まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「アメリカの中国に対する関税政策は、日本にとってメリットがないわけではないですが、デメリットも大きいです。あなたはアメリカの対中関税に賛成?反対?」では・・・
1位:賛成 55%
2位:反対 27%
3位:どちらとも言えない 9%
〃 :よく分からない、興味ない 9%
となりました。1位は「賛成」で約6割ですね!2位は「反対」ですが約3割にとどまっており、思ったより差がつきました。
確かに中国は日本にとって安全保障上の脅威であるわけで、これ以上力を付けられると怖いというのはあります。ウイグル人への大規模な弾圧など、やはり中国の政治は日本の政治と価値観を共有することはできません。
また、どの国もそうですが、相手国が経済的に弱かった頃が最も関係が良かったように感じますので、少々弱ってくれた方が日中関係はうまく行くという考え方もあるかもしれません。
その点では筆者もアメリカの対中関税に反対ではない≒賛成です。
ただそうは言いつつ中国は切っても切り離せないビジネスパートナーですからね。中国経済がこければやはり日本経済もこけることになります。
加えてアメリカは、中国との貿易交渉が落ち着けば次は日本を狙う可能性があります。
そう考えると・・・「中国いじめもほどほどに」ということでしょうかねぇ。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは6月22日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=649
〔前回のコラム〕対中関税に賛成?反対?
--- Ginkou ---
ビットコインが1年前の価格を回復 97万円まで上昇した背景
https://headlines.yahoo.co.jp/
2018年初めに価格が急落したビットコインだが、19年4月に入ってから大きな上昇を見せている。現在の価格は日本円で約95万円となっており、一時は97万円まで上昇した。昨年7月につけた高値を超え、1年前の価格をやっと回復したことになる。
ビットコイン価格がここに来て上昇した理由としては、政治的混乱によって世界経済の先行きが不透明になってきたためだという見方がある。
米中貿易摩擦の結果、人民元は対ドルで下落しており、安全資産を求める中国人投資家が資産をビットコインに変えているというものだ。また欧州でも、英国のEU離脱に伴い欧州議会選挙で混乱が起きている。ギリシャがEU離脱を試み始めた(Grexit)13年にもビットコインは大きく上昇し、Brexitが決まった16年にもビットコインは約2倍の上昇を見せた。
従来、混乱時の退避先資産としては金(ゴールド)が一般的だったが、ビットコインが”デジタルゴールド”としての立ち位置を固めてきたという見方もできる。
またビットコインが、投機先から資産クラスの一つに見られ始めているという変化もある。ポートフォリオの中に、株式や債券といった伝統的な資産とは値動きの異なる資産を組み込むことで、全体としてのリターンを向上できるからだ。すでに、機関投資家の22%が「仮想通貨を既に保有している」といい、さらにその配分率を倍増させることを検討しているという。
金融業界の中でも、これまで仮想通貨に否定的だったJPモルガンが、ビットコインをコモディティ(商品)として扱い始めた。演算能力や電気代などからビットコインの製造原価を計算し、それを本質的価値として評価を始めている。
演算能力や電気代を負担し、ビットコイン取引を承認するマイナー(採掘者)には、対価として報酬が支払われる。ビットコインの場合、この報酬は一定期間ごとに半減する仕組みだ。次の半減のタイミングは約1年後の20年5月だと推定されている。報酬の減少は、ビットコインの製造原価の上昇につながるため、これが価格上昇を後押ししているとも考えられる。
一方でJPモルガンは、現在の急速な価格上昇は、17年末の仮想通貨バブルに似ているという警告も発している。
※抜粋
〔 出典:Yahooニュース 〕
--- Ginkou ---
思い起こせば2016年から2017年にかけて、最も居心地の悪かったものの1つがビットコインの価格上昇ですね。
何ら実体的な価値を持たないビットコインの上昇は文字通りバブルだったわけで、筆者も「これはバブルだ」と信じて疑いませんでしたが、「しかしそれでも」なのか、「だからこそ」なのか、急激な価格上昇が続く事態にソワソワしっぱなしでした。
信じているものの価格が下落することも、信じていないものの価格が上昇することも、どちらも居心地の悪さは同じですね。
保有者の方には申し訳ないですが、昨年初めに仮想通貨の価格が暴落した時は正直、少しホッとしたものでした。
さてそんな狂騒曲を奏でたビットコインですが、何とまたもや上昇し始めているようですね!チャートを見るとこのようになっています。
週足で見ると確かに勢いよく上昇していますね!40万円前後だったものが今や100万円前後ですから2.5倍になっていることになります。
何が起きているのでしょうね?
ちなみに上記記事ではこのような要因が指摘されています。
・米中貿易摩擦の結果、人民元は対ドルで下落しており、安全資産を求める中国人投資家が資産をビットコインに変えている
・英国のEU離脱に伴い欧州議会選挙で混乱が起きている
・ビットコインが”デジタルゴールド”としての立ち位置を固めてきた
・ビットコインが、投機先から資産クラスの一つに見られ始めているという変化も
如何にももっともらしい要因が並んでいますが実際はどうなのでしょうか?まずドル元チャートを見てみるとこうなります。
確かに足元では「ドル高元安」となっているものの、最も「元安」が進んだ昨年の6~7月にビットコインは反応していないばかりか、その後はむしろ下落傾向でしたね。
そもそもグラフをパっと見るだけで、形状が全く異なり相関していないことは明らかですね。
ブレグジットの混乱も今に始まったことではありませんし、ビットコインがデジタルゴールドとしての立ち位置を固めたという意見に賛同する人はいないでしょう。むしろ昨年来のバブル崩壊により「立ち位置を失った」というのが正しいと思います。
「資産クラスの1つに見られ始めている」というのも同様です。
適当な記事ですね・・・。
この価格上昇の動きにソワソワされた方はビットコインの月足のグラフを見ていただくのがいいですね。まだまだ暴落中ですし、株式相場においては「半値戻し」というのはよくあることです。
いずれにしても、仮想通貨に興味を持っている方は、「後付け」の理由を並べた適当な記事に惑わされることなく、冷静に分析していただければと思います。
確か今の価格では採掘の採算が合わないという指摘もあったはずですが・・・。採掘できなければ紙屑にもなりません。実体がありませんからね。
ということで今回の読者アンケートは、「ここに来てビットコインの価格が急上昇し、最安値から2.5倍の水準となっていますが、それでも最高値からは半分以下です。ビットコインの上昇は続く?続かない?」でいきましょう。投票は6月29日まで。
■【読者アンケート】ここに来てビットコインの価格が急上昇し、最安値から2.5倍の水準となっていますが、それでも最高値からは半分以下です。ビットコインの上昇は続く?続かない?(6月29日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=653
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