まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「経済とウイルス感染予防。どっちが大切?」では・・・
1位:どっちも大切 67%
2位:ウイルス感染予防の方が大切 22%
3位:経済の方が大切 11%
となりました。1位は「どっちも大切」で7割です。なるほど。多数派は「ウイルス感染予防の方が大切」ということかと思っていましたので、この結果は意外です。
筆者も全く同感です。ウイルスも人を殺しますが、経済の困窮も人を殺しますからね。どちらの命も大切です。
願わくば、もう少し世論として「経済も大切だ」という声が高まってほしいものですね。コロナ対策のボトルネックは医療救急体制であるのに、その拡充の筋道が全く見えてこないことは大いに不満です。
人材・機材の不足が原因だと思いますが、緊急事態なのですから医師免許・看護師免許の制約を時限的に縮小し、誰でも医療行為のサポートを行えるようにするだけで、医療従事者の負担は多いに軽減されます。
また機材についても生産余力が余りまくっているメーカーが多いでしょうから、協業体制を敷けば生産能力を拡充するのは難しくないと思います。
10万円配るのもいいですが、本質的な解決には全くつながらないので、やはり1日も早い医療体制の充実に注力していただきたいものです。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは5月29日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=899
〔前回のコラム〕経済と感染予防、どっちが大事?
--- Ginkou ---
バークシャー、米航空株手放す 1~3月期、最終赤字5兆円 バフェット氏「世界変わる」
https://www.nikkei.com/
著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米バークシャー・ハザウェイは2日、年次株主総会を開いた。バフェット氏は新型コロナウイルスの感染拡大によって「世界が変わる」として、保有していた米航空株を全て売却したと明かした。数々の危機を乗り越えてきた「投資の神様」は米国の明るい将来を信じつつも、コロナ後の世界を見据えて動き始めている。
総会当日に発表したバークシャーの2020年1~3月期決算はアップルなど保有する上場株(総額1807億ドル)の評価損が膨らみ、最終損益は497億ドル(約5兆円)の赤字に陥った。
バフェット氏はそれでも米国株に強気の姿勢を変えなかった。01年9月の米同時多発テロ、08年の金融危機など数々の困難を克服した歴史を「米国の奇跡」と紹介し、米国株投資についても「決して米国の成長に逆らうような賭けをしてはいけない」と指摘した。
バフェット氏は米国経済の明るい将来を信じる一方、冷徹な投資家の顔もみせた。株主総会ではデルタ航空など保有していた米大手エアライン4社の株式をすべて売却したと明かした。エアライン株はバフェット氏の「お気に入り銘柄」として知られていただけに驚きが広がり、株主からの質問も集中した。
バフェット氏は2月にデルタ株を買い増したことについて「間違いだった」と認めた。「外出制限が人々の行動に与える影響は分からない。3~4年後に、昨年までのように飛行機に乗るようになるのか見通せない」と悲観的な見方を示した。
バフェット氏がこれまで大型買収に慎重だったのは、投資ファンドの攻勢で買収価格が高騰していたからだ。新型コロナの感染拡大で株価は急落したが、バフェット氏は動かなかった。「感染第2波が来たときに米国社会がどう反応するのか分からない」。中長期では米国株に「強気」を維持しつつも、当面は慎重な投資スタンスをとる――。そんな考え方を発言の随所ににじませた。
※抜粋
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
筆者にとって割と衝撃的だったのがこのニュースです。バフェット氏がデルタ航空の株を買い増したのはニュースで知っていたので、てっきり今後の航空会社の復活に自信があるんだろうなぁと思い、「投資の神様には全然違う世界が見えているんだろう」と考えていたわけですが、上記記事によれば買い増しは「間違いだった」と認め、大手航空会社の株式を全て売却したとのことですね!
常に冷静に分析を行い、誤りを正すことを厭わない姿勢には感服してしまいます。やはり「オマハの賢人」ですね。
氏の見方は「外出制限が人々の行動に与える影響は分からない。3~4年後に、昨年までのように飛行機に乗るようになるのか見通せない。」とのことですが実際はどうなのでしょうね?
筆者自身はもう少し楽観的で、3~4年後にはほとんどのビジネスが元に戻っているような気がします。東日本大震災の後は多くの人がオール電化をやめ、湾岸を避け、地盤がしっかりしたところに住みたがっていたのではないかと思いますが、今はすっかり逆戻りした感があります。
典型的な例が湾岸のマンションで、震災直後は2~3割値段が下がったと思いますが、今やその当時の倍くらいになっているのではないでしょうか?要するにそれくらいみんな忘れっぽいということです。
「忘れっぽいのは日本人だけ」なのかもしれませんが、これまで大体10年おきにバブルと危機が繰り返されてきたことを考えれば、世界的に見てもそうした「忘れっぽさ」は大いにありそうです。
というわけで筆者は割と元に戻るような気がしますがどうなるでしょうか。
ただ当然、今回の世界的な外出制限で変わるものはあると思います。オンラインショッピングはますます拡大していくでしょうし、オンライン授業やテレワーク、オンライン診療なども大きく後戻りすることはないと思います。移動時間は無駄ですからね。
そうした、コロナ後に「何が変わって、何が元に戻るのか」を考えておくことは大切ですね。ビジネスの上でも投資家としても。
かく言う筆者もこの変化を何かビジネスで生かせないかなと思っているのですが、全く思いつきません。
幸い時間はたっぷりありそうですのでじっくり考えたいと思います。
というわけで今回の読者アンケートは、「コロナ後に世界は元に戻る?戻らない?」でいきましょう。投票は6月6日まで。
■【読者アンケート】コロナ後に世界は元に戻る?戻らない?(6月6日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=903
思い立ったら、今すぐこの場で資料請求!
銀行.info メインメニュー