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新生銀行:新生パワートラスト1年0.28%

執筆者: ginko (2019-08-02)

ユーザー参加型の銀行比較・ランキングサイトである銀行infoがご案内する、最新の銀行キャンペーンに関するニュース。今回は「新生銀行:新生パワートラスト1年0.28%」です。

7月末にアメリカのFRBが10年ぶりの利下げを決めましたね。

正直、このタイミングで利下げする必要は全くなく、決断の背景にはトランプ大統領のプレッシャーがあったものと思いますが、パウエル議長からは「政策のサイクル半ばの調整だ。長期的な利下げ局面に突入するものではない。」とのコメントがあったようで、精一杯の反撃をしたということなのかもしれません。

今後、FRBが利下げを継続するのか、それともこのまま様子を見るのかは分かりませんが、ただ1つ言えることは「トランプ大統領の任期中は利上げはほぼ不可能になった」ということですね。

とするとアメリカ経済の過熱は続き、どこかでバブルが膨らんでいくことになりそうです。

今後断続的に利下げが続くようであれば投資を再開してもいいかなと思ったのですが悩ましいところですね・・・。



さて、まずは前回取り上げた商品・キャンペーンのみなさんの評価をみてみたいと思います。

前回の「キャンペーンを斬る」では、マネックス証券の取り扱う「気温連動型個人向けマネックス債  2019年夏祭り」を取り上げました。

■マネックス証券/気温連動型個人向けマネックス債「2019年夏祭り」

・金利 : 0.01% + 0.05%×猛暑お見舞い数 +  0.20%×40℃以上日数

・観測期間 : 2019年8月1日から2019年8月31日まで

・観測地点 : 気象庁が公表する「埼玉県 熊谷」

・猛暑お見舞い数 : 気象庁が公表する最高気温が摂氏35度以上の日数-6日(ただしゼロ以上)

・40℃以上日数 : 気象庁が公表する最高気温が摂氏40度以上の日数

つまり熊谷市の気温が35度以上になれば0.05%ずつ増加し、40度以上になれば0.20%ずつ増加していくということです。ただし35度以上の日については「-6日」というハンデがついていますが。

ただこれだけだと全然イメージがわかないので過去5年のデータをチェックしてみるとこうなります。

・2018年 : 35度以上の日/15日 + 40度以上の日/0日 = 0.46%

・2017年 : 35度以上の日/2日 + 40度以上の日/0日 = 0.01%

・2016年 : 35度以上の日/4日 + 40度以上の日/0日 = 0.01%

・2015年 : 35度以上の日/7日 + 40度以上の日/0日 = 0.06%

・2014年 : 35度以上の日/11日 + 40度以上の日/0日 = 0.26%

去年のデータを見て「0.46%かー」と思いましたが、実際には35度以上の日はそんなに多くないんですね・・・。過去5年の平均「35度以上の日」は7.8日であり、そこから考えられる期待値はちょうど「0.10%」ということになります。なるほど。

さて投票結果ですが、5つ★満点で「2.6」。真ん中が3つ★ですので、それを下回る少し残念な結果ということですね。

期待値が0.10%ということを考えると当然だと思いますが、ただ最近はいきなり猛暑となっていますのでもしかすると人気が出るかもしれません。

では、投票がまだの方はぜひ投票をお願いします。投票は8月26日まで。

>>>マネックス証券が取り扱う「個人向けマネックス債  2019年夏祭り」について詳しくはこちらから

投票:https://www.ginkou.info/enquete/?p=694

前回のコラム:「マネックス証券:気温連動型マネックス債0.46%?」

今回は、新生銀行の「新生パワートラスト(金銭信託)」を取り上げたいと思います。



ここでいつものように世の中の金利動向をチェックしておくと、こうなっております。

■長期金利推移(グラフ期間:3年)



2013年4月初旬の「異次元緩和」以降、一時的に金利が上昇することはあっても、全体的には長期金利は徐々に低下しています。つまりは超・低金利傾向が鮮明となってきているわけですね。

さらに大きな金利低下圧力になったのが2014年10月31日に発表された追加金融緩和策です。しかし金利の「最大の刺客」は2016年1月末にやってきました。皆さんよく御存じの「マイナス金利」政策です。これが驚くくらいに市場に波及し、長期金利はマイナス水準まで低下しました。

ただ2016年後半からは新しい金融緩和の枠組み=イールドカーブコントロールが始まったこともあって長期金利はプラス水準に回復しました。

となると預金者としては更なる金利上昇を期待してしまいますが、しかし日銀が長期金利の操作目標を「0%」に設定している以上、そこから大きくかい離して上昇するというのは考えにくいですね。

2018年7月には日銀が長期金利の変動幅を拡大させたことから、今後の長期金利は「-0.2%~+0.2%」の範囲内で動いていくことになりましたが、それでもその上限は「0.2%」と低いままです。加えて最近は世界的な金利低下傾向やFRBの利下げを受けて、一時は上昇した長期金利もだいぶ下がっています。本日の長期金利も「-0.165%」と大きくマイナス水準です・・・。

いつか我々の目が黒いうちに金融緩和が縮小され、金利が自然に上昇することを願いたいと思います。

さて本題に戻りまして8月となり夏の定期預金キャンペーンが徐々に終わりに近づくタイミングですが、そうした中では通常の銀行預金以外の金融商品の利用を検討しても良いかもしれません。

そうした時に候補に入ってくるかもしれないのが、今回取り上げる新生銀行の「新生パワートラスト(金銭信託)」です。

これまで何度かご説明しましたが、金銭信託は以前は(と言っても30年くらい前かもしれませんが)それなりにメジャーな商品で、金銭信託が扱える各信託銀行がそこそこ力を入れて販売していました。新聞でも広告をよく見かけましたしね。

その魅力はなんと言っても定期預金と比べて高金利という点にあったわけですが、世の中の金利低下が進み、さらに各銀行で「預金余り」が目立つようになるにつれ徐々に信託商品と定期預金との金利差が縮小し、優位性が薄れ、販売量が減り、現時点ではほぼフェードアウトしている商品です。

そのようにレトロな響きのある金銭信託ですが、商品性はというと銀行が販売してきたことからも分かる通り、極めて定期預金に近い商品です。利率=予定配当率に基づき、満期の時点でほぼ間違いなく、元本と利息が戻ってきます。

とは言いつつ仕組みとしては「固定金利の投資信託」という感じですかね?社債やMMFに近いと言ってもいいかもしれません。つまりは厳密に言うと元本保証ではなく、預金保険の対象とはならず、また中途解約の取り扱いも銀行によって異なります。

デメリットの分、定期預金と比べれば金利がよくなる構造にあると言えます。

すっかりマイナー商品となってしまった金銭信託ですが、今回の新生銀行の「新生パワートラスト(金銭信託)」の気になる条件はと言うと・・・

■新生銀行/新生パワートラスト(金銭信託)

・信託期間 : 6ヶ月、1年、3年
・運用、管理 : 新生信託銀行
・募集期間 : 2019年7月26日~2019年8月23日
・申込単位 : 50万円以上 10万円単位
・中途解約 : 原則として中途解約不可

ということになっています。運用先は新生銀行ではなく、新生信託銀行ということですね。そして予定配当率はこのようなマトリックスです。

<6ヶ月もの>

・50万円以上 : 0.10%
・200万円以上 : 0.15%
・500万円以上 : 0.18%

<1年もの>

・50万円以上 : 0.12%
・200万円以上 : 0.20%
・500万円以上 : 0.28%

<3年もの>

・50万円以上 : 0.15%
・200万円以上 : 0.25%
・500万円以上 : 0.30%


1年最大0.28%、3年最大0.30%という金利水準は魅力的ではあるものの、そのためには500万円以上必要で、50万円だと1年0.12%、3年0.15%ということになります。以前よりは金利アップしたものの、もうちょっと庶民にも優しくなってほしい気はします。

次に、この商品のリスクですがサイトを見るとこのように説明されています。

・新生信託銀行は、お客さまからお預かりしたご資金を、取得時点で長期A格以上の格付を取得した受益権や信託勘定向けの貸付等に投資します。

・本商品は株式会社格付投資情報センターのファンド信用格付「Afc(シングルエーエフシー)」を取得

長期格以上の格付の債権に投資するのであれば、そのリスクはかなり低そうですが、後段の「Afc(シングルエーエフシー)」というのはあまり聞いたことがありません。こういうことのようです。

・「Afc」の定義は、「ファンドの運用資産の平均的な信用力が、Aの債券と同程度である。」とされており、信用力がAの長期個別債務(債券等)の格付けの定義は、「信用力は高く、部分的に優れた要素がある。」とされています。

なるほど。つまりざっくり言えば、「Afc」=「A」格付けということですね。であればそれなりに安心して投資できそうです。

逆に言えばだからこそ上記のような金利水準になってしまうということですね・・・「ジャンク債」であるソフトバンク債のようにはいきません。

夏の定期預金キャンペーンが終了していく中で、お得な定期預金が見当たらないという方は検討してみてはいかがでしょうか。

ではこの、1年最大0.28%、3年最大0.30%となる、新生銀行の「新生パワートラスト(金銭信託)」。あなたの評価を教えてください。筆者は・・・リスク内容からすると悪くない金利水準であることを考慮して「★★★★★」としておきます。つまり満点ですね。投票は9月2日まで。

>>>新生銀行の「新生パワートラスト(金銭信託)」について詳しくはこちらから

■最新の定期預金金利比較はこちら
https://www.ginkou.info/tinycontent/tinycontent_id8.html


【読者アンケート】1年最大0.28%、3年最大0.30%となる、新生銀行の「新生パワートラスト(金銭信託)」。あなたの評価は?(投票は9月2日まで)  >>>投票はこちら

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