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2023年、株価は上がる?下がる?

執筆者: ginko 発行日付: 2023-01-12

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「2022年は日米の金融政策に振り回され、上がったり下がったりの1年となりましたが、あなたの2022年の運用成績は?」では・・・

1位:±0% 42%
2位:+1%以上 17%
〃:分からない 17%
〃:投資はしていない 17%
5位:+10%以上 8%

となりました。1位は「±0%」で4割となっています。なるほど。過去1年の日経平均はこうなっています。



全体的にはレンジ相場でしたが、年始→年末の1年で見ると右肩下がりですね。

次に円建ての先進国株はこうなっています。



こちらもやはり右肩下がりです。

そう考えると4割の人が「±0%」というのは、うまく運用されたということかなと思います。

というかマイナスの回答は1人もいませんね!すばらしいです。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは2月5日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1630

〔前回のコラム〕
2022年は損した?儲かった?

 --- Ginkou ---

日経平均、2023年は「年始安・年末高」 市場関係者予想
https://www.nikkei.com/


世界でインフレや新型コロナウイルスの感染が続き、2023年年頭の株式相場は「冬晴れ」とは言いがたい空模様だ。ただ、日経ヴェリタスが実施した新年アンケート調査(回答者は67人)によると、市場参加者の多くはインフレ、新型コロナとも「終わりの始まり」にあると捉えており、23年後半に向けて日本株は上昇基調に乗るとみている。

23年の日経平均株価の予想を聞いたところ、高値平均は3万1377円、安値平均は2万5061円だった。高値をつける時期は12月が最多(66.7%)、安値をつける時期は1月が最多(20.6%)で、年始安・年末高の相場展開を予想する市場関係者が多い。

22年は世界的な景気減速懸念などを背景に投資家がグロース(成長)株からバリュー(割安)株に資金の一部を移し、バリュー株が久々に優位な年となった。市場関係者に「23年に優位になる株」を聞くと、「グロース株」が52.8%、「バリュー株」が47.2%と、ほぼ拮抗した。

年後半の上昇が期待される日本株に混乱を起こしかねないのが国内の政局だ。日本経済新聞社とテレビ東京が22年12月23~25日に実施した世論調査で岸田文雄内閣の支持率は35%となり、11月調査から2ポイント低下して21年10月に政権が発足してからの最低を更新した。

ただ、市場関係者を対象にしたヴェリタスのアンケート調査では、「23年中は岸田政権が続く」との回答が最多の63.9%で、「23年中に内閣総辞職(退陣)」の予想は13.1%にとどまった。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

上記記事の通り昨年は運用環境としては微妙だったわけですが、では今年2023年はどうなのでしょう?素直に考えれば「なかなか難しそう」という印象です。

まず大前提としてアメリカの利上げはインフレが大幅に減速するまで続きます。インフレは資源価格から賃金・人件費に移っていますので、平たく言えば

・FRBはアメリカの景気が失速するまで利上げをやめない

ということです。不景気になってしまう可能性が高いわけで、もちろん株価には逆風です。

他方で2022年の株価の乱調を補ってくれたのが歴史的な円安でしたが、今年はそれも望みにくいです。というのも昨年12月に日銀が金融政策を変更し、実質的な利上げに踏み切ったからですね。

円安の原動力となったのが「日米金利差」ですが、日本が利上げを行い、アメリカの利上げが一段落すれば、

・日本とアメリカの金利差が縮小し、円高になる

のは自明です。つまりは今年は株安&円高のWパンチになりそうだと言うことです。

円高は日本株にもマイナスですので、株式投資を進める限り今年はあまり逃げ道はなさそうです。あえて言えば国内の内需企業でしょうか。

内需企業については円高による収益改善と、インバウンド回復による売上改善が見込めるかもしれません。

上記市場参加向けのアンケートでも「年始安・年末高の相場展開を予想する市場関係者が多い」とのことで、言い換えれば前半は全然ダメ、後半に盛り返してくれれば・・・という本音が見え隠れします。日経平均の高値予想を見てもめちゃくちゃ偏っています。



そうしたわけで、筆者は今年の株式相場には悲観的ですが、とは言いつつ「当たらないの株価予想」です。これだけみんなが悲観的な時には意外とグッドサプライズがあるかもしれません。

実際、年始の株式相場は今のところ堅調に推移しています。

期待はしないけれど期待したい、といったところでしょうか。

では今回の読者アンケートは、「2023年はアメリカの利上げによって、株安&円高のWパンチとなりそうですが、年末の日本株・外国株は上昇していると思う?下落していると思う?」でいきましょう。投票は2月12日まで。

■【読者アンケート】2023年はアメリカの利上げによって、株安&円高のWパンチとなりそうですが、年末の日本株・外国株は上昇していると思う?下落していると思う?(2月12日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1635



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