1月号の内容はこのようなものです。
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□ 2016年1月号のコンテンツ □
1.この1ヵ月で取り上げたキャンペーン
(静岡銀行、SBI証券他)
2.最新ランキング
3.読者アンケート結果
・当サイトのポートフォリオの2015年の運用成績は+1%という結
果となりましたが、あなたの運用成績は?
・今年の株価は年央に2万円台といった見方や、年末に2万円・2万3,
000円といった予測が発表されていますが、あなたが考える1年後
の日経平均の株価はいくら?
・今年の為替相場は専門家でも円高予想と円安予想とで分かれているよ
うですが、あなたが考える1年後のドル円相場はいくら?
4.今月の世界の株価収益率
5.自腹で資産運用中!(9年10ヵ月目)
6.11年1ヵ月目のひとりごと:「アベノミクスの終焉近し?」
+12,100本+174万円
7.お問い合わせ
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ま ち が い だ ら け の 銀 行 え ら び
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□ 2015年12月号のコンテンツ □
1.この1ヵ月で取り上げたキャンペーン
(楽天銀行、新生銀行、住信SBIネット銀行他)
2.最新ランキング
3.読者アンケート結果
・貯蓄額の目安として手取収入の10~25%程度という目安がありま
すが、あなたの貯金の目安は手取収入の何%くらい?
・アメリカ景気の拡大局面は2009年からすでに6年を超え、これま
での平均=3年3カ月と比べると長さが際立つという指摘があります。
アメリカ景気が不景気となるのはいつ?
・<複数回答可>2015年冬のボーナス、何で運用する?
・原油価格の下落に伴いアメリカで低格付け債ファンドの清算が相次い
でいるようですが、これはリーマンショックの前触れとなったパリバ
ショックを連想させます。あなたが考える投資の手仕舞いタイミング
はいつ?
4.今月の世界の株価収益率
5.自腹で資産運用中!(9年9ヵ月目)
6.10年12ヵ月目のひとりごと:「12回の嵐の前の静けさ」
+12,000本+171万円
7.お問い合わせ
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.info1:この1ヶ月で取り上げたキャンペーン
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■1.楽天銀行:7年0.35%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=821
■楽天銀行「円定期預金7年・10年」
・7年 :0.35%
・10年:0.40%
7年0.35%、10年0.40%ということで・・・どんなものでしょう
ね?そこで同じく5年超の定期預金を募集しているソニー銀行の金利をチェッ
クするとこうなります。
・7年 :0.08%
・10年:0.16%
こうして具体的に比較すると楽天銀行の金利の良さが分かりますね!
ただ残念ながらこの金利は12月30日までの期間限定金利ですね。その後
は「それなりの水準」に引き下げられるのだとすれば、ご興味がある方は早め
に検討された方がよさそうです。
>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「2.5」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1206
真ん中が3つ★ですから、それを下回る残念な結果ですね・・・思ったより
低いです。
上記の通り、同じ7年ものや10年ものの金利と比べると高金利ではあるも
のの、もっと期間の短い定期預金でより高金利のものがあることを踏まえれば
これくらいの評価になる・・・ということなのですかね。
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■2.新生銀行:ネット定期3年0.30%、5年0.35%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=824
■新生銀行「パワーダイレクト円定期預金100」
・1年:0.025%
・3年:0.300%
・5年:0.350%
つまり・・・1年ものは全く検討に値しない水準である一方、3年ものは0
.30%・5年ものは0.35%とかなりの高水準となっているわけですね!
もちろん運用先の候補に入れるのはこの3年ものか5年もののどちらか、とい
うことになります。
>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「3.6」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1210
結構高いですね・・・すばらしい。
やはりいつも感じますが、顧客満足度の目途は0.3%という気がしますね。
つまり金利が0.3%を超えてくれば評価が大きく高まる、ということではな
いかと思います。ぜひ新生銀行にはこの金利水準をキープしてほしいですね。
そして欲を言えばやはり1年ものもがんばってほしいものです。
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■3.住信SBIネット銀行:1年0.2%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=826
■住信SBIネット銀行「円定期預金特別金利キャンペーン」
・6ヶ月:0.20%
・1年 :0.20%
6ヶ月0.2%、1年0.2%ということで・・・もちろん相応の高水準で
はあるものの、他のキャンペーン金利と比較すればやや低めですね。
ちなみに秋のキャンペーンは3ヶ月0.3%だったわけですが、今回のキャ
ンペーンは内容を変えてきましたね。すでに秋のキャンペーンを利用されてい
る方は満期の時点でまだこの冬のキャンペーンが実施されているわけで、ホッ
とされているのでしょうか。
>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「2.4」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1212
やはり低調ですね・・・。
ただし0.2%という金利に対してこの評価というのは分かる気がします。
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■4.その他の取り上げたキャンペーン
https://www.ginkou.info/news/index.html
・イオン銀行:円定期1年0.20%、3年0.30%
・あおぞら銀行:1年0.30%
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.info2:最新ランキング
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恒例の、ユーザーのみなさまの投票による銀行人気投票。その12月の途中
経過は以下の通りです。
※不自然な投票は調整しています。
・総合ランキング(★は前月比、順位が上昇した銀行)
1位:住信SBIネット銀行
2位:新生銀行
3位:東京スター銀行
また各項目別ランキングの1位は以下の通りです。
・口座サービス:新生銀行、★住信SBIネット銀行
・円預金 :新生銀行
・外貨預金 :住信SBIネット銀行
・FX :SBI FXTRADE
・投資信託 :住信SBIネット銀行、新生銀行
・住宅ローン :住信SBIネット銀行
・カードローン:オリックス銀行
・セキュリティ:新生銀行
・証券会社 :GMOクリック証券
前年=2014年も住信SBIネット銀行が圧倒的な強さを見せたわけです
が、2015年も総合ランキングでは1位となっていますね。8年連続1位と
なるのでしょうか?今月は口座サービスランキングでも同率1位となっていま
す。
ただし来年からスタートする「スマートプログラム(仮称)」の評判はかな
り悪そうなので、これまでの圧倒的な強さを保つのは難しそうではあります。
さて今月はそれ以外にも2位~3位のところで動きがありますね。ランキン
グとしては完全に終盤戦ですが、上位を脅かす動きが出てくるでしょうか?注
目したいと思います。
では2015年版の銀行人気ランキングにまだ投票されていない方は是非投
票をお願いします。
>>>2015年版のランキング投票はこちらから
https://www.ginkou.info/enquete2.html
>>>2015年版のランキング詳細はこちら
https://www.ginkou.info/ranking/index.html
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.info3:読者アンケート結果
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■1.貯蓄額の目安として手取収入の10~25%程度という目安があります
が、あなたの貯金の目安は手取収入の何%くらい?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1205
1位:40% 40%
2位:50%以上 25%
3位:20% 20%
4位:30% 10%
5位:5% 5%
ということになりました。1位は「40%」とかなり高い値になりました!
世帯年収が平均的な600万円として手取りは約480万円。ボーナスを4か
月分とするとこんな感じになるのでしょうか。
・毎月の手取り給与 : 30万円
・手取りボーナス : 120万円
40%貯金しようと思うと年192万円貯める必要があり、ボーナスの7割
くらいを貯金に回すとすればこんな配分となります。
・毎月の貯金 : 9万円
・ボーナスからの貯金 : 84万円
つまり、毎月30万円の手取りから9万円貯金する必要があり、別途住宅ロ
ーンの返済や賃料があるなら絶対無理そうですね・・・。住宅ローンを利用さ
れている方はこの「9万円」が丸々住宅ローン返済に回る形でしょうか。
ただ一方で住宅ローンの返済はいつかなくなるわけで、これが「住宅ローン
完済後」の姿ということであればまだありえそうです。
2位に「50%以上」というさらなる猛者が続いていることを勘案すると、
当サイトの読者のコア層は住宅ローンを完済し始める50代~60代前後とな
っているのですかね?
あるいは富裕層の方々がやたら多いとか!?真実はどうなのでしょうか。
いずれにしても、回答者の皆さんがかなり精力的に、積極的に、模範的に、
資産形成を進めておられるのは間違いなさそうです。おりしも冬のボーナスが
支給されるタイミングとなっておりますので、そうでない方はぜひ参考にして
いただければと思います。
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■2.アメリカ景気の拡大局面は2009年からすでに6年を超え、これまで
の平均=3年3カ月と比べると長さが際立つという指摘があります。ア
メリカ景気が不景気となるのはいつ?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1207
1位:2016年 35%
2位:2017年 28%
3位:2018年 14%
〃:2019年 14%
5位:2031年以降 7%
ということになりました。1位は「2016年」で約4割の得票となりまし
た。つまり来年にはアメリカ経済が不景気を迎えてしまうという見方なわけで
すね。
2位以下も2017年、2018年、2019年と順当に続き、つまりは読
者のほとんどの方があと数年での景気後退を予想している、ということになり
ます。2017年までで絞っても約6割のシェアです。
個人的にはさすがに2016年、つまり来年の景気後退はないかなと思って
います。と言うのもアメリカの中央銀行であるFRBが利上げの判断をしたわ
けですが、それはつまりアメリカの景気が利上げをしても耐えれるくらい強い
と判断しているからですね。
そうした判断はおおむね信頼できると思いますので、だとすればやはり利上
げに動いた直後に景気が腰折れてしまうことはなさそうです。
2016年がないとすれば、2017年や2018年あたりということにな
りますが・・・筆者は全く合理的な根拠はないものの「2018年」説を押し
たいと思います。利上げに転じて2年後~3年後に景気が後退するというのは
これまでの景気サイクルからしても十分あり得そうなことに加え、2008年
のリーマンショックからちょうど10年というのも象徴的です。
ちなみにもう1つ、考えておかなければいけないのは次のアメリカの景気後
退の規模ですね。緩やかなペースであれば影響は限られますが、まさに金融危
機レベルのクラッシュが起これば世界経済に大きな被害が出ます。
その規模は結局のところ景気後退前にアメリカ経済がどこまで過熱するかに
かかっており、もちろん景気が過熱すればするほどクラッシュした時のパワー
も溜めこまれていくわけで、そのように考えれば早め早めに利上げして景気を
スローダウンさせることは大切ですね。
今後数年のFRBの難しい手綱さばきに注目したいと思います。実際には景
気の動きを政策金利だけでコントロールするのは難しいわけですが・・・。
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■3.<複数回答可>2015年冬のボーナス、何で運用する?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1209
いつものように回答者のシェアで計算し直すとこうなります。
1位:定期預金 38%
〃:日本株・日本株投信 38%
3位:普通預金で様子見 24%
4位:外国株・外国株投信 19%
〃:国債 19%
〃:ボーナスはない 19%
7位:ボーナスは使い切るので運用しない 11%
8位:外貨預金、FX 6%
〃:国内債券・国内債券投信 6%
〃:外国債券・外国債券投信 6%
1位は不動とも言える「定期預金」ですが・・・それと並んで1位となって
いるのが「日本株・日本株投信」ですね!約4割のシェアとなっています。
それ以外にも4位に「外国株・外国株投信」が食い込むなど、全般的に読者
の方々の投資意欲は旺盛だと言えそうです。もしこれが世の中全般の雰囲気と
リンクしているのであれば、今後の株式市場の盛り上がりが期待できるわけで
すが・・・残念ながらそういうことはないでしょうね。
ふと思い出しましたが、もしかすると「今年のNISAは今年のうちに」。
NISA目的で少し株を買っておこう、ということもあるのですかね?NIS
Aは少なくとも口座は急速に広まりましたからね。
今が投資のチャンスかと言うと必ずしもそうではないと思いますが、NIS
A口座をお持ちの方は制度の詳細や余枠などをお確かめください。
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■4.原油価格の下落に伴いアメリカで低格付け債ファンドの清算が相次いで
いるようですが、これはリーマンショックの前触れとなったパリバショ
ックを連想させます。あなたが考える投資の手仕舞いタイミングはいつ?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1211
1位:長期投資なので手仕舞いしない 30%
2位:2016年 15%
〃:2017年 15%
4位:2019年 7%
〃:2020年 7%
〃:買いのチャンスと思うので手仕舞いしない 7%
〃:今のところ手仕舞いのタイミングは未定 7%
〃:すでに手仕舞いした 7%
となりました。1位は「長期投資なので手仕舞いしない」という力強い回答
ですね!すばらしい。筆者も少し目が覚めたような気がします。
また同率4位にも「買いのチャンスと思うので手仕舞いしない」という強気
な意見がランクインしています。
しかしながら。
コラムでもご案内したように、リーマンショック時の急激な株価下落がすっ
かりトラウマになってしまった筆者はやはりどこかで逃げ出すことを考えてし
まいます。今回の投票結果に戻れば同率2位は「2016年」と「2017年」、
そして同率4位は「2019年」と「2020年」が並んでおり、多くの方が
そう遠くない将来の手仕舞いの必要性を感じている、ということですね。
全体の回答結果をまとめるとこうなります。
・手仕舞いしない : 39%
・手仕舞いする(した) : 54%
・未定 : 7%
やはり割合としては「手仕舞い組」の方が多いということですね。
筆者も全額本当に手仕舞うかどうかはもう少し考えた方がいいのかもしれま
せんが、しかし来年、再来年と段階的にポジションを縮小していきたいとは思
っています。
ものすごく上昇していたり、逆にものすごく下落していたりすると決心が鈍
るかもしれませんが・・・。その点でも計画的にルールを決めて実施すること
が大切と言えそうです。
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■5.その他の銀行関連ニュース
https://www.ginkou.info/column/index.html
・郵貯限度額300万円増に賛成?反対?
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.info4:今月の世界の株価収益率
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株価収益率(PER)とは、株価がその会社の利益の何倍くらいになってい
るか、という株価の割高・割安を示す尺度です。目安としては「20倍を超え
ていないかどうか」チェックすればいいと思います。
12月の株価収益率の平均は前月と比較して少し低下しました。先月の単純
平均は14.50倍で、今月は14.39倍ということですね。
下がったということは株価が「割安」になったということになります。
<世界主要株式市場の株価収益率(PER)一覧(2015年12月現在)>
http://www.old-ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=986
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.info5:自腹で資産運用中!(9年9ヵ月目)
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<運用実績(2015年12月現在)>
http://www.old-ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=987
2006年 4月の投資金額: 525万7,529円
2015年12月の評価額 : 651万3,054円
損 益 :+125万5,525円
今月は残念ながら下落ですね・・・前月比-6万円となっています。9月ま
で3ヶ月連続でマイナスで、先月まで2ヶ月連続でプラス。そして今月はマイ
ナスということで・・・残念ながら今年の後半は負け越しとなってしまいまし
た。今月のマイナス幅はそこまで大きくはありませんでしたのでなおさら残念
です。
とは言いつつ今年は夏までが好調すぎたと言えます。当サイトのポートフォ
リオの中にも中国株がそれなりに含まれておりますので、今年前半の「中国株
バブル」のおこぼれを相応にあずかっていた、ということなのでしょうね。逆
に言えば後半にそのしっぺ返しを食らったわけではありますが。
ついでに今年1年の戦績を振り返ってみると昨年12月から今月までの1年
間で+6万円=+1%という成績だったようです・・・すくな!
1年間運用して+1%ですか・・・誤差の範囲ですね(苦笑)。正直、夏場
までの好調が頭の片隅にあり、そうは言いつつ5%~10%程度のプラスは確
保できたかなと思っていましたのでこの成績は意外です。
しかし何事も考えようですので、夏の「世界同時株安」を受けてもなおプラ
スを維持できたのはラッキーだったと言えるのかもしれません。わずかであっ
てもプラスで終わるのとマイナスで終わるのとでは心理面では雲泥の差です。
やはりここは素直に喜ぶことにしたいと思います。
さて今月、運用成績がマイナスとなった要因としては大きく2つあると思い
ます。
1つ目はこれまで別のコラムでもご案内したように、アメリカの中央銀行で
あるFRBがついに利上げに踏み切ったことですね!
利上げというのは文字通り「金利の引き上げ」ですが、日銀やヨーロッパの
中央銀行であるECBが景気回復のために一生懸命、金融を緩和し金利を引き
下げていることからも分かるようにこのような関係性にあります。
・利下げ : 景気を底支え
・利上げ : 景気に逆風
つまりFRBはここにきて景気に「水を差す」ことを決断したわけです。世
界経済は中国も含め不透明感が強く、アメリカ経済もそこまで強いわけではな
いのですが、とは言いつつタイミングを逃すと日本のように永遠に利上げがで
きなくなります。
そして利上げができないと当然のことながら今度景気が悪くなったときに
「利下げ」ができなくなりますので、やはり将来の景気悪化に備えて少しでも
チャンスがあれば利上げをしておくことは中央銀行の大切な役割です。
そのように考えると今回の利上げは「景気の過熱やバブルを防ぐ」という積
極的な目的というよりはむしろ、「今度、景気が悪化した時のための準備」と
いう消極的な目的と考えた方が正しいのかもしれませんね。
いずれにしても利上げが景気に逆風であるのは間違いなく、しかも今や世界
で景気が良いのはアメリカくらいなものですので、アメリカがくしゃみをすれ
ば日本も含め風邪をひいてしまう国は数多くあります。この利上げの動きが今
後、内外の株価の重しになってくるのは間違いありません。
ただし。
世界の株式相場を俯瞰してみると今回のアメリカの利上げがそこまで影響し
ていないことが分かります。要するに今回の利上げは事前に金融市場に十分織
り込ませることができたのでそこまで大きな影響が出ていないということです
ね。少なくとも今のところは。
一方で個人的には余計だったなと思うのが、マイナス要因の2つ目ですが、
日銀が19日に「金融緩和補完策=金融緩和もどき」を発表したことです。
発表当初はすわ追加金融緩和か、ということで株価は大きく上昇したのです
が、黒田総裁自身がこれを「追加緩和ではない」と明確に否定したことから逆
に株価は大きく低下し、結果的に前日比大幅マイナスで終わったのですね。為
替相場も一時は大幅に円安が進んだのですが、やはりこちらも円高水準に反転
しました。
もし株高・円安となれば、当サイトのポートフォリオももっと見栄えがよく
なりましたし(笑)、投資家に与えるポジティブな印象も大きかったのではな
いかと思います。とすると、もう少し上手なコミュニケーション方法があった
のではないかと思いますねぇ。
その点ではとても残念ですが、ただ今回、図らずも金融緩和のパワーを再実
感することができました。やはり追加金融緩和というのは結構な破壊力ですね!
なかなか上昇しないインフレ率や、消費税増税後に予想される景気低迷を勘
案すれば今回は「もどき」だったとしても遅かれ早かれ、どこかで追加緩和が
実施されるのは間違いないと思います。
それを期待しての投資というのは健全ではありませんし、アメリカが利上げ
を決断したということはいよいよアメリカの景気拡大も「最終コーナー」とい
うことですので今後の投資についてはより慎重な態度が求められるのは間違い
ありませんが、しかし少なくとも日本株については、当面、この金融緩和に対
する思惑で大きく変動するのかもしれません。ご注意いただければと思います。
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.info6:10年12ヵ月目のひとりごと
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■「12回の嵐の前の静けさ」
+12,000本+171万円
もう後数日で2015年が終了し、新たな2016年が始まります。
当サイトも年内はそれなりに更新し、年始は1週間くらい休もうかな、など
と思っていたら、世の中はむしろその1週間前の28日~3日を正月休みに設
定しているようですね!
うーむ、しくじりました。結果的に年中無休の更新となりそうです・・・。
そうしたわけですでに読者の方の多くもお正月休みに入られているのかもし
れませんが、当欄を借りて世の中からは1週間遅れかもしれない「2016年
予測」について考えてみたいと思います。
2016年を一言で言えば・・・「嵐の前の静けさ」と言ったイメージを持
っています。恐らく数年以内にいろいろと大きな変化が起きる。しかし「それ
は2016年ではない」という感じでしょうか?
これから始まるというのにいきなり消極的な評価かもしれませんが(苦笑)。
2016年と言ってまず思い浮かぶのはアメリカの大統領選挙です。華々し
い選挙活動が行われるでしょうし、今回は何と言ってもトランプ氏というヒー
ル役(?)がいますので大いに盛り上がることは間違いありません。
しかし投票日は11月ですから、政治的にはむしろそれまで「ほとんど動か
ない」ということですね。「嵐の前の静けさ」です。
そのアメリカでは経済が好調ですが、人口が増え、シェール革命がおこり、
IT企業が世界を席巻しているわけですから、追い風が吹かないはずがありま
せん。誰もが羨む経済状態です。結果的に失業率も下がり、住宅販売なども好
調ですね。
とは言いつつそうした景気拡大が永遠に続くわけではありません。どこかで
過熱し、どこかでバブルが発生し、そしてそれがどこかで破裂することで悲劇
的な結末を迎える筋書きとなっています。
一体、その終焉がいつどのように起こるかは誰も分かりませんが、唯一はっ
きりしていることはこの12月に発表されたアメリカの「利上げ」が「終わり
の始まり」だと言うことです。
利上げはもちろん、「それだけ景気が回復してきている」と前向きに解釈す
ることもできますが、「過熱が始まっている=終わりが始まっている」とネガ
ティブに解釈することもできるわけですね。
実際、原油価格の低迷により、エネルギー企業が多く発行していると言われ
ている低格付け債に投資するファンドの清算・破綻が続いているようです。リ
ーマンショックの嚆矢だったパリバショックを連想させるもので、嫌な思い出
が蘇った方も少なくないかもしれません。かく言う筆者もその1人ですが。
まだ利上げを決めたばかりのタイミングでいきなり好調なアメリカ経済がク
ラッシュすることはないとは思いますが、それでもいつか終わりがやってくる
という点ではやはりこれも「嵐の前の静けさ」と言えそうです。
世界経済を俯瞰するとアメリカ以外はダメダメですが、まず中国はついに高
度成長が終了し、「新常態」を探る状況になってきました。日本の高度成長終
了後の軌跡を思い返せば、しばらくは内需=消費が主導する形での安定飛行が
続くのでしょうけれど、いつかはそのバブルも萎み、過剰設備や過剰労働力、
過剰債務に苦しむ時期が来るものと思います。中国版「失われた10年」とい
うわけですね。
ちょうど少子高齢化が進んでいるという点でも日本とそっくりです。
とは言いつつそれが2016年に始まるかと言うとそれはなさそうです。そ
の点でも中国経済は「嵐の前の静けさ」と言えるのではないでしょうか?20
15年後半のハイライトとなった中国本土株のバブル形成とその崩壊ですが、
足元では株価はすっかり落ち着きを取り戻しています。まさに「嵐の前の静け
さ」を象徴していると言えそうですね。
次にヨーロッパはと言うと、こちらは2015年前半のハイライトだったわ
けですが、ギリシャをはじめとする債務危機が今のところ落ち着きつつありま
す。しかしながらではその後の数ヶ月で南欧諸国の債務が大きく改善されたか
と言えばもちろんそんなことはありません。
つまり引き続き債務問題は「今そこにある危機」なわけで、いつ再燃しても
おかしくないわけですね。ヨーロッパ各国で右派政党が隆盛なのも債務問題に
影を投げかけております。その点でもこれは「嵐の前の静けさ」なのでしょう
ね。
その欧州ですがさらに大きな影となっているのが中東問題ですね。もう混迷
しすぎていて何が何だかわかりませんし、誰が敵で誰が味方なのか、誰が正義
で誰が悪なのか、全く理解できません。グチャグチャのゴチャゴチャです。
ただ唯一よい流れと言えるかもしれないのが、関係各国の思惑が「対イスラ
ム国」で統一されてきたと言うことですね。仮に本当にそうなれば、欧米&イ
ラク軍、クルド軍(イラク軍でもありますが)、ロシア&シリア軍、そしてト
ルコ軍が力を結集することになり、少なくともイスラム国によって占拠された
シリア&イラクの主要都市を奪還することなど簡単なのではないかと思います。
イスラム国の戦闘員など数自体は知れていますからね。
ただ2016年はそうした動きが本格的に表面化すると言うよりは、アメリ
カの大統領選挙をにらみ、水面下でコンセンサスを作る1年となるのではない
でしょうか?だとすればこれも「嵐の前の静けさ」というわけですね。
翻って日本経済について考えてみると、2016年の夏に参議院選挙がある
ものの、さすがに与党がこれまでのように大勝することはなさそうと考えてお
りますので、勝ちもせず、さりとて負けもせず、大過ない結果に終わるのでは
ないでしょうか?
政治的に、そして経済的にも大きなイベントはやはり2017年の消費税再
増税でしょうね。とするとこれまた2016年は「嵐の前の静けさ」と言えそ
うです。
日本経済の主要ファクターである、アメリカ経済も「嵐の前の静けさ」、中
国経済も「嵐の前の静けさ」、そして国内消費も「嵐の前の静けさ」というこ
とであれば日本経済全体としても同じことですね。
そして全般的に大きな材料がないのであれば、株式相場も為替相場も比較的
落ち着いた動きになるのかもしれませんね。
2016年の投資損益もまた「嵐の前の静けさ」となるのであれば、「リス
クが少なくて良い」という前向きな解釈もできれば、「リターンが少ない」
「あまり投資する意味がない」という後ろ向きな解釈もできそうです。
はたしてどうなるでしょうか・・・。
リーマンショックという大嵐がトラウマとなっている筆者はなるべく嵐が来
る前に逃げ出したいと思うわけですが、うまく程よいタイミングで逃げられま
すかね?筆者の10年近い投資経験がいよいよ試される年、と言えるのかもし
れませんね。
さて本年=2015年も読者の方々のご活用により当サイトもまた1年、生
き延びることが出来ました。ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
2016年が皆さまにとってすばらしい1年となりますように!良い年をお
迎えください。
<御礼>
今月もいくばくかの寄付を行いました。
1.植樹活動への寄付 :累計で12,000本相当になりました。
2.東日本大震災への寄付 :累計で171万円となりました。
ユーザーのみなさま、当サイトのご活用、ありがとうございます!
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2015年12月/本間
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