まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「9月に控える立憲民主党の代表選挙。誰が代表になれば応援したい?」では・・・
1位:誰が代表でも応援したくない 50%
2位:野田佳彦 33%
3位:枝野幸男 8%
〃:岡田克也 8%
となりました。筆者も好感を持っている野田佳彦元総理が2位に入っているものの、1位は「誰が代表でも応援したくない」で5割となっています。あらら。政権交替への道のりは遠いですね・・・。
自民党政権への「お灸」は維新に期待することにしましょう。
しかし旧民主党≒立憲民主党への支持が戻らない理由は何なのでしょうね?アンチ自民の人々に対しては耳ざわりの良い政策を訴えているのではないかと思いますが。
考えられる要因としては
・安倍政権以降の日本の景気浮揚で自民党への支持が盤石だから
・何だかんだ言って「自公」で右から左までほぼ全ての有権者をカバーできるから
・立憲民主党のターゲット層も政策ポリシーも不透明だから
・前回の政権交替時の迷走ぶりをみんながまだ覚えているから
・前回の政権交替時の期待が大きすぎて失望をまだ引きずっているから
といった感じでしょうか。
アメリカやイギリスなど、2大政党制が確立している国と何が違うのかと言うと、上記と重なりますが、日本の政治は「政治理念で動いていないから」ということになるのでしょうね。
ただアメリカでは共和党と民主党とで国が分断されており、それはそれで問題なしとは言えません。良い意味でも悪い意味でも日本の政治の曖昧さと付き合っていくしかなさそうです。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは5月10日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1964
〔前回のコラム〕立憲民主党の代表は誰がいい?
--- Ginkou ---
「米株は割高」指数買い警鐘 超大型株集中がリスクに
https://www.nikkei.com
米国株相場は金利が再浮上するなかでも高値圏で踏みとどまっている。米金融大手モルガン・スタンレーのチーフ米国株ストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は増益期待が過度に織り込まれて割高だと指摘してきた。同氏に、米国株や投資環境について聞いた。
――10日発表の3月の米消費者物価指数(CPI)はインフレ長期化を意識させました。株高の流れを変えるゲームチェンジャーになりえますか。
「23年10月以降の米株高の大半が、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待を背景とする金融環境の緩みと金利低下に支えられてきたのは明白だ。理屈の上ではマルチプル(評価倍率)のある程度の縮小につながる。17倍だったS&P500種株価指数の予想PER(株価収益率)は21倍近くまで広がった。17倍に戻るとは思わないが19倍までは調整しうる」
――米国株の見方を教えてください。
「当社は企業利益についてウォール街のコンセンサスとそれほど離れていない。24年と25年の予想は市場を3%下回る程度だ。違うのはバリュエーションの見方で現状は高すぎると考えている。利下げ期待の後退や金利の高止まりを前提にすれば(S&P500のPERは)17~18倍が妥当だ」
「20倍を超すPERは歴史的にみても金利との相対感でもかなり高い。一部の銘柄が押し上げている面はあるが(全銘柄を当比率で計算する)イコールウエートでも通常よりだいぶ高い。フェアバリューより10~15%高いといえる」
――株高が進む中でもS&P500の年末目標を4500(12日時点は5123)で据え置いてきました。
「年末に4500になっている保証はもちろんないし、上にも下にも動く可能性はある。だが既に5200に達した今から指数を買うことを投資家には望まない」
※抜粋
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
アメリカのインフレが想像以上のしつこさを見せていますが、そうした中でも意外と言うか、ものすごく堅調なのがアメリカの株価です。そもそも株価はインフレに強い資産のはずですが、それはさておき去年の秋から大きく上昇しています。
上記S&P500で言えば、足元では調整局面に入っているものの、ざっくり4,200から5,000へ2割ほど上昇しています。たった半年で2割!すごいですね。日経平均も同じように上昇していますが。
その背景にあるのがアメリカの「利下げ」期待ですね。金利が下がれば経済が活性化されますから、企業利益が増え、株価が上昇すると考えるのは当然です。
ただここ数週間は予想以上に強い経済指標が相次ぎ、利下げ期待はかなり後退しています。そうした中で株価が調整するのもまた当然と言えます。
では一体いくらくらいが妥当なのでしょうか?
上記ストラテジスト氏によれば
・17倍だったS&P500種株価指数の予想PER(株価収益率)は21倍近くまで広がった。17倍に戻るとは思わないが19倍までは調整しうる。
とのことですから、21倍→19倍へ、要するに株価が1割程度低下し得るということです。記事の時点でのS&P500の株価は5,123とのことですから、「4,600程度まで下がる」ということになります。
実際のところ年末の予想は「4,500」とのことですね。
株価予想は当たらないのが常ですので、実際には4,000になっているかもしれないし、場合によっては6,000になっている可能性もありますが、とは言いつつ「現状は割高」という指摘は傾聴したいですね。
しかも日本の投資家から見れば円安バブルの影響もありますからね!ちょっと今の相場ではアメリカ株に投資しようという気にはなりません。
投資するとしても積み立て形式でコツコツと、言うことですかね。新NISAではアメリカ株投資が人気のようですが、現状のリスクを正しく把握しているのかどうか気になります・・・10年以上の長期投資が前提でであれば全く問題ありませんが。
と言うことで今回の読者アンケートは、「利下げ期待が大きくなりすぎた今のアメリカ株は、1割程度割高という専門家の指摘もあります。今のアメリカ株は魅力的だと思う?」でいきましょう。投票は5月18日まで。
■【読者アンケート】利下げ期待が大きくなりすぎた今のアメリカ株は、1割程度割高という専門家の指摘もあります。今のアメリカ株は魅力的だと思う?(5月18日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1970
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