不足していてもシニア世代がやっていけるかと言うと言わずもがなですが主に以下2つの理由からだと思います。

・みんな収入に合わせて生活費を調整できる
・今時、70代になっても働いている人は多くいる

当然ですね・・・特に強調したいのは後者で、月10万円の収入があるだけで老後のキャッシュフローは劇的に改善されます。老後に対して気が緩むのも問題があるのかもしれませんが、過度に神経質になる必要はないということですね。

ちなみにこの老後資金に対して、共感できる記事を見つけましたので紹介したいと思います。

---

「老後3千万円」説にダマされるな 定年前貯金150万円でもイケる
https://dot.asahi.com/


「退職時に3千万円持っていなくても老後は安心して生活できますよ」と語るのは、経済コラムニストの大江英樹さん。

「生命保険文化センターによりますと、夫婦二人がゆとりある老後を送るために必要な資金は月約35万円としています。夫婦が65歳から25年間生きると1億500万円になり、これが『老後資金は1億円必要』という話の根拠になっています。しかし、月の支出をダウンサイジングして、公的年金などの収入を差し引けば、月々必要な額は3万~8万円程度で済むはずです」。

仮に生活費の不足分が月3万円程度で済めば、夫婦二人が90歳まで25年間生きた時にかかる費用は900万円。そのくらいであれば退職金で十分まかなえる。年金収入の範囲で支出が抑えられれば、退職金は介護が必要になったときのために、そのままとっておくことができる。

ちなみに大江さんの趣味は今の仕事と、時間がある時は本を読んだり、映画のDVDを観たり、ほとんどお金がかからない。そして、規則正しく早寝早起き、1日の睡眠時間も十分取っているので、薬代や医療費もかからない、健康的な生活を維持しているそうだ。

「退職したときには預貯金は150万円しかありませんでしたが、定年後実際に生活してみると、そんなにお金はかからない、というのが実感です。年金収入が期待したほどなければその分夫婦でアルバイトをすればいいので大丈夫。それよりも、不安のあまりいろんな投資に手を出して失敗したり、体調不良に陥ることのほうがマイナスです。」

※抜粋

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預貯金150万円でも十分ということで、それはさすがに極端な気もしますが(笑)、しかし「定年後実際に生活してみると、そんなにお金はかからない」というのはよく聞く話ですし、「年金収入が期待したほどなければその分夫婦でアルバイトをすればいいので大丈夫」というのも全くの同感です。

これから老後資金を貯めよう!とされている方には逆効果かもしれませんが、「老後の資金不足が気になって夜も眠れない・・・」という方は参考にしてみてください。

ということで今回の読者アンケートは「老後に必要な資金は1億円とも3千万円とも言われていますが、一方でそれほどいらないという話も聞きます。あなたの具体的な老後資金の目標額or老後スタート時の実際額はいくら?」でいきましょう。投票は7月7日まで。

■【読者アンケート】老後に必要な資金は1億円とも3千万円とも言われていますが、一方でそれほどいらないという話も聞きます。あなたの具体的な老後資金の目標額or老後スタート時の実際額はいくら?(7月7日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=120



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