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10月の世界の株価収益率を更新しました。

執筆者: ginko 発行日付: 2018-10-13

10月の、世界各国の主要株式市場の株価収益率(PER)一覧を更新しました。

<1.株価収益率(PER)とは?>

株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。

で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。

もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。

一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。


<2.今月の株価収益率>

10月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです(Bloombergの予想PERを利用しています)。



10月の株価収益率の平均は前回と比較して下落しました。先月の単純平均は13.14倍で、今月は12.77倍ということですね。

下がったということは株価が「割安」になったということになります。株価が割安となる要因は以下の通りです。

・株価が下がる
・企業収益が増える


ここでいつものように最近の株価の動きをチェックしておきましょう。

■日経平均株価(6ヶ月)



■日本を除く、世界の先進国の平均株価(円建て:6ヶ月)



■世界の新興国の平均株価(円建て:6ヶ月)



案の定、どの指数も思いっきり下がっていますね・・・具体的な数値をチェックしてみるとこうなります。

・日本 :下がる(23,095円→22,694円)
・先進国:下がる(683ポイント→649ポイント)
・新興国:下がる(950ポイント→905ポイント)


今週のアメリカ株の暴落が世界に伝播したということでしょうね。今月は「世界中の株価下落によって株価収益率=PERが下がった」ということです。

なお、この先進国株・新興国株の指数は円建てですので為替相場の影響を強く受けます。というわけで為替相場をチェックするとこうなります。

■ドル円相場



今月、一旦114円台まで円安が進んだものの、その後の株価暴落で112円台まで戻っています。「行って来い」という状態ですね。

というわけで問題はやはり株価の動きということになりますが、世界の個別の株価動向をチェックすると、まずアメリカ株はこう。

■アメリカ株(S&P500)



やはり今週、ドスンと下がっていますね。

こうした株価下落の一因となったと指摘されているのがアメリカの長期金利の上昇ですが、チャートをチェックしてみるとこうなっています。

■アメリカ長期金利



確かにここ1ヶ月で目安となる3%を超えて上昇しており、投資家心理を冷やしたのかもしれません。

次に新興国をチェックしてみると、主要な新興国の株価はこうなっています。

■中国株(上海総合指数)



■インド株(MSIS)



■ブラジル株(ボベスパ)



■ロシア株(MOEX)



意外とブラジル株が堅調ですが、それ以外はやはり低下傾向が鮮明ですね。特に中国株米中貿易戦争の当事者ということもあって不冴えです・・・。

そうしたわけで、しばらくは株価の下落が断続的に続きそうです。

ただそうは言いつつ春先の株価下落はもっとひどかったですし、アメリカの長期金利が今後どんどん上昇していくかと言うとそれはなさそうです。その点では「スピード調整」が終わったところで株価は再び上昇していくのではないでしょうか。

筆者は今後の株価の見通しにそれほど楽観しているわけではありませんが・・・。

最後に個別の株価収益率=PERはこのようになっています。



今月の割高市場アメリカ/ナスダック市場となっています。

次の15倍以上20倍未満のゾーンは、インド/MSISアメリカ/NYダウ日経平均JASDAQですね。

株価は割高の時よりも割安の時に購入した方がいいわけで、これから株式投資をご検討の方はこうしたPERの状況にも注意しながら、なるべく割高な市場・タイミングは避けて投資先を選別していただければと思います。

だからと言って「低ければいい」というものではないのは申し上げた通りですが。

各株価指数のPERの具体的な推移はこちらをご参照ください。

>>>世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)推移はこちら  https://www.ginkou.info/per/index.html


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