銀行.info

銀行関連ニュース

ジョンソン首相でブレグジットの出口は?

執筆者: ginko 発行日付: 2019-07-24

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「銀行から普通郵便で残高推移が届き驚愕した、という投稿をいただきましたが、普通郵便での残高明細送付は気になる?」では・・・

1位:かなり気になる 33%
2位:全く気にならない 25%
3位:少し気になる 17%
〃 :内容や残高による 17%
5位:ほとんど気にならない 8%

となりました。1位は「かなり気になる」で約3割です。3位の「少し気になる」も加えればちょうど5割ですね!なるほど・・・。

一方、「気にならない」と答えた方は全部で3割ということですから、回答者全体としては気になる人の方が多いということになります。

残りの2割は「内容や残高による」ということですから尚更ですね。

筆者自身はこれまでトラブルがなかったことや、郵便システムへの信頼からあまりこうした残高明細の送付について気にしたことはありませんが、金融機関からすれば配慮すべき結果だと言えそうです。

やはり質問者の方が疑問を呈したように、「希望しない人には郵送しない」という対応が必要なのでしょうね・・・。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは8月17日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=686

〔前回のコラム〕
普通郵便での残高明細送付は気になる?


 --- Ginkou ---

「民主主義のモデル」凋落 英首相にジョンソン氏
https://www.nikkei.com/


英与党の保守党は23日、ジョンソン前外相を新党首に選んだ。24日には英首相に就く。欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」に突き進む無責任なリーダーに国家を託すという選択だ。米国に続いて英国もポピュリズム(大衆迎合主義)の波にのまれた。みえてくるのは「民主主義国家のモデル」とされた英国の凋落(ちょうらく)である。

英政府は18日、「合意なき離脱」なら2020年末までに国内総生産(GDP)を2%押し下げるとの試算を公表。多くの専門家が経済に悪影響があると警鐘を鳴らす。

ところが足元の失業率は4%を割り込む低さ。市民に危機感は育たず、首相就任を目前に控えた20日の「反ジョンソン・反ブレグジット」デモは盛り上がりを欠いた。

英経済界や金融関係者もあきらめムードだ。むしろ総選挙となって保守党が負け、主要産業の国有化を探る労働党のコービン党首が首相になることを恐れる。「左派政権より選挙に強いジョンソン政権のほうがまし」というわけだ。

目先のことしか考えていないと言わざるを得ない。産業が国有化されても英政治の風向きが変われば再民営化できる。だがEUから抜ければ後戻りは難しい。再加入には全加盟国の合意など高い壁が待ち受ける。

自らを過大評価し、EUの風下に立ちたくないという誇りに端を発するブレグジット。だが実現すれば皮肉にも国際的な地位はさらに低下する。

英国の親欧派が望みをつなぐシナリオがある。英議会が「合意なき離脱」を阻止。ジョンソン政権が行き詰まって総選挙となり、労働党とリベラルな自由民主党の連立政権が発足する。穏健な左派政権下で産業国有化もEU離脱も取り消しになる――。そんな算段だが希望的観測の域を出ない。

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

イギリスの新しい首相にジョンソン氏が選ばれましたね。そもそも2016年の国民選挙ブレグジット派が勝つ原動力となったのがジョンソン氏ですので、いよいよ真打登場と言えますし、言ったことの責任を取らないといけない場面が訪れたとも言えます。

さてそのブレグジットに関して今後のスケジュールとシナリオについて日経新聞が端的にまとめていますので引用するとこうなります。



10月中旬にEUの首脳会議があって、10月末が離脱期限だという事ですね。これまでの延々とした議論を思い返せば、あっと言う間です。

シナリオとしては

1.EUと合意して離脱

2.合意なき離脱

3.再延期→総選挙

4.再延期→国民投票

5.離脱撤回

の5つです。

これまで3年間議論して合意できなかったものが3ヶ月で合意できるはずがありませんので、1の「EUと合意して離脱」はなく、5の「離脱撤回」もないとすれば、残りは「合意なき離脱」か「再延期」かですね。

ジョンソン氏はもちろんこの2つであれば前者の「合意なき離脱」を目指すわけですが、問題は与党が「半数+2人」の勢力しかない点です。つまり数名が造反すればひっくり返ってしまうわけです。

実際のところ与党の保守党の中にも親EU派の議員はいるわけですし、野党からすれば保守党の退潮が明らかになる中、総選挙はウェルカムという状況ですから、議会の過半数の支持を得て「合意なき離脱」に進むのは難しいと思います。

とすると現実的には内閣不信任案が通ってジョンソン氏が首相を辞任し「再延期」というのが最もあり得るシナリオですね。

そこから再国民投票という可能性もあるのでしょうけれど、再び「ブレグジット派」が勝利しても実現できないわけですから実施する意味がありません。誰も得しませんからね。

普通に総選挙が行われ、どの政党がどの政党と組むにせよ、今より安定性が失われるのは間違いありませんから、離脱をまとめられるはずもなく、「離脱撤回」に向かっていく気がします。

シリア問題も落ち着き、難民に対する警戒感も弱まっているのだとすると、矛を収めるよい機会のような気もしますしね。

そうしたわけで筆者は

・内閣不信任案の可決 → 総選挙 → 再延期 → 離脱撤回

というシナリオを考えますがいかがでしょうか?

もしそのシナリオが変わるとすれば、ジョンソン氏が国民的な支持を受け、与党から造反議員がいなくなるか、逆に総選挙に打って出て保守党が単独で過半数を押さえて力ずくで離脱を実現することですね。

その点ではジョンソン氏の人気次第と言えるわけですが、今のところ世論調査では国民の6割が「不支持」ということで前途多難です。

今の状況ではやはり「離脱撤回」へと向かっていきそうですね・・・。

ということで今回の読者アンケートは、「イギリスの首相にジョンソン氏が選ばれましたが、議会内の勢力図を考えると氏が主張する合意なき離脱を実現するのは極めて困難です。イギリスは本当にEUから離脱できる?」でいきましょう。投票は8月24日まで。

■【読者アンケート】イギリスの首相にジョンソン氏が選ばれましたが、議会内の勢力図を考えると氏が主張する合意なき離脱を実現するのは極めて困難です。イギリスは本当にEUから離脱できる?(8月24日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=692



>>>間違いだらけの銀行えらび ~ 銀行.info<<<

思い立ったら、今すぐこの場で資料請求!



スポンサードリンク

Copyright© 2017 Ginkou.info All Rights reserved.

PAGETOP MENU MENU