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ウクライナでの核戦争は起こる?

執筆者: ginko 発行日付: 2022-10-06

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「24年ぶりの為替介入で大きく円高が進みましたが、足元では再び円安傾向になっています。為替介入は効果あり?効果なし?」では・・・

1位:効果なし 67%
2位:効果あり 33%

となりました。1位は「効果なし」で7割となっています。確かに為替レートは既に144円台後半となっていて、介入時の円高はほぼ解消されています。

他方で145円を大きく超えるような円安は起きてなく、チャート的に「天井」ができているように感じますので、これは為替介入の効果かと思います。



つまりは現時点では為替介入の効果は「あった」と言えそうです。

他方で、まだ2週間ですからね。3兆円の為替介入の効果が1ヶ月未満に留まるようであれば「効果なし」とは言わないまでも「意味なし」とは批判されそうです。

せめて1ヶ月くらいは効果が続くと良いのですがどうなるのでしょうね?

為替変動の直接の原因は日米金利差ですが、アメリカの金利が下がるとすれば来年春くらいでしょうか?仮に3月とすると残り5ヶ月。円売りは無限にできますが、ドル売りは有限です。

果たして効果がいつまで続き、政府・日銀はあと何回介入を行うのか注目ですね。

しかし長い目で見れば、少子高齢化や低金利政策を背景にして、こうした円安が想像以上に長く続く可能性もあります。日本経済も円安を前提にした産業構造に変わっていかないといけないのかもしれません。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは10月29日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1547

〔前回のコラム〕
為替介入は効果あり?なし?


 --- Ginkou ---

ロシア核使用、高まる懸念
ウクライナ、南部も奪還進む
https://www.nikkei.com/


ウクライナ軍の反転攻勢に直面するロシア軍が、核兵器の使用に踏み切るのではないかとの懸念が高まっている。仮にそうなればウクライナ戦争が泥沼化するだけでなく、世界で核兵器が「使われやすい兵器」となってしまうリスクもある。

ロイター通信は3日、南部ヘルソン州でウクライナが1日で約40キロメートル進軍した可能性があり、「最大の前進」だと報じた。ロシア国防省も同日、南部の防衛線にウクライナの戦車部隊が突入したと発表した。

ウクライナ侵攻開始から7カ月余りが経過し、ロシア軍の勢いは雲散した。激戦地からの「撤退」という、以前は使わなかった言葉を軍当局が口にするようになった。

ロシアは占領地域を強引に自国領に併合し、反撃はロシア本土への攻撃とみなして核兵器を使うこともあると繰り返し威嚇してきた。一方のウクライナ軍は威嚇をものともせず、反転攻勢を続ける。

ロシア内の強硬派は戦局の打開に向けて「核兵器の使用を」とプーチン大統領を突き上げている。ロシア連邦のチェチェン共和国のカディロフ首長は1日、「低出力の核兵器」を使うべきだと訴えた。

ロシア軍内部には「爆発力の比較的小さな戦術核兵器は、通常爆弾のちょっとした延長線上」とみなす風土がある。強硬派に押されて部分動員令を出したのと同じ流れで、プーチン氏が核使用に傾く可能性は現実にある。

プーチン氏が目下の劣勢を受けて戦争をエスカレートさせれば、その行為自体が同氏の基盤を揺るがすだろう。「追い詰められた強盗犯」に残る選択肢は、持っている刃物で相手を刺して自らの破滅も招くか、仲間によって刃物を放り捨てさせられるか、自分の意思で放り捨てるかの3つである。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

この1ヶ月でのウクライナ軍の反撃は目覚ましいものがありますね。特に北部ハルキウ州における「大突破」は奇跡的なものでした。

さらに膠着していたかに見えた南部へルソン州でも戦局が動き始め、上記記事によれば1日で約40km進軍した可能性があるとのことです。40kmともなれば車で移動してもまぁまぁの距離ですね。

恐らくロシア軍の撤退とセットなのでしょうけれど、このままへルソン解放に向けて頑張ってほしいものです。



そうしたウクライナ軍の活躍の裏で、縁起でもありませんがロシアの核兵器使用の可能性がジワジワ高まっています。

チェチェン共和国のカディロフ首長は1日、低出力の核兵器を使うべきだと訴えた」とのことで何とも物騒な話ですね。

低出力の核兵器」がどんなものなのか筆者はよく知りませんが、

・放射性物質をバラまく
・投下場所によっては民間人も犠牲になる
・ロシアの世論もさすがに全員は賛同しない

と言った点を考慮すれば使用に踏み切る可能性はかなり低いのかなと思います。

加えてそもそも論ですが、核兵器を使用したところでウクライナ軍が戦いをやめる可能性はほぼゼロですね。怒りを買ってむしろより攻撃が激しくなるのではないでしょうか。国際社会もさらにバックアップを強化するでしょうし。

そのように考えると「核兵器使用」は悪手であり、「ない」と筆者は考えるわけですが、とは言え「絶対ない」と思っていたウクライナ侵攻を始めたプーチンですので何をするか分かりません。

何をするか分からない」というのも大事な交渉カードなのだとすれば、例えば事前に警告した上で、誰もいない平原や海上で一発ぶっぱなす可能性は・・・あると言えばあるのでしょうね。

ただそうなってくると、今度はウクライナの自警用に核ミサイルが貸与され、結局は核の抑止力でやっぱり核は使われなくなる気がします。

プーチンが狂信的でも愛国者なのであれば、自分の国を壊してしまうような無謀な行為はしないと思うのですがどうなのでしょうね?

ゼレンスキー大統領が今後も勝ち続けるとして、どこで戦いをやめるのかという点にも注目ですね。

と言う事で今回の読者アンケートは、「ウクライナで敗色濃厚なロシアでは核兵器使用を求める声もあがっているようです。ウクライナで核兵器は使用される?されない?」でいきましょう。投票は11月6日まで。

■【読者アンケート】ウクライナで敗色濃厚なロシアでは核兵器使用を求める声もあがっているようです。ウクライナで核兵器は使用される?されない?(11月6日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1551



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