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円安はどこまで進む?

執筆者: ginko 発行日付: 2022-03-24

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「金融市場ではロシア・ウクライナ間での停戦の可能性が意識され始めているようですが、あなたは停戦がいつだと思う?」では・・・

1位:3ヶ月以内 33%
〃:半年以内 33%
3位:2週間以内 22%
4位:停戦はない 11%

となりました。1位は「3ヶ月以内」と「半年以内」が3割で並んでいます。

1日もはやく停戦してほしいものですが、特に北部のロシア軍は兵站が不足しており、数週間以内に撤退することは十分ありえそうです。

他方で南部のロシア軍は、すでに占領しているクリミアやウクライナ東部エリアからの補給が十分あり、もうしばらく戦えそうです。

ロシア経済は制裁によって今後急速に悪化していくのでしょうけれど、とは言えそれが直接的に停戦を促すものではありませんので、決め手にはなりません。

では停戦の大きな転機となりうるものは一体何でしょうか?

あくまで素人考えではありますが、南部の都市マリウポリの陥落・占領は、プーチンにとって大きな戦果となりそうです。ここを押さえることで、東部のドネツク・ルガンスク地域から南部のクリミア半島まで一帯を手に入れることができます。

また、ロシアの言う「ネオナチ」の象徴と言えるアゾフ大隊の本拠がマリウポリであることから、マリウポリ陥落によって「憎きアゾフ大隊を殲滅した」と国内向けに喧伝することも可能ですね。

個人的には非人道的な攻撃を受けているマリウポリが最後は勝利するドラマに期待したいですが、今のロシア軍のマリウポリへの執着を見ると陥落させるまでは戦争が終わりそうにありません

マリウポリに残された人々からすればどちらにしても地獄ですね。戦争は悲惨です。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは4月16日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1410

〔前回のコラム〕
ロシア・ウクライナの停戦はいつ?


 --- Ginkou ---

円、6年ぶり121円 歯止めかかりにくく 薄れる輸出恩恵/有事の買い低調
https://www.nikkei.com/


円相場の下落に歯止めがかかりにくくなっている。22日の外国為替市場では一時、1ドル=121円台と2016年2月以来ほぼ6年ぶりの円安・ドル高水準を付けた。円安による輸出促進効果が薄れ、稼いだドルを円に替える円買い圧力が強まりにくい。低金利の円を調達して海外で運用する取引を巻き戻す「有事の円買い」も鳴りを潜めた。15年に付けた1ドル=125円台への下落観測も高まっている。

22日に円安が加速した理由は米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言だ。前日の講演でインフレ対応のために0.5%の大幅利上げを排除しない考えを示し、米長期金利が上昇(債券価格は下落)した。一方、日銀は大規模な緩和を続ける姿勢を崩さず、金融政策の違いが円売り・ドル買いを促した。

足元はロシアのウクライナ侵攻の影響もあって資源価格が高止まりするとみられ、貿易収支は赤字になりやすい。「有事の円買い」も起きにくく、円安観測がなお強い。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

円安が進んでいますね。足元のドル円相場はこのようになっています。



ここ数日で一気に120円を突き抜けたわけですが、現在は1ドル=121円ですね。

その一番大きな原因は「日米の金利差」だと思います。為替相場は短期的には金利が高い通貨が上昇するわけですが、目下、利上げ中の米ドルが上昇し、金融緩和継続=低金利維持の日本円が下落するのは当然ですね。

さらには原油価格上昇によって日本の貿易収支は赤字になると思いますので、円が売られるわけですから、やはり円安です。

以前であれば円安によって輸出が増えることで円高に戻っていく流れになるかと思いますが、最近は工場の海外移転も進み、状況が変わってきたようです。

そうしたわけで素直に考えればこの円安傾向はまだまだ続くことになります。

一体いくらまで円安になるのでしょうね?上記記事でも触れられているように「125円」というのは大きな心理的目安になりそうです。

個人投資家としてはこうした円安傾向は追い風ですが、日本国として、日本国民としてはどうなのでしょうね?

もちろん円安にメリット・デメリットがあるように、円高にもメリット・デメリットがありますので一概には言えませんが、日本人のマインド的には・・・やはり円安の方がいいのでしょうね。

円高の方がいい!」なんて声が出始めたらビックリしてしまいますが、そういう時もいつかは来るのですかねぇ。どうでしょう。

と言う事で今回の読者アンケートは、「主に日米の金利差によって1ドル=120円台と、ほぼ6年ぶりの円安水準となっていますが、今回の円安はどこまで進む?」でいきましょう。投票は4月23日まで。

■【読者アンケート】金融市場ではロシア・ウクライナ間での停戦の可能性が意識され始めているようですが、あなたは停戦がいつだと思う?(4月23日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1415



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