8月号の内容はこのようなものです。
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□ 2016年8月号のコンテンツ □
1.この1ヵ月で取り上げたキャンペーン
(東京スター銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行他)
2.最新ランキング
3.読者アンケート結果
・じぶん銀行(現auじぶん銀行)がauユーザー向け優遇サービスである「プレミアムバン
ク for au」の11月での終了と、その受け皿としての「じぶんプラス」
の開始を発表していますが、残念ながらその中身は改悪のようです。
あなたの評価と対応は?
・<複数選択可>金融広報中央委員会の金融リテラシー調査では、50
代の男女で老後の資金計画を立てている人は38%にとどまった、と
のことですがあなたは老後の資金計画を立てている?
・新生銀行は楽天証券と提携して、大手銀行としては初めてFXサービ
スを提供するとのことですが、あなたのFXへの興味や経験は?
4.今月の購買力平価
5.今月の世界の株価収益率
6.自腹で資産運用中!(10年5ヵ月目)
7.11年9ヵ月目のひとりごと:
「鳴かぬなら鳴くまで待とう、金融○○」
+12,800本+195万円
8.お問い合わせ
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ま ち が い だ ら け の 銀 行 え ら び
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□ 2016年7月号のコンテンツ □
1.この1ヵ月で取り上げたキャンペーン
(あおぞら銀行、新生銀行、楽天銀行他)
2.最新ランキング
3.読者アンケート結果
・今回の参議院選挙では改憲勢力の議席数が3分の2を超える可能性が
あり、改憲が現実味を帯びてきておりますが、あなたはどの政党に投
票したい?
・東京の都知事選は14日告示ということで候補者選びが佳境ですが、
あなたが支持したい候補者は誰?
・世界的な政治リスクの後退や、米国雇用統計の良い数字を受けて世界
的に株価は上昇していますが、今後株価は上昇する?下落する?
4.今月の購買力平価
5.今月の世界の株価収益率
6.自腹で資産運用中!(10年4ヵ月目)
7.11年8ヵ月目のひとりごと:
「安倍総理がトランプ氏を応援する理由?」
+12,700本+192万円
8.お問い合わせ
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.info1:この1ヶ月で取り上げたキャンペーン
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■1.あおぞら銀行:6ヶ月0.15%、1年0.20%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=865
■あおぞら銀行インターネット支店/あおぞらネット定期
※2016年7月8日現在、税引き前
・6ヶ月 : 年0.15%
・1年 : 年0.20%
・3年 : 年0.15%
・5年 : 年0.15%
引き続き好水準を維持しているわけですね!中でも1年0.20%が目を惹
きます。3年もの・5年もの金利はそれより低いわけですから、これは「戦略
的な金利設定」ということになるのでしょう。
つまり赤字覚悟の出血大サービスということです。
>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「3.9」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1277
真ん中が3つ★ですから・・・結構、高い評価ですね!
これまでの投票結果から推測すると、0.15%で「普通」、0.2%で
「満足」といった金利観になるのでしょうか。だとすればなかなか現実的では
ないかと思います。
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■2.新生銀行:3ヶ月0.5%+1千ポイント
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=867
■新生銀行「スタートアップ円定期預金」
・3ヶ月 : 0.5%
期間は3ヶ月と短いですが、それでも金利は0.5%とかなりの好金利にな
っています!
加えて先日もご案内したように新生銀行は「もれなく1,000Tポイント
口座開設キャンペーン」を実施中です。
その名のとおり、口座開設の上、エントリーするとTポイントがもらえるキ
ャンペーンですが、今時「口座開設するだけ」でもれなくプレゼントがもらえ
るキャンペーンというのはかなり珍しいです。
>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「3.4」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1279
真ん中が3つ★ですから・・・それなりに高い評価ですね!
金利もさることながら、繰り返しになりますが口座開設するだけでTポイン
トがもらえる、という内容はかなり積極的ですね!
まだ新生銀行の口座を持っていない方は検討してみてはいかがでしょうか。
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■3.楽天銀行:50万円以上入金で最大0.2%
http://www.old-ginkou.info/modules/news/article.php?storyid=869
■楽天銀行「他行からの振込入金+資産残高増加で特別金利」キャンペーン
・ 50万円入金+ 50万円残高増加 / 6ヶ月 : 0.18%
・100万円入金+100万円残高増加 / 6ヶ月 : 0.20%
6ヶ月もの金利が0.18%もしくは0.20%になる、というものでなか
なかの高金利ですね!マイナス金利の世界においては0.10%を超えること
すら難しくなってきました。
しかし。
楽天銀行のキャンペーンはいつもそうですが、このキャンペーンにおいても
多くの注意点があります。
1つ目はキャンペーン期間が短い、という点です。
2つ目はエントリーが必要だという点です。
そして3つ目はこの特別金利は上限が300万円まで、という点です。多め
の金額の運用を検討されている方はご注意ください。
>>>読者アンケート:5つ★満点で平均「2.3」。
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1281
真ん中が3つ★ですから・・・イマイチの評価ということになりそうです。
金利は悪くなかったと思うのですが、やはり付帯条件が多すぎましたかね?
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■4.その他の取り上げたキャンペーン
https://www.ginkou.info/news/index.html
・住信SBIネット銀行:3ヶ月0.2%
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.info2:最新ランキング
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恒例の、ユーザーのみなさまの投票による銀行人気投票。その2016年版
の7月の途中経過は以下の通りです。
※不自然な投票は調整しています。
・総合ランキング(★は前月比、順位が上昇した銀行)
1位:新生銀行
2位:住信SBIネット銀行
3位:オリックス銀行
また各項目別ランキングの1位は以下の通りです。
・口座サービス:新生銀行
・円預金 :オリックス銀行、★新生銀行
・外貨預金 :★住信SBIネット銀行
・FX :SBI FXTRADE
・投資信託 :新生銀行
・住宅ローン :じぶん銀行(現auじぶん銀行)、★住信SBIネット銀行
・カードローン:住信SBIネット銀行
・セキュリティ:新生銀行
・証券会社 :GMOクリック証券
総合ランキングではこれまで住信SBIネット銀行が8年連続1位と圧倒的
な強さを見せてきたわけですが、今年からいよいよ「スマートプログラム」が
始まり、実質的には「サービスの改悪」となったことから、今のところ新生銀
行が1位となっていますね!このまま新生銀行が首位を維持できるのでしょう
か?興味深いです。
それ以外のランキングでは、今月は全体的に動きが多かったようですが、そ
の中でも円預金ランキングで新生銀行が、外貨預金ランキングと住宅ローンラ
ンキングで住信SBIネット銀行が、単独もしくは同率1位に順位アップして
います!注目ですね。
では2016年版の銀行人気ランキングに是非投票をお願いします。
>>>2016年版のランキング投票はこちらから
https://www.ginkou.info/enquete2.html
>>>2016年版のランキング詳細はこちら
https://www.ginkou.info/ranking/index.html
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.info3:読者アンケート結果
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■1.今回の参議院選挙では改憲勢力の議席数が3分の2を超える可能性があ
り、改憲が現実味を帯びてきておりますが、あなたはどの政党に投票し
たい?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1276
1位:自民党 22%
〃:おおさか維新の党 22%
〃:共産党 22%
4位:民進党 14%
5位:その他の改憲勢力 7%
〃:その他の非改憲勢力 7%
7位:投票しない・できない 3%
となりました。1位は同率で「自民党」と「おおさか維新の党」、「共産党」
が並んでおりますね。ホンマかいな(笑)。
筆者自身は今のところ改憲に反対ですので、その点では「与党で過半数は取
れるが、3分の2は届かない」といった状況が理想ではあったわけですが、結
果的には与党の圧勝でしたね・・・筆者の肌感覚がどんどん「民意」と離れて
しまっている点は残念です。
───────────────────────────────────
■2.東京の都知事選は14日告示ということで候補者選びが佳境ですが、あ
なたが支持したい候補者は誰?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1278
1位:増田寛也 45%
2位:その他の候補者 15%
〃:支持したい候補者はいない 15%
4位:橋下徹 10%
5位:小池百合子 5%
〃:桜井俊 5%
〃:長島昭久 5%
となりました。1位は自民党が推す増田寛也氏というわけですね。約5割の
得票となっています。先日の参議院選挙も自民党の圧勝で終わりましたから、
順当な結果ではないでしょうか。
当方も、メディアでの発言や政策に関わる活動を見る限り、実務能力があり
バランスの取れた人物だと思いますので、適材の1人ではないかと好感を持っ
ておりますが、ただその後の週刊誌報道を見ると、岩手県知事時代に多額の投
資を行った結果莫大な借金を残した、ということのようです。
それが事実なのであれば東京には多額の予算がありますからね。都民の方々
はその使い方についてしっかりチェックした方がよさそうです。
なおアンケート後も多くの候補者が現れては消えたわけですが、上記でカバ
ーできていない有力候補者は鳥越氏ですかね。
小池女史の頑張りによっては野党候補が漁夫の利を得る可能性がありますが、
上記アンケート結果を見る限りにおいてはその可能性は低そうです。果たして
どうなるでしょうか。
ちなみに筆者が気になるのはスキャンダルです。もう首都の首長の醜聞は一
切聞きたくありません。その点では小池女史もいいかなと思ったのですが、こ
れまた週刊誌情報ですので真偽は分かりませんが、支出に関わる疑惑があるよ
うで一筋縄ではいきません。有力候補である増田氏はどうなのでしょうね?し
っかり身辺調査を行っていただき、ホコリを払っておいていただければと思い
ます。
週刊文春あたりはすでに情報集めに走っているでしょうしね。
もちろんコラムでもご案内したように、ホコリの全くない人などいません。
まずは今のうちに不適切な支出や収入があればきちんと後始末しておくことな
のでしょう。返済すべきものは返済し、計上すべきものは計上し、自分からデ
ィスクローズしておいてもよさそうです。スキャンダルは長引けば長引くほど
致命傷になりますからね。
いずれにしても有権者の役目は投票してお終い、というわけではないという
ことですね。都民の方々は結果責任についても意識した上で、新しい知事の働
きに目を光らせていただければと思います。
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■3.世界的な政治リスクの後退や、米国雇用統計の良い数字を受けて世界的
に株価は上昇していますが、今後株価は上昇する?下落する?
http://www.old-ginkou.info/modules/xoopspoll/pollresults.php?poll_id=1280
1位:日本株も世界株も下落する 55%
2位:日本株も世界株も上昇する 11%
〃:日本株は現状維持だが世界株は下落する 11%
〃:日本株は下落するが世界株は上昇する 11%
〃:日本株は下落するが世界株は現状維持 11%
となりました。1位は「日本株も世界株も下落する」というもので約6割に
なっています。悲観的ですね・・・。
もちろん株は上がるか下がるかの2つしかありませんし、時間軸によっては
上がる予想も下がる予想もできるわけで、筆者も長期的には世界の株価が大き
く下がる可能性があることに賛同しますが、ただ足元では「日本株も世界株も
上昇する」という流れになってきていますね!
日本株についてはまだまだレンジの範囲内という感じではありますが、アメ
リカ株はいよいよ本格的に上昇し始めているように見えます。過去最高値を更
新しているわけですから、過熱感すらある状態かもしれません。
そうしたわけで株価は下がるよりは上がった方がいいとするなら歓迎すべき
ことですが、しかしよくわからないのはなぜ上昇に転じたのかという点ですね。
これまで何度もご案内しているように正直申し上げてその理由はさっぱりわか
りませんが、今回の株価上昇が「アメリカ主導」とするなら、考え付くのは2
つです。
1.今月の雇用統計の数字が想像以上に良かったこと。
2.とは言いつつ利上げは当面ないと予想されていること。
要するに利上げを心配しなくて良い程度の緩やかな景気拡大が続くという
「ぬるま湯景気」と言いますか、「適温景気」が続くという見立てが広がって
いる可能性はありそうです。
ただし、さすがにこれは虫が良すぎる予測であるのは間違いありません。来
月の雇用統計の数字次第では一気に瓦解する可能性のあるモロイものです。実
際、先月の雇用統計は極端に悪かったですからね!
また、世論調査によれば再びトランプ氏の支持率が上昇しているようで、大
統領選挙に対する懸念が高まればやはり株価の重しとなってくる可能性があり
ます。
一方で。
「大相場は疑念の中で育つ」と言われているように(言われてなかったでし
たっけ?)、理由がよくわからないまま株価の本格的な上昇局面に入っていく
可能性もゼロではありません。
この1~2週間で金融市場がこれまでの「リスクオフ」モードから、あっと
いう間に「リスクオン」モードに変わり、季節が冬から春へ一変した気がしま
すが、次には夏が来るのでしょうか?それとも一気にまた冬となってしまうの
でしょうか?
その答えは数週間でわかりそうですね。特にポイントはアメリカの雇用統計
ということになるのでしょうか。注目したいと思います。
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■4.その他の銀行関連ニュース
https://www.ginkou.info/column/index.html
・マイナス金利は拡大する?しない?
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.info4:今月の購買力平価
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購買力平価とは1つのモノを外貨、例えばドルで買っても円で買っても同じ
値段になる為替相場のことです。モノの値段からその通貨が割高なのか割安な
のか分かるわけですね。
では今月=7月のドル円の購買力平価はと言うとこのようになっています。
・消費者物価ベース : 1ドル=128.39円
・企業物価ベース : 1ドル= 97.85円
・輸出物価ベース : 1ドル= 72.97円
歴史的にはこの真ん中の企業物価ベースの購買力平価を基準に、実勢相場が
上に行ったり(円安)、下に行ったりしながら(円高)、つかず離れず並走し
てきたことが分かります。
とすると「企業物価より上なら円安」「企業物価より下なら円高」と言える
わけです。
そして2016年7月の企業物価ベースの購買力平価は97.85円。要す
るに今は「円安」ということですね。
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.info5:今月の世界の株価収益率
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株価収益率(PER)とは、株価がその会社の利益の何倍くらいになってい
るか、という株価の割高・割安を示す尺度です。目安としては「20倍を超え
ていないかどうか」チェックすればいいと思います。
7月の株価収益率の平均は前月と比較して下落しました。先月の単純平均は
13.43倍で、今月は14.25倍ということですね。
上がったということは株価が「割高」になったということになります。
<世界主要株式市場の株価収益率(PER)一覧(2016年7月現在)>
http://www.old-ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=1046
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.info6:自腹で資産運用中!(10年4ヵ月目)
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<運用実績(2016年7月現在)>
http://www.old-ginkou.info/modules/xfsection/article.php?articleid=1047
2006年 4月の投資金額: 525万7,529円
2016年 7月の評価額 : 600万1,311円
損 益 : +74万3,782円
今月は+1万円とわずかにプラスですね。つまりは残った唯一の投資資産で
ある国内REITが上昇したということですが、すでにほとんどのリスク資産
を売却してしまった今となってはプラスであってもマイナスであってもその金
額は誤差の範囲内です・・・。
全体の通算成績の推移ですが、通算の運用益はプラス約74万円となってい
ます。こちらも当面はこのままということです。
<今月の追加投資/売却>
さてここからは相場全体を眺めながら投資再開のタイミングを探っていきた
いと思います。
ドル円相場をチェックしてみると円高が大きく進んでいますね!一時は12
0円を超えていたドル円が今や106円ですからね。1割以上も円高が進んで
いるということになります。
さらにいつもご案内しているように今の為替相場が恐ろしいのは適正水準が
よく分からないという点です。数年前まで80円前後だったことを考えればそ
のレベルまで円高が進んでもおかしくありません。
今までの円が安すぎましたからね。どこかで反動が来るのも当然と言えそう
です。
上記の通り企業物価ベースの購買力平価でみた場合1ドル=約98円となっ
ておりまして、少なくとも100円超えの円高となってようやく「適正」と言
えます。つまりはまだまだ今は「円安水準である」ということです。
そうしたわけで円建ての株価的にも為替相場的にもまだまだ投資のチャンス
とは言えないわけですが、ただ一方で足元を見ればポッコリと上昇しています
ね。つまりこれまでの「円高株安」の流れが少しその逆の「円安株高」へと反
転しているということです。
もしこれが本格的な相場反転のシグナルなのであれば大変喜ばしいことでは
ありますが・・・実際にはどうなのでしょうね?と、斜に構えて見てしまうの
も、特にここ最近で相場が反転するような大きなニュースは何もないからです。
確かに国内では安倍自民党が参院選で大勝し、国外では思ったより早くイギ
リスの新しい首相が決まるなど、政治的な不透明要素が一旦後退しているのは
間違いありません。
また、上記の通りFRBの利上げ懸念も後退しています。
さらには昨年来、世界の株価下落の引き金となってきた中国国内の本土市場
の株価も落ち着いてきているように見えます。
つまりはここ数ヶ月、金融市場を不安にさせてきた色々な「懸念」が後退し
ているわけで、そうした中で投資家が徐々に積極性を取り戻しつつあるのであ
れば、「円高株安」から「円安株高」へと相場が反転していくシナリオは確か
にありそうです。
これでアメリカ大統領選挙でクリントン女史の当選が確実となれば不透明要
素はかなりなくなってきますね。
ただし。
「懸念の後退」だけでどんどん相場が回復していく、という考え方にはやは
り違和感を感じてしまいます。やはりさらなる上昇を目指していくためにはも
っと「ポジティブな理由」がほしいところですね。
さらに冷静に考えれば、安倍自民党がいきなりこれまでできなかった経済政
策を実施するということはないでしょうし、イギリスがEU離脱を目指してい
くことも間違いありません。
アメリカ経済にしても失速すればリセッションに入っていくわけですし、予
想に反して過熱すれば利上げが待っています。「失速も利上げもしない」と考
えるのはあまりに都合が良すぎますね。
中国経済も人口動態の変化に基づきスローダウンしていくのは確実ですしね。
つまり・・・確かに足元では少し懸念が和らいでいるのかもしれませんが、
中長期的な課題は何一つ解決されていないわけです!とするとやはりどこかで
再び「円高株安」トレンドに戻っていくと考えるのは悲観的すぎるでしょうか?
投資を本格的に再開させるには時期尚早な気がします。
ではいつ投資を再開するかと言うと・・・いつか来るであろう世界的なリセ
ッション=景気後退の後に再参戦というのが良さそうですがいかがでしょう。
じっと待つというのはそれはそれでストレスを感じなくもないですが、フォ
ローの風が強く吹くことをのんびり待ち続けたいと思います。
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.info7:11年7ヵ月目のひとりごと
───────────────────────────────────
■「安倍総理がトランプ氏を応援する理由」
+12,700本+192万円
引き続き選挙の季節が続いておりますね!アメリカの大統領選挙が佳境を迎
えつつあり、日本でも都知事選が行われます。
そうした中で選挙にまつわる不思議と言えばやはり、トランプ氏が共和党の
大統領候補に上り詰めたことでしょうか。われわれ日本人のトランプ氏の評価
というかイメージというと、
・偏狭な差別主義者
・ポピュリズム
・排外主義者
・安全保障に無関心
・変な髪型
と言った感じで1%もその魅力が伝わってきません。
しかしアメリカの方々も当然、馬鹿ではないわけで、氏が選ばれたのには理
由があるはずです。そこで参考になりそうなのが、トランプ氏の指名受諾演説
の要旨ですね。
ニュースだとどうしても一部の言葉が切り貼りされてしまいますが、演説要
旨であれば真意やニュアンスなども伝わってきます。ということで日経新聞の
要旨の中で印象的な部分を引用するとこういうことですね。
・我々の党をホワイトハウスに再び導き、我々の国に安全と繁栄、平和を取り
戻そう。我々の国は寛容で温かい国になる。一方で法律と秩序の国にもなる。
・この国を苦しめる犯罪や暴力はまもなく終わる。ついに国の状態を正しく評
価する時がきた。
・何十年もかけて犯罪を減らしたが、現政権が警察を減らしたため逆戻りして
いる。
・09年には過激派組織「イスラム国」(IS)は地図上になかった。リビアは
安全でエジプトは平和だった。イラクでの暴力も大幅に減っていた。イランは
制裁で窒息させられ、シリアは管理されていた。ヒラリー・クリントン時代か
ら4年後、ISは全世界中に拡散。リビアはがれきの中にあり、イラクは混乱
にある。シリアは内戦と難民危機に飲み込まれている。これはヒラリー・クリ
ントンの遺産だ。
・今夜、米国のための私の行動計画を伝えたい。我々の計画とヒラリー・クリ
ントンの計画の最も重要な違いは、米国を第一に据えることだ。グローバリズ
ムではなくアメリカニズムが我々の信条だ。
・米国民は再び、最優先される。私の計画は家庭での安全から始まる。それは
近隣の安全、安全な国境、そしてテロからの保護だ。法と秩序なくして繁栄は
ない。
・審査手続きが整うまではテロリズムに屈服している全ての国からの移民受け
入れを一時停止する必要がある。同じ価値観を持ち、米国民を愛してくれる人
々だけを受け入れたい。
・私たちはこれから不法移民を止め、暴力を止め、社会に流れ込む薬物を止め
るために国境に壁を建設する。
・私はこれから米国に雇用を取り戻す。企業が国外に出て行き、従業員を解雇
することを許さない。
・米国は世界でも有数の重税国だ。減税で新たな企業や仕事が米国に戻ってく
る。
・あなたのために戦い、勝利する。私たちは再び米国を強くする。私たちは再
び米国を安全にする。そして、私たちは再び米国を偉大にする。
これで全体の3分の1とか5分の1とかいった感じですかね?その点ではも
ちろん完全なものとは全く言えませんが、それでも雰囲気は十分に伝わってく
るのではないかと思います。
要するに・・・「何だかとっても期待できそう!」ということですね。もし
現在の環境や状況に満足しているのであれば、あえてリスクを取る必要はない
のですが、そうでないとすると確かに「この人に任せてみたいかも」という気
になってきます。
そしてその「現状に対する不満感の醸成」がなかなか上手いように感じます。
つまり「現状の安全と繁栄、平和」であったり、「現状の雇用」であったり、
「現状の税制」に対する満足度を聞かれれば誰もなかなか「今がベスト」とは
答えられません。
もっと平和で、もっと仕事があふれ、もっと税金が少ない方が良いのは当然
ですね。
そのように有権者の中の「普遍的な不満」をあぶりだした上で
・我々の国に安全と繁栄、平和を取り戻そう。
・この国を苦しめる犯罪や暴力はまもなく終わる。
・米国民は再び、最優先される。
・企業が国外に出て行き、従業員を解雇することを許さない。
・減税で新たな企業や仕事が米国に戻ってくる。
と言われれば、これまたなかなか「ノー」とは言えないですね。このように
皆がノーとは言いづらいことで畳み掛けていくのがポピュリズムの真骨頂と言
えるのかもしれませんが。
しかし氏が何よりズルいのは肝心の実績がない点ですね!実績がないから信
用できない、という考え方もあるとは思いますが、他方、実績がないからこそ
あながち否定できないという面もあります。
だとすれば多くの有権者の方々が、「できるかどうかは分からないけれど、
少しチャンスを与えてみよう」と思ってもおかしくありません。
もし筆者がアメリカ大統領選挙の有権者であれば、「ものは試しでトランプ
に投票してみるか。駄目なら次、代えればいいんだし。」と軽い考えで投票し
てしまうかもしれません。
少なくともクリントン女史が大統領になれば今の政治が続いていくのは間違
いないですからね。それが最大のメリットではあるのですが、最大のデメリッ
トであるとも言えます。
実際のところ筆者自身のビジネスジャッジメントは「やってみなはれ」では
ないですが、「やりながら考えよう」というスタイルですので、威勢のいい提
案に乗ってみる、というのは嫌いではありません。
しかし・・・それはあくまで「リスクを限定した上で」ということですね。
たとえば予算なり、プロジェクト規模なりの上限を設定し、「ここまでなら失
敗しても大丈夫」という計算をしておくことは当然です。
翻ってトランプ氏が挑むのはアメリカ大統領ですからね!いくら「ホワイト
ハウス」というしっかりした土台があるにしても、いきなり任せてしまうのは
さすがに危険ですよねぇ。
元気のよい若者にプロジェクトを任せることがあっても、社長を任せること
がないのと同じです。そんなことをすれば一瞬にして会社が倒産する可能性が
出てきます。
加えて、世の中には「取り返しのつくもの」と「取り返しのつかないもの」
があるわけで、政治というのはその「取り返しのつかないもの」の最も代表的
なものですね!
それは我が日本の、今は亡き民主党政権を思い出せばよく分かります。ひっ
くり返されてしまった沖縄の基地問題はその典型ですね。覆水盆に返らずです。
特に、長い年月と多大なる労力をかけて調整し最終合意したTPPは、今更
個別交渉など不可能ですね。伸るか反るかしかなく、反ってしまえばこの先1
0年は参加のチャンスは巡ってこないものと思います。
外交・軍事戦略もそうですね。「ISの野蛮人を早急に倒す。」と言うのは
簡単ですが、そこで新たな血が流れれば、その怨嗟は数十年と続いていくこと
になります。
「駄目だったからやめるよ。」では全く通りません。
しかしながら・・・イギリスのEU離脱の件を見ても分かるように、やはり
投票というのは「不安感<期待感」ということになるのでしょうね。
その点ではトランプ氏は実にうまくやったと言えるのでしょうし、クリント
ン女史もそうした期待感を醸成できるかどうかが鍵になってくるのでしょう。
残念ながらアメリカのリスクは日本のリスク・・・と言うより経済面でも安
全保障面でも日本の「死活問題」となってきますので、やはり日本国民として
はクリントン女史の勝利を期待したいと思います。
ちなみに、もしこれでトランプ政権となれば、日本でも改憲、自主憲法、国
防軍といった話が一気に進むのかもしれません。
だとするとトランプ政権を望んでいるのは誰よりも安倍総理と言えそうです。
すでに改憲に向けての陣容は整っていますからね。後は大義名分です。
やはりアメリカの大統領選挙からは無関係ではいられないですね・・・。
翻ってわが日本の都知事選を上記のような「期待度」から眺めてみると、経
済政策については
・小池女史 : 具体策あり
・増田氏 : 具体策なし
・鳥越氏 : 言及なし
ということで、意外にも小池女史が最も期待感を醸し出していると言えそうで
す。少なくとも経済面では。
終盤の世論調査では小池女史がリードしているようですが、それも好感度や
知名度以外に、こうした期待感をうまく引き出せているからなのかもしれませ
ん。
そうした作戦が功を奏するのか、それともやはり組織票が勝利するのか・・・
注目したいと思います。
<御礼>
今月もいくばくかの寄付を行いました。
1.植樹活動への寄付 :累計で12,700本相当になりました。
2.東日本大震災への寄付 :累計で192万円となりました。
ユーザーのみなさま、当サイトのご活用、ありがとうございます!
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2016年7月/本間
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