まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「コロナ感染が再拡大し、新規感染者の数が空前の規模となっていますが、行動制限などの対策強化は必要?必要ではない?」では・・・
1位:必要ではない 55%
2位:必要 27%
3位:どちらとも言えない、感染者数次第 18%
となりました。1位は「必要ではない」が6割となっています。逆に「必要」は3割に留まっており、総じて冷静な投票結果ですね。
他方で現在の新規感染者の状況はこのようになっています。
新規感染者はものすごい多いけれど、死者数はそこまでではなく、重症者数はかなり少ないということですね。
重症者=病床使用率というわけではないにせよ、このデータを見る限りは大規模な行動制限は不要に感じます。そもそも行動制限に意味があるのか、という疑問もありますしね。
加えて、ここ数日は電車の乗降客も少なく、夏休みということはあるにせよ、各自が各々の判断で行動制限を始めている気がします。それでいいのではないでしょうか。
ちなみに日経新聞の世論調査では、行動制限について
・必要:49%
・必要ない:45%
と拮抗しているようです。世論調査の場合、回答者がシニアに偏るのかもしれませんね。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは8月28日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1502
〔前回のコラム〕コロナ対策、行動制限などは必要?不要?
--- Ginkou ---
米長期金利が反転上昇 FRB、物価高警戒を強調 「来春利下げ論」にクギ 円高にブレーキ
https://www.nikkei.com/
2日の米債券市場で長期金利が急速に上昇に転じた。米連邦準備理事会(FRB)高官らが相次いで高インフレに懸念を示し、金融引き締めを続ける姿勢をみせたためだ。2023年春にも利下げに転換する展開を織り込み金利の低下が進んだ最近の市場の動きに対し、FRBがクギを刺した。米金利の上昇で外国為替市場では円買い・ドル売りの勢いにもブレーキがかかった。
きっかけはFRB高官があらわにしたインフレへの警戒感だ。「終了にはほど遠い」。米サンフランシスコ連銀のデイリー総裁はFRBのインフレ対策についてこう語った。クリーブランド連銀のメスター総裁は、米国の物価上昇率がまだピークを越えたか確認できていないとしたうえで「我々にはさらにやることがある」と述べた。
市場は年末の利上げ打ち止めとその後の利下げへの転換まで意識し始めた。米金利先物市場に織り込まれた政策金利の見通しを示す「フェドウオッチ」によると、市場参加者は23年春ごろの利下げを見込んでおり、6月のFOMC参加者が予測した24年末より早い。
10年物の名目金利から市場のインフレ予想を差し引いた実質金利も一時マイナスに近づき、「金融環境が意図せず緩和的になりかねない状況だった」(上家氏)。
今後は金利の低下圧力が鈍る可能性がある。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の井上健太シニア・マーケットエコノミストは「23年の急激な利下げや雇用の急減速が見込まれない限り、長期金利が2.5%を割るのは考えにくい」と話す。
2日の米長期金利の上昇を受け、金融緩和を続ける日本との金利差は前日の2.4%前後から2.6%程度に再拡大した。外為市場では円安・ドル高が進み、円相場は東京市場で一時1ドル=133円台後半をつけた。
※抜粋
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
為替の変動が激しくなっていますね。ここまで急激に進んだ円安ですが、足元では円高に反転して一時130円台まで巻き戻りました。チャートをチェックするとこんな感じです。
為替の適正水準が1ドル=100円なのか110円なのか120円なのかは分かりませんが、130円はさすがに円が安すぎですね。
加えて4ヶ月で115円から140円近くまで急激に円安が進んだことを勘案すれば、どこかで円高に巻き戻るのは当然だという気もします。
そうした中で、アメリカの長期金利が低下し始めたことをキッカケに円高に切り替わったのが最近の動きと言えます。アメリカの長期金利の推移はこうです。
並べてみるとだいぶタイムラグがありますが、しかしこれまでの円安が「アメリカの金利上昇」であるならば、アメリカの金利が低下すれば円高になるのは当然ですね。
加えて金融市場ではもはや目先の「利上げ」ではなく、その後の「利下げ」が材料になり始めています。
インフレが収まっていない中で何とも気が早い話ではありますが、「噂で買う」のが市場の流儀なのだとすると「さもありなん」ということなのかもしれません。
とすると気になってくるのが、
・このままアメリカの金利は下がるのか?
・それに伴い、円高が進むのか?
という点ですね。
為替の動きを読むのはプロでも難しく、特に短期的な動きとなると予測するのは不可能ではありますが、筆者は・・・やはり円高に巻き戻っていく気がします。
仮にそうだとしても日本の個人投資家として今できることはほとんどなさそうですが、完全に円高に戻れば、再び投資チャンスが巡ってくることになります。
円高にも円安にもメリット・デメリットがありますので一概にどちらが良いとは言えませんが、少なくとも今の為替水準では海外に投資する気になれないので、やはりもう少し円高水準の方がありがたいですね。
日本経済からすれば円安の方がいいのでしょうけれど。
と言う事で今回の読者アンケートは、「アメリカの長期金利低下をキッカケに、これまでの円安傾向から円高傾向に反転していますが、ここからは円高が進む?円安が進む?」でいきましょう。投票は9月4日まで。
■【読者アンケート】アメリカの長期金利低下をキッカケに、これまでの円安傾向から円高傾向に反転していますが、ここからは円高が進む?円安が進む?(9月4日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1506
思い立ったら、今すぐこの場で資料請求!
銀行.info メインメニュー