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納得感ゼロの日経銀行ランキング、今年の1位は?

執筆者: ginko 発行日付: 2024-04-25

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「利下げ期待が大きくなりすぎた今のアメリカ株は、1割程度割高という専門家の指摘もあります。今のアメリカ株は魅力的だと思う?」では・・・

1位:長期投資なら魅力的 62%
2位:魅力的ではない 31%
3位:魅力的 8%

となりました。1位は「長期投資なら魅力的」ですね。なるほど。確かに割高度合が1割程度なのであれば、誤差の範囲です。1ヶ月もあれば1割くらい上下することは普通にありますし、また株価の上昇率が年5%程度とするなら2年で回収できる計算です。

つまりは長期投資なら心配は無用と言えそうです。

ただそうは言いつつコロナ禍以降のアメリカ株上昇にバブル感を感じてしまうのは筆者だけでしょうか?流動性バブル→テックバブル→AIバブルと変遷しつつ、目下「半導体バブル」と言える状況ですね。

■S&P500



さらに言えば日本の投資家からすると「円安バブル」も重なっています。

■ドル円



やはり今のタイミングでのアメリカ株への投資は躊躇してしまいますね・・・。

加えて、最後の「金融危機」であるリーマンショックから16年が経ち、今の投資家が「リーマンショックを知らない世代」となりつつあるのも懸念材料と言えるかもしれません。株価が半減した時に耐えられますかね?

長期で見れば投資が報われるのは間違いありませんが、リスクをコントロールしながら「長続きする投資」を目指したいものですね。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは5月18日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1970

〔前回のコラム〕
今のアメリカ株は魅力的?

 --- Ginkou ---

日経銀行ランキング、PayPay銀首位 上位4行ネット系
https://www.nikkei.com


日本経済新聞社は、商品力やサービスの使いやすさで利用者がどの銀行を評価しているのかを分析する「NIKKEI Financial 銀行ランキング」をまとめた。総合首位はインターネット銀行のPayPay銀行でネット勢が上位に名を連ねた。デジタル時代の顧客ニーズへの対応力などが評価を分けた。

利便性、商品サービス、接客応対、企業姿勢、収益性の5つの項目について利用者への調査などを日経リサーチと実施し、各項目の得点の合算を偏差値にして順位を付けた。全国の有力な銀行82行を測定対象とし、回答数50以上の79行でランキングにした。

ネット銀行はいずれも、ネットバンキングやアプリの操作、手数料やポイント還元などの利便性で評価が高かった。

地銀では琉球銀行(5位)や京都銀行(9位)が上位に入った。地銀はネット銀などとの競争が厳しく二極化が進む。琉球銀は独自に開発したカード決済システムを小売店に導入するなどして手数料収入を増やしている。

信託銀行も上位に入った。SMBC信託銀行(7位)は伝統的な信託銀行の業務である企業年金の制度設計などとは距離を置き、富裕層向け取引や不動産仲介に力を入れている。3メガ銀はいずれも収益性への評価が高く、三井住友銀行が6位、三菱UFJ銀行が14位だった。みずほ銀行は他の2行に比べ企業姿勢の評価が低く、32位だった。

総合首位のPayPay銀行は5つの評価項目のうち、利便性、商品サービスでそれぞれ2位になり全ての項目で高い評価を得た。6000万人超が使うスマホ決済アプリ「PayPay」経由で口座開設をする場合、PayPayで事前に本人確認をしておけば簡単に手続きできる。

2位の楽天銀行は、楽天グループのサービスの利用状況に応じて金利や手数料を優遇するなどして顧客を開拓している。預金口座数、預金量ともにネット銀でトップだ。問い合わせへの対応などの評価が低かったため、全体では2位だったが、順位付けに使った偏差値をみるとPayPay銀行との差は0.4ポイントでわずかだった。

3位の住信SBIネット銀行は住宅ローンの評価が高かった。人工知能(AI)で迅速に審査しており、22年度の住宅ローン実行額は大手銀を抜いた。4位のソニー銀行は積み立てた外貨預金をそのまま海外でデビットカードで使えるサービスを提供するなど、外貨預金の分野で評価された。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

毎年「信用できない」と批判してきた日経金融機関ランキングですが、ここ最近見かけないなと思ったら、一旦終了して今般「NIKKEI Financial 銀行ランキング」として復活したようです。利用者への調査ということですので「顧客満足度調査」に近いものですね。早速その結果をチェックするとこうなっています。

1位:PayPay銀行
2位:楽天銀行
3位:住信SBIネット銀行
4位:ソニー銀行
5位:琉球銀行
6位:三井住友銀行
7位:SMBC信託銀行
8位:セブン銀行
9位:京都銀行
10位:みずほ信託銀行
11位:百十四銀行
12位:千葉銀行
13位:オリックス銀行
14位:三菱UFJ銀行
15位:三菱UFJ信託銀行
16位:八十二銀行
17位:SBI新生銀行
18位:イオン銀行
19位:福岡銀行
20位:トマト銀行

1位がPayPay銀行・・・マジですか。当サイトの人気ランキングでは最底辺の銀行の1つですし、金利や手数料の利便性で考えても特に見るべきものはありません。記事では「PayPay経由で口座開設をする場合、PayPayで事前に本人確認をしておけば簡単に手続きできる」との点が指摘されていますが、理由としてはめちゃめちゃ弱いです・・・。

2位の楽天銀行、3位の住信SBIネット銀行、4位のソニー銀行についてはまだ分からなくもないですが、琉球銀行三井住友銀行が、オリックス銀行SBI新生銀行より上とはとても思えないですね・・・。

当サイトで人気の東京スター銀行やUI銀行、SBJ銀行もランクインしていません。銀行の魅力は上記の通り金利や手数料の利便性だと思うのですが違うのですかね?

恐らくこの違和感の正体はその集計方法にあるのでしょう。記事ではこのように説明されています。

・銀行ランキングは、利便性、商品サービス、接客応対、企業姿勢、収益性の5つの項目で評価した上で、5項目の得点の単純合算を偏差値にし総合順位を付けた。

つまりは「接客応対」や「企業姿勢」が結果を歪めているということなのでしょうね。

収益性」についても、顧客にとっての収益性なのか、銀行にとっての収益性なのかイマイチよく分かりません。

これまで何度も書いていますが、ただ単純に「最も魅力的な銀行はどこですか?」と聞くのが一番いいですね。これであれば集計に恣意性が入り込む余地はありません。日経としてはどうしても恣意性を含めたいということなのかもしれませんが。

ちなみに最後の「日経金融機関ランキング」は3年前でこのような結果でした。

1位:みずほ信託銀行
2位:住信SBIネット銀行
3位:ソニー銀行
4位:イオン銀行
5位:あおぞら銀行
6位:SMBC信託銀行
7位:GMOあおぞらネット銀行
8位:PayPay銀行
8位:オリックス銀行
10位:三菱UFJ信託銀行

1位がみずほ信託銀行・・・関係者には申し訳ないですがひどいランキングでしたね。

またこの時にはランクインしていたあおぞら銀行は一体どこに行ったのでしょうか?いつの日にか日経新聞が改心してマトモなランキングを作成することを祈りたいと思います。

と言うことで今回の読者アンケートは、「装い新たに始まったNIKKEI Financial 銀行ランキングでは1位がPayPay銀行、2位が楽天銀行、3位が住信SBIネット銀行となりましたが、この結果に納得できる?」でいきましょう。投票は5月25日まで。

■【読者アンケート】装い新たに始まったNIKKEI Financial 銀行ランキングでは1位がPayPay銀行、2位が楽天銀行、3位が住信SBIネット銀行となりましたが、この結果に納得できる?(5月25日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1974

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