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FRBが利下げへ 低金利はいつまで続く?

執筆者: ginko 発行日付: 2019-07-31

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「イギリスの首相にジョンソン氏が選ばれましたが、議会内の勢力図を考えると氏が主張する合意なき離脱を実現するのは極めて困難です。イギリスは本当にEUから離脱できる?」では・・・

1位:離脱できない 43%

2位:離脱できる 36%
3位:興味ない 14%
4位:分からない 7%

となりました。1位は「離脱できない」で約4割です。筆者も同感です。現状の下院でのシェアは与党がギリギリ過半数ということですから、どこかのタイミングで内閣不信任案が出されれば造反議員によって可決され、総選挙となるというシナリオが濃厚ですね。

総選挙になってもやっぱり保守党が過半数を取れることはないのでしょうから元に戻るわけで、場合によっては政権交代の可能性もあり、そうするとブレグジットは完全にお蔵入りです。

一方でこれまた約4割の方が「離脱できる」と回答されており興味深いですね!カギを握るのはジョンソン首相がどこまで支持を広げ、仮に総選挙になっても大勝できるくらいまで勢いが出るかどうか、ということになります。

経済的に考えれば離脱しない方がいいに決まっていますが、もはや感情論ですからね。果たしてイギリス国民はどういう結果を望むのでしょうか。

どちらに転ぶかは分かりませんが、我々日本人にとって幸いなのはこの壮大な実験の影響を被ることはあまりなさそうということですね。

しかし日韓関係を見るまでもなく、国同士のご近所づきあいというのは難しいものですね。イギリス国内でもスコットランドの独立問題を抱えているわけで。

ちなみに「投機」好きの方にはポンドへの投資をお勧めします。どちらに転ぶにせよ、不確実性が消えれば上昇するものと思います。

筆者は投資しませんが。笑



ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは8月24日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=692

〔前回のコラム〕
ジョンソン首相でブレグジットの出口は?


 --- Ginkou ---

迫る米欧緩和 日銀試練
https://www.nikkei.com/


日銀の金融政策が試練を迎えている。金融政策の正常化を進めてきた米国が10年半ぶりに利下げに転換することが確実視され、日銀の緩和余地の乏しさから円高圧力が強まる可能性があるためだ。黒田東彦総裁は30日の金融政策決定会合後の記者会見で「追加的な(緩和)手段はいくつもあり得る」と強調したが、追加緩和は銀行経営をさらに圧迫するなど副作用も強い。日銀の進む道は一段と険しさを増している。

「従来より踏み込んだ言い方で、金融緩和にかなり前向きになったと言える」。黒田氏は会見で決定会合後の声明文を自らこう解説した。

日銀は声明文に「物価安定目標に向けたモメンタム(勢い)が損なわれるおそれが高まる場合には、ちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講じる」との表現を新たに追加した。これまでも黒田氏は似たような言い回しをしてきたが「おそれが高まる場合」という文言を入れ、より機動的に緩和に動く構えを示した。

黒田氏が政策を維持する一方、追加緩和について踏み込んだ発言をした背景には、米欧中銀の緩和競争に劣後しているとみられたくないとの思惑がちらつく。

米連邦準備理事会(FRB)は31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で10年半ぶりに利下げに動くことが確実とみられている。2013年に日銀総裁に就任し、超低金利政策で「アベノミクス」を支えてきた黒田氏にとって、米国も利下げに動く局面は初めてだ。日米金利差の縮小による円高を警戒しなければならない試練を迎えた。

欧州中央銀行(ECB)も25日に追加利下げや量的緩和政策再開の検討を表明。世界の中銀は緩和競争の様相を示す。

だが、日銀内では副作用への警戒感も強い。すでに超低金利環境が長引き、地方銀行の体力はじわじわと奪われている。融資に慎重になり、地域経済を冷え込ませる懸念が強まった。年金基金など国民生活に直結する投資家の運用難も深刻だ。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

何度かご案内してきたように、いよいよFRBが今晩、10年ぶりに利下げを決断するようですね。必ず利下げするとは言い切れませんが、金融市場は100%利下げを織り込んでいる状況です。

個人的にはアメリカの株価が史上最高値にあり、失業率も過去最低水準に下がっている中、利下げの必要があるとはとても思えません

やはりそこにはトランプ大統領からのプレッシャーがあると考えた方が納得できます。

仮にもしそうだとすれば、少なくとも来年まで、そしてトランプ大統領が再選されれば5年後まで低金利が続くことになります。一体株価はどこまで上昇するのでしょうね?

ただ一方でそのように資金余剰の状態が続く中で新たなバブルの芽は確実に膨らんでいるものと思います。リーマンショックをリアルタイムで経験した人間からすれば、その後のバブル崩壊の方が気になってしまいますねぇ・・・。

投資に不安はつきものではありますが、この想定外のタイミングでの利下げの結果に刮目したいと思います。

そうしたわけで投資家からすれば今回のアメリカでの利下げの動きはメリットもデメリットもありそうですが、他方、預金者からすればデメリットしかありません

金利が下がる上に、その状態が長期化するわけですからね・・・。

上記の通り、少なくとも来年まで、長ければ5年後まで低金利が続くということです。

そもそも日銀がインフレ率2%の達成にこだわり続ける限り、金利は永遠に上昇しないかもしれませんしね。

預金者の悩みはまだまだ続くことになりそうです。そうした金利観を持って資産運用を行ってください。

ということで今回の読者アンケートは、「アメリカのFRBが予想外のタイミングで10年ぶりの利下げを決断するのが確実な状況ですが、低金利はいつまで続く?」でいきましょう。投票は8月31日まで。

■【読者アンケート】アメリカのFRBが予想外のタイミングで10年ぶりの利下げを決断するのが確実な状況ですが、低金利はいつまで続く?(8月31日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=697



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