まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「2022年の住民基本台帳人口移動報告によれば東京一極集中への回帰が鮮明ですが、リスクもあります。あなたは東京一極集中に賛成?反対?」では・・・
1位:反対 40%
〃:どちらとも言えない 40%
3位:賛成 20%
となりました。1位は「反対」と「どちらとも言えない」が並び4割となっています。なるほど。ビジネス的にも人口動態的にも東京一極集中は「必然」な気がしますが、意外とみなさんネガティブですね。
たしかに首都直下地震はもはやいつ起こってもおかしくない状況ですし、富士山が噴火すれば東京まで影響が出そうですし、そうでなくても既に東京の住宅価格は相当上昇していますからね!
その点では「東京」ではなく「首都圏」に集約されていくのが一番合理的なのかもしれません。
他方で地方についても、札幌・仙台・大阪・福岡などの中核都市への集約が今後も進んでいくのでしょうね。
とすると過疎化が進む地域はどうするのかという話になりますが、自然を守って観光に力を入れるのも手ですし、大規模農地に転用していくという方法もありますし、積極的に移民を受け入れていくというのも選択肢です。
時代の変化に合わせて、我々も変わらなければいけないということは間違いないですね。
変化はチャンスと前向きに受け入れていきたいものです。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは3月1日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1649
〔前回のコラム〕東京一極集中に賛成?反対?
--- Ginkou ---
日銀次期総裁、23年度中に「長短金利操作撤廃」47%
https://www.nikkei.com/
現在、金融市場の最大関心事となっている日銀の次期総裁人事。日本経済新聞が6日、「政府が雨宮正佳副総裁に就任を打診したことがわかった」と報じた。黒田東彦・現日銀総裁の下、大規模金融緩和策を推し進めてきた雨宮氏が次期総裁に就くのか。日経QUICKニュース社(NQN)は市場関係者に緊急アンケートを実施。日銀の「次期総裁」の下、金融政策はどう変わるかや相場見通しなどを聞いた。
調査は6日に実施した。銀行、証券、運用会社、シンクタンクのアナリストやストラテジスト、エコノミスト、運用担当者ら49人の回答を得た。
次期総裁が就任しておおむね3カ月程度では、政策面でどのような変化があるのか。市場関係者の回答では2022年12月に許容する変動幅を拡大して0.5%程度となった長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)について「許容変動幅を再拡大する」と答えた人が全体の41%にあたる20人と、最も多かった。もっとも、次いで多かった回答は「金融政策の変化なし」(15人)だった。
一方、今後1年程度での政策変化についての問いでは47%にあたる23人が「YCCの撤廃」と回答した。次いで「マイナス金利の解除」(18人)との予想が多かった。23年度は日銀の金融政策が大きく方向転換するとみている市場関係者が多いようだ。
アンケートでは6月末時点の相場見通しも聞いた。外国為替市場で円の対ドル相場は「1ドル=120〜130円未満」と、7日13時時点(132円台前半)に比べて円高・ドル安の予想が71%と最多だった。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは「0.5%〜1.0%未満」の予想が63%。現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)で許容する変動幅の上限である0.5%程度を上回る水準に上昇(債券価格は下落)するとの見通しが多かった。
※抜粋
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
2013年から安倍元首相と二人三脚でアベノミクスを進めてきた黒田日銀総裁がこの4月でついに退任しますね。体感的には5年くらいですが、もう10年ですか。どちらかと言うと時の速さに驚きますね・・・。
それはともかくアベノミクスで目指してきたインフレは、想像すらできなかったウクライナ戦争と、それに伴う資源高&供給不足によって最後の最後で実現することになりました。
「好景気によるインフレ」ではなく「コストプッシュによるインフレ」ですから、及第点とはいかないでしょうけれど、しかし約30年ぶりのインフレで上がっていく物価に懐かしさも感じてしまいますね。
一度動き始めた物価上昇は簡単に止まることなく、売上高の拡大などを通じて景気を押し上げてくれる予感がしてしまうのは筆者だけでしょうか?
デフレが悪いことばかりではないのと同じように、当然インフレにも良いことがあるわけで、景気の好循環につながっていくことを期待したいと思います。
ただ今のようなインフレが今後も続くのであれば、異次元緩和は終了し、金利は正常化していくことになります。つまりは金利が上がるということです。
預金者としてはもちろん金利が上がるのであればハッピーですが、他方で金利が上がると株価は下がり、景気は失速していくことになります。投資家という立場で言えば金利は低いままの方がいいですね。
では実際のところ、黒田総裁から新しい総裁に交代した後でどんな事が起こるかというと上記記事でも触れられていますが、市場関係者はこのように予測しているようです。
「変化なし」と予想している人もいますが、多数派の予測は
・新総裁就任から3ヶ月:長期金利の変動幅拡大
↓
・新総裁就任から1年:イールドカーブコントロールの撤廃
ということで、今後日銀は段階的に実質的な「利上げ」を試していくということですね。
もしこの通りになるのであれば、繰り返しとなりますが、預金者としては金利上昇というメリットがある一方で、投資家としては株価下落&円高のWパンチを食らうことになります。
今年は「日銀リスク」を意識しないといけない年となりそうです。
では今回の読者アンケートは、「4月の日銀新総裁就任後、長期金利の変動幅拡大やイールドカーブコントロールの撤廃など、実質的な利上げを予想する市場関係者が多いですが、あなたは異次元緩和は終了すべきだと思う?終了すべきでないと思う?」でいきましょう。投票は3月8日まで。
■【読者アンケート】4月の日銀新総裁就任後、長期金利の変動幅拡大やイールドカーブコントロールの撤廃など、実質的な利上げを予想する市場関係者が多いですが、あなたは異次元緩和は終了すべきだと思う?終了すべきでないと思う?(3月8日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1653
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