まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「アメリカの長期金利は約7年ぶりの高水準となっており、短期的には円安が期待できる一方で、中長期的には景気後退の可能性が高まっています。次の経済危機・金融危機はいつ起こる?」では・・・
1位:2年後 44%
2位:1年後 22%
〃 :5年超 22%
4位:1年以内 11%
となりました。1位は「2年後」という回答で約4割ですね。確かに足元の世界経済は好調ですので今すぐ危機が起こる予感はしません。
また仮にアメリカの金利が今後も順調に上昇し、みんなが「そろそろ後退期に入るよね」という認識を共有できていれば、「ソフトランディング」の可能性もあります。
ただ株式市場にそうしたソフトランディングを求めるのは難しいでしょうね。株価の変動幅はアルゴリズム取引などによって徐々に高まっている気がしますので、落ちる時は急落します。
株価が暴落すれば、金融市場が動揺し、金融危機につながっていきます。金融は実体経済と密接に絡まっていますので、そうするとやっぱり実体経済の「ソフトランディング」も難しいということなのでしょうかねぇ。そんな気もします。
加えてみんなが「2年後」「1年後」「5年以上先」と考えているところに急に株価が暴落すればバッドサプライズとして大きな危機につながっていきます。
夏のさなかに冬のことを思い出すのは難しいですし、晴れている日に雨のことは考えないわけですが、とは言いつつアメリカの長期金利の上昇がアメリカ経済、そして世界経済の好景気の終焉を示唆していることは間違いありません。
■アメリカ長期金利
筆者も10年前のリーマンショックのことを思い出しながら、手綱を引きたいと思います。
しかしリーマンショックから10年ですか・・・月日の経つものは早いものです・・・。
ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。アンケートは6月16日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=382
〔前回のコラム〕米国長期金利が7年ぶりの高水準!次の危機はいつ?
--- Ginkou ---
夏ボーナス4.62%増 本社中間集計
https://www.nikkei.com
日本経済新聞社が20日まとめた賃金動向調査で、2018年夏のボーナス(8日時点、中間集計)は支給額が17年夏比4.62%増の82万9786円だった。前年比増は6年連続。純利益が2期連続で過去最高となった企業業績の拡大が背景にある。人材の獲得競争は企業の規模や業界の垣根を越えて激しくなっている。ボーナスも横並びを脱し、大幅に引き上げる動きが目立ってきた。
全体の伸び率は、バブル崩壊後では好業績が相次いだ14年の9.06%増に次ぐ高さ。上場企業の18年3月期の純利益が前の期に比べ約3割増と大きく伸びたのが要因だ。支給額も4年連続で80万円を超え、リーマン・ショック前の08年(83万1896円)に迫った。
17年夏に5年ぶりの前年比減に転じた製造業は4.91%増え、全体を押し上げた。支給額は89万2702円だった。
非製造業は62万8131円で3%増にとどまった。人手不足が深刻なスーパーなどが採用を増やした結果、支給額が低い若手の比率が高まり、平均額が下がったようだ。
18年の春闘に際し、安倍晋三首相は3%の賃上げを呼びかけた。全体の賃上げ率は2.31%にとどまったが、ボーナスと合わせた年収の増加率は3%に達する可能性も出てきた。第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「緩やかではあるが、落ち込んでいた個人消費の改善につながるだろう」と話す。
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
5月末となり、いよいよサラリーマンの方々にとっては年2回のお楽しみである夏のボーナスが近づいていますね。日本経済も基本的には拡大が続いておりますので夏のボーナスも順調に増加してほしいわけですが、日経新聞の調査によれば中間集計時点で支給額が昨年の夏のボーナス比、「+4.62%」となっているようです。
結構な増加額ですね!平均支給額が89万2,702円ということですから、そこから逆算すると+3万9,000円くらいになるでしょうか。約4万円増加するならかなり実感できそうです。手取りはもう少し減るでしょうけれど、欲しいもの・したいことはそれなりに叶えられそうです。
少子高齢化に将来不安が重なり盛大に消費を増やす気にはなかなかなれませんが、ただやはりお金は天下の回りものであって、使えば使うほどより多く戻ってくることになります・・・あくまでマクロ的に、ではありますが。
そしてみなが消費をすることで税収が増えれば、将来不安についても後退していくことになります。
さらには嫌々消費税増税に応じるより、好きなことに消費して能動的に税金を納める方が、精神衛生上良いという考え方もできそうです。
いつも書いていることですが、安倍総理は賃上げについては企業にプレッシャーを掛けているのに、消費についてなぜ国民にプレッシャーを掛けないのか不思議です。
エコ意識の浸透から、もはや大量消費の呼びかけは時代になじまないのでしょうけれど、消費の方法はいくらでもありますね。衣食住の順番で言うと、着るものはいくらでも上質なものはありますし、日本製にこだわれば日本経済に直接貢献できます。
食も同様ですね。たまには夜景が見えるレストランでワインを飲むのも良さそうです。
そして住に関してはいくらでもお金を使えます(笑)!より広い家に住み替えたり、リフォームしたり、バリアフリーにしたり、ソーラーパネルを取り付け環境にも貢献するなど、使い道は多種多様です。
そんな余裕はない!と怒られるかもしれませんが、こうした「消費のススメ」のポイントは、他人のためではなく自分のために行うということですね。短期的にも長期的にも自分に還流してくることになります。
特にこの夏のボーナスが全体的に増加するのであれば、消費を増やす絶好のチャンスですね!
かく言う筆者も最近はめっきり物欲が減退しておりますが、「活きたお金の使い方」を志向してみたいと思います。よく聞く「自分への投資」は、もはやピンと来ませんが(苦笑)。
ちなみに製造業・非製造業の増減率の推移と支給額の推移はこのようになっています。
今年は製造業も非製造業もどちらも増加する見込みだということですね。
また支給額の推移を見てみると、ようやく2008年のリーマンショック前の水準に回復してきたことが分かります。長かったですね・・・。
上記の通り、近日中に金融危機が起きて、またボーナスが大きく減少することがないよう祈りたいと思います・・・。
では今回の読者アンケートは、「日経新聞の中間集計によれば夏のボーナスは+4.62%増と予想されていますが、あなたの夏のボーナスは増えそう?減りそう?」でいきましょう。投票は6月30日まで。
■【読者アンケート】日経新聞の中間集計によれば夏のボーナスは+4.62%増と予想されていますが、あなたの夏のボーナスは増えそう?減りそう?(6月30日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=387
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