まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「三菱UFJ銀行が店頭の振込手数料を990円に引き上げるというのは、なかなか衝撃的なニュースでしたが、それでもあなたにとってメガバンクの口座は必要?必要ではない?」では・・・
1位:必要ではない 50%
2位:必要 36%
3位:どちらとも言えない 14%
となりました。1位は「必要ではない」で5割です。なるほど。
今のところ筆者は通帳が必要な仕事があるので、引き続きメガバンクの口座を保有していますし、住宅ローン金利なども低いので、融資ニーズがある人にとってはメガバンクは有用かもしれません。
ただ世の中はどんどんデジタル化が進んでいますし、税金の多くもペイジーやクレジットカード決済ができるようになって、以前ほど店舗に行く必要はなくなっていますね。
また今時のATMは賢くて、税金の支払いなども受け付けてくれるので、店舗に行ったとしてもATMで十分な場合も多くなってきました。
結果的に「メガバンクの口座はいらない」となるのだとすれば皮肉ですが・・・。
一方で今のアメリカのように、銀行の破綻が続くと「やっぱりメガバンク」となるのかもしれません。メガバンクからすれば危機を待ってればいいだけとすると、良いご身分ですね。
実際、アメリカのJPモルガンチェースも焼け太り感があったり、なかったり。
10年後にメガバンクの立ち位置がどうなっているのか気になるところですが、筆者としてはやはり新規参入銀行にエールを送りたいと思います。
もはや「新規」という感じもしなくなってきましたが。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは6月18日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1721
〔前回のコラム〕メガバンクの口座は必要?
--- Ginkou ---
浮体式原発の英社に出資 今治・尾道造船など
日本勢が過半 まず海外、国内展開もく
https://www.nikkei.com/
海に浮かぶ浮体式原子力発電所の開発プロジェクトに日本企業が参画する。今治造船や尾道造船(神戸市)など13社が英新興企業に約8000万ドル(約100億円)を出資した。浮体式原発は地震の影響を受けにくく、陸上の原発に比べ建設費用も下げることができる。脱炭素で世界的に需要増が見込まれるなか、海外で同プロジェクトの実績を積んだうえで、日本での展開も検討する。
作り出した電気は陸上ヘ送るほか、水素やアンモニアなどの製造に使う。
日本企業が出資するのは英新興のコアパワー社。2018年設立で海洋の規制に関するコンサルティングなどを手掛ける。今治や尾道といった造船会社や商社など13社がコアパワーの第三者割当増資を引き受けた。資本金は約1億ドルとなり、日本勢が過半出資することになる。
コアパワーは、米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が出資する米テラパワーや電力・ガス事業の米サザン・カンパニー、核燃料サイクルの仏オラノと共同で浮体式原発を開発している。
26年にも実証船を投入し、30~32年には商業化を計画する。海外で実績を積んだうえで、日本でも展開したい考えだ。実証船開発までに約500億円の費用が必要とみられ、コアパワーなど4社で費用を分担する。今回の日本企業の出資金も開発資金に充てる。
日本は今年2月に閣議決定したGX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針で、次世代革新炉の開発・建設に取り組むとした。SMRや発電効率が高い高速炉などが革新炉の候補だ。世界的なエネルギー危機を背景に原子力発電の持続的利用にかじを切ったが、実際には立地する自治体の同意を得られずに既存原発の再稼働もままならない。
地震や津波のリスクを軽減できる点では、浮体式原発は日本では陸上原発よりも優位な可能性がある。海上での原発設置に関する審査や規制など検討すべき課題もある。
※抜粋
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
電力危機は10年に一度くらい起きている気がしますが、直近の危機はもちろん、ロシアによるウクライナ侵攻に伴い進んだ化石燃料価格の高騰ですね。
特にガス価格については、従来の5倍近くまで跳ね上がりましたが、足元では落ちつき、侵攻前の水準に戻っています。グローバル経済の懐の広さ、柔軟さを感じずにはいられません。
とは言いつつ、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではダメなわけで、経済のためにも安全保障のためにも脱炭素のためにもエネルギーの国産化・分散化は重要だと言えます。
最も良いのは再生可能エネルギーがどんどん伸びることですが、ただ残念ながら再生可能エネルギーは日照や天候に左右されるので、蓄電池が普及するまではベース電源となり得ません。
となってくるとやはり期待されるのは原子力ということになるわけですが、しかし我々日本人にはフクシマのトラウマがあります。
風向きによっては首都圏も汚染されたわけで、リスクについてはしっかり考える必要があります。
そうしたリスクに対する1つの答えになるかもしれないのが、上記記事で取り上げられている浮体式原発ですね。原発はとりあえず冷やせば爆発はしませんので、その点でも海上発電との相性は良さそうです。
もちろん反対する人はいるでしょうけれど、陸地に作るの比べればはるかに設置は容易でしょうね。遠洋の場合、送電線は難しいと思いますが、アンモニアや水素を作れば持ち運びは容易となり、それで車を走らせたり、発電所で発電することも可能です。
実用化はまだまだ先でしょうけれど、ぜひ実現してほしいものです。
ということで今回の読者アンケートは、「原子力発電所については、従来の陸地で発電するものに加え、浮体式で海上で発電するものについても開発が進められているようですが、あなたは原子力発電所の新設に賛成?反対?」でいきましょう。投票は6月25日まで。
■【読者アンケート】原子力発電所については、従来の陸地で発電するものに加え、浮体式で海上で発電するものについても開発が進められているようですが、あなたは原子力発電所の新設に賛成?反対?(6月25日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1726
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