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このまま人口が減り続けて良い?

執筆者: ginko 発行日付: 2019-06-12

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「金融庁の試算では老後資金として年金以外に2,000万円必要とのことですが、あなたはいくら必要だと思う?」では・・・

1位:3,000万円 25%
〃 :5,000万円 25%

3位:2,000万円 19%
4位:年金だけで十分 13%
5位:1,000万円 6%
 :1億円以上 6%
〃 :分からない、興味ない 6%

となりました。1位は「3,000万円」と「5,000万円」が約3割で並んでいます。3,000万円というのはこうした試算でよく目にする数字ですし、老後に備えた資金が多くて困ることはありませんので、少し背伸びをして5,000万円を目標にするのは悪くないと思います。

また一方で少数派ではありますが、4位に「年金だけで十分」という回答がランクインしてきたのも印象的です。

出費を削ればもちろん年金の範囲内で暮らしていくことは可能です。ポイントとなるのは「余裕のある生活を送りたいかどうか」ですね。もちろん何をもって「余裕」と言うかどうかは人それぞれですし、上を見始めたら切りがありませんが・・・。

さてそんな今まで何度も何度も目にし、特に目新しいことのない今回の「老後の不足資金試算」ですが、大きな政治問題に発展していますね。麻生大臣はこのように発言しています。

正式な報告書として受け取らない」「世間に著しく不安や誤解を与えている

菅官房長官はこうですね。

誤解や不安を招く表現で不適切だった

不適切ですかねぇ。まぁ確かに「年金だけで暮らしていけるけれど、余裕がある生活をするためには2,000万円必要」と書くべきだったのかもしれませんが・・・。

60歳以上の平均金融資産が2,000万円を超える一方で、多くの世帯が「金融資産ゼロ」と回答しているわけで、両方に目配りする必要があったということですかね。

それでも筆者からすると、金融庁の金融審議会で、有識者がまとめた報告書の中にこうした記述があるのは全く問題ないように感じますが。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは7月5日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=658

〔前回のコラム〕
年金だけでは老後2千万円足りなくなるって本当?


 --- Ginkou ---

出生率18年1.42 遠ざかる目標 3年連続低下、出生数は過去最少
https://www.nikkei.com


厚生労働省は7日、1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる2018年の合計特殊出生率(総合2面きょうのことば)が1.42となり、前年から0.01ポイント下がったと発表した。低下は3年連続だ。政府が25年度までにめざす子育て世代が希望通りに子どもを持てる「希望出生率」の1.8は遠い。晩婚や非婚化の影響が大きく、政府は少子化対策の見直しを迫られそうだ。

厚労省が同日発表した18年の人口動態統計で明らかになった。同年に生まれた子どもの数(出生数)は91万8397人で過去最少を更新した。前年比では2万7668人減った。出生率は05年に記録した1.26に比べると高い水準にあるが、女性人口が減っており、出生数は右肩下がりで、3年連続で100万人割れとなった。

人口減は速度を増しており、18年は出生数と死亡数の差である人口の自然減が44万4085人となった。出生数を母親の年代別にみると、44歳以下の全ての年齢層で減った。30~34歳は前年から1万人超減り33万4906人となったほか、25~29歳でも約7000人減の23万3754人となった。出生数は公的年金などの社会保障の前提となる国立社会保障・人口問題研究所の将来推計を1万人弱下回ったもよう。厚労省の担当者は「深刻な影響ではないが、注視していきたい」と述べた。

出生数の低下が止まらない理由は主に2つある。人口減少と出産年齢の高止まりだ。25~39歳の女性人口は1年間で2.5%減った。第1子の出産年齢は30.7歳で過去最高水準にある。

全国で最も出生率が低い東京都では0.01ポイント低下し1.20となったほか、神奈川県や大阪府などの大都市圏は全国平均を下回る1.3台で推移した。最も高いのは沖縄県の1.89だった。

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

上記の通り「余裕のある生活をするためには年金だけでは足りない」というのが不都合な真実だとすると、こちらもそうかもしれませんね。出生率が1.42まで下がり、人口減少が確実になっています。

人口が増えるためには当然、親が2人に対し子供が2人は必要で、さらに子供を産むまでにお亡くなりになる方の分まで含めると出生率は2.1くらいは必要ということなのでしょうね。

出生率と出生数はこのように推移しています。



出生率が2005年をボトムに上昇傾向にあるのはいいですが、一方で子供の数は91.8万人と過去最少なのですね。

繰り返しになりますが、このままいけば人口減少は確実です。こうした状況を踏まえ、桜田前五輪相が千葉市内で開かれたパーティーの挨拶で、少子化問題に関連して「子供を3人くらい産むようお願いしてもらいたい」などと述べたことが問題となりました。

確かに「産みたいけれど産めない」方はたくさんおられるわけで、そうした方々に対しては無神経な発言ということになります。

ただ一方で幸いにして伴侶に恵まれ子供を産むチャンスがある方々が子供を3人以上産まないと人口減少が止まらないのも事実です。

そのあたりをタブー視して本当にいいのかな?と思いますね。

筆者が幼少の頃は、このまま世界の人口が増え続ければ食料が足りなくなると何度も言われ、「人口増加=悪」だったものが、ここに来ていきなり「人口減少=悪」となったことに戸惑いを隠せませんが、まずは日本国民として人口減少を受け入れるのか、それとも人口増加に向けて「子供3人作戦」も含めて取れる対策を全て取るのか、国民的議論が望まれますね。

筆者は・・・確かに今の人口は多すぎる気はしなくはないですが、市場としての価値を維持する意味でも人口1億人維持を目標に、様々な対策を取るのがいいのではないでしょうか?

ということで今回の読者アンケートは、「厚生労働省によると2018年の出生率が1.42となり人口減少が確実な状況ですが、このまま人口が減り続けて良い?ダメ?」でいきましょう。投票は7月12日まで。

■【読者アンケート】厚生労働省によると2018年の出生率が1.42となり人口減少が確実な状況ですが、このまま人口が減り続けて良い?ダメ?(7月12日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=663



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