まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「日銀の追加利上げによって為替は1ドル=150円前後まで円高が進んでいますが、ここから円高に進むと思う?それとも逆に円安に戻ると思う?」では・・・
1位:円高に進むと思う 77%
2位:円安に戻ると思う 15%
3位:分からない 8%
となりました。1位は「円高に進むと思う」で8割ですね!なるほど。
確かにその後は1ドル=140円に迫る円高となりましたが、日銀の内田副総裁の利上げに対する慎重発言もあり、急速に円安に戻していますね。足元では146円前後の円安水準となっています。
貿易赤字であったり、毎月数千億円規模の米国株投資などを考慮すればベースとしては円安基調のような気もしますが、今後、アメリカで大きく利下げが始まっていくのだとすると日米金利差の縮小から円高という気もします。
140円でも146円でも円安水準であることに変わりはありませんからね。
筆者自身はアメリカで本当に利下げが始まるまでは円安基調に戻っていくような気もしますが、とは言いつつ為替相場を読むのはプロでも不可能ですからね。
大幅な為替の変動は一旦落ち着きましたが、当面は変動幅が大きい展開が続きそうです。
円高・円安にはどちらもメリット・デメリットがありますからね。一喜一憂せず泰然と推移を見守りたいものです。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは8月25日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=2043
〔前回のコラム〕ここから円高?円安?
--- Ginkou ---
なぜ日本株はかくも荒れるのか
https://www.nikkei.com
日本株が誰も見たことがない「クラッシュ(暴落)」を演じた。5日の日経平均株価の下落幅は4451円。ブラックマンデー翌日の1987年10月20日(3836円)の1位の記録を塗り替えた。
株価は6日に一転、歴代最大の3217円の急反騰を演じた。まるでジェットコースターのような展開だ。
なぜ、かくも日本株相場は荒れているのか。主な原因は3つあるように思う。
1つ目は、米国経済の変調だ。雇用や物価など景気指標が軒並み予想を超える下振れとなった。市場でハードランディング(深刻な景気後退)の懸念が高まり、利下げは確実視されている9月では遅すぎるとの警戒が高まった。
2つ目は、テック株へのマネーの集中だ。日本も半導体株など値がさのテック株が相場上昇をけん引してきただけに、世界的なテック株のバリュエーション(投資尺度)調整が株価を押し下げた。
3つ目は、日銀の追加利上げと、その結果としての外国為替市場で進んだ円高だ。
円高の進行は、日本企業の増益期待の後退にも直結するため、日本株をさらに押し下げるマイナス材料だ。世界の株式相場で日本株の下げが突出していたのも当然だ。
多くの投資家は、株価急落の原因は日銀の利上げにあると考えているようだ。植田和男総裁の名を冠した「植田ショック」という言葉も生まれているが、原因は複合的でそう単純ではない。
※抜粋
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
先週は為替相場が大きく動いたわけですが、今週は株式相場が大きく動きましたね!月曜は上記記事の通りですが、日経平均は4,451円も下がりました。円高だけでここまで下がることはイメージできず、さすがにセリングクライマックスかなと思いましたが、実際に火曜は大幅に反転しました。
このタイミングで日本株に投資してもいいかなとも思いましたが、日本株については成長イメージが全く湧かないので結局スルーとなってしまいました・・・まぁこれは好みもあるので仕方ないですね。米国株については信頼と実績があるので迷わず投資できるのですが。
さて今回の株価暴落について上記記事では以下3点を挙げています。
1.米国経済の変調
2.テック株へのマネーの集中
3.円高
要因としては全くその通りですね!
1についてはアメリカの経済指標が大幅に悪化しているわけではなく、さすがに過剰反応だと言う気もしますし、結果的にFRBが利下げすれば景気の底支えになるので経済にはプラスです。つまりはそんなに心配しなくて良い気がしますね。
2についてはナスダックなどのバリュエーションを見る限り、やはり今は半導体バブルでありAIバブルな気がします。これが弾ければ日本株にも大きなネガティブインパクトがあります。
3については間違いなく今回の暴落の最大の要因ですね。10%円高になれば単純に言えば輸出企業の利益が10%吹っ飛ぶわけですから、影響は直接的かつ大きいです。筆者は上記の通り短期的には円安基調に戻っていくのではないかという気がしていますが、とは言えもちろん確信しているわけではありません。まだまだ円高トレンドが続く可能性もあります。
そのように考えると、1については心配していないものの、2については心配で、3については評価不能ということで、要因分析をしてみてもやっぱり日本株に投資する機運は湧かないですねぇ。
もちろん5日の底値で日本株に投資された方は大いに含み益が出ているのでしょうけれど。
加えてそんな日本株も25年掛ければバブル崩壊を乗り越え過去最高値に到達できるわけですからね。長期目線で投資する分には何も心配いらないということかもしれませんが。
筆者はそれでも外国株派ではありますが・・・。
と言うことで今回の読者アンケートは、「日本株の大暴落!あなたは日本株を買った?売った?様子見?」でいきましょう。投票は9月8日まで。
■【読者アンケート】日本株の大暴落!あなたは日本株を買った?売った?様子見?(9月8日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=2048
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