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ブレグジットは「合意なき離脱」?それとも「延期」?

執筆者: ginko 発行日付: 2019-02-27

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「毎年恒例の日経金融機関ランキングでは、1位:みずほ信託銀行、2位:セブン銀行、3位:ソニー銀行という順番でしたが、あなたはこの結果に納得できる?」では・・・

1位:納得できない 85%

2位:納得できる面もあれば納得できない面もある 15%

となりました。1位は「納得できない」で約9割ですね!惨憺たる結果と言えます・・・。

しかも「納得できる」はついにゼロですね!

ちなみに昨年の日経金融機関ランキングの評価はこうでした。

1位:納得できない 78%
2位:納得できる 11%
〃 :納得できる面もあれば納得できない面もある 11%

つまりは昨年より評価が下がっているわけです。

日経新聞には、他人の銀行の満足度をゴチャゴチャ言う前にまずは自分自身のランキングの「顧客満足度」を正視していただきたいものですね!毎年言っていることですが・・・。

メディアというのは自己批判できないものなのですかねぇ。

メディアに限らずどの組織も同じかもしれませんが。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは3月20日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=586

〔前回のコラム〕
恣意的に見える日経金融機関ランキング、今年の1位は?


 --- Ginkou ---

英、離脱延期も選択肢 首相が方針転換 議会採決を提案
https://www.nikkei.com


英国のメイ首相は26日の議会下院での演説で、3月12日までに欧州連合(EU)との合意内容が議会で承認されなかった場合、「合意なき離脱」か「短期間の離脱時期の延期」かを議会に問う方針を表明した。メイ氏はこれまで「問題の先延ばしにすぎない」として離脱延期を否定してきた。離脱まで約1カ月に迫り、合意なき離脱を回避するための離脱延期を求める声が強まったのを受け、方針を転換した。

英議会は27日にこの首相の方針の賛否を採決する。同日には与野党超党派の議員グループから首相方針とほぼ同じ提案が出る見通しだった。メイ首相の決断には、議会に離脱協議の主導権を奪われないようにする狙いもあるとみられる。

英が離脱の延期を決断しても、英国を除くEU27カ国の承認が必要になる。EU側は「離脱延期が合理的な判断だ」(トゥスク大統領)と延期自体は容認しているが、延期の期限などを巡って英とEUの協議が難航する可能性は残っている。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

3月末のブレグジットのタイミングが徐々に近づいていますね。何度も取り上げたこの問題ですが、イギリス議会において与党vs野党という対立構造がそもそもあることに加え、その中も「離脱強硬派」「合意離脱派」「EU残留派」とに分かれ、メイ首相には悪いですが「絶対まとまらない」状態になっています。

EUとの合意がイギリス側の問題でできないとすれば取り得る選択肢は2つしかありません。

・合意なき離脱=ハードブレグジットか

・離脱延期か

ですね。個人的には前者=ハードブレグジットしかないと思っていましたが、さすがにメイ首相もイギリス議会もそれではマズイと思い直したのか、上記記事によれば以下のようなプロセスを通じて「離脱延期」も視野に入れ始めたようです。

1.離脱延期を視野に入れた首相方針の議会承認(2月27日)

2.EUとの合意内容に基づく離脱の議会承認(3月12日までに)

3.上記2が否決された場合、「合意なき離脱」か「離脱延期」かの議会投票

こうなると逆に「離脱延期」しかないように感じます。そもそもブレグジットは無理筋だったのかもしれませんねぇ。

ポイントとなるのはもちろんイギリス領である北アイルランドとアイルランドの国境問題です。国境はオープンなのに関税制度は別なんてことは技術的に不可能です。とすると北アイルランドとイギリス本土との間に関税ラインを引くしかなさそうですが、それはそれで反対意見が強いということですね。

反対意見というよりは物理的に難しいということかもしれませんが。

ただそうなると、少々離脱を延期しても問題を解決することはできません。当面、「延期」はあり得ても早晩

・「合意なき離脱」か「離脱撤回」か

の二択を迫られることになりそうですね。国民投票の時ですら既に僅差だったわけですが、こうしたアイルランドとの国境問題であったり、相次ぐ自動車メーカーのイギリスからの縮小・撤退の動きをみると有権者の気持ちが変わって「離脱撤回」に傾いている可能性は十分ありそうです。

個人的には離脱後しばらくはポンド安になると思っていましたので、むしろ自動車メーカーには輸出に有利になるのかと思っていたのですが、実際にはそうではないということですね!なかなか難しいものです。

そもそもブレグジットを強力に後押ししたのは難民問題だったかと思いますが、イスラム国掃討も最終局面を迎え、シリアもイラクも落ち着きを取り戻し、ヨーロッパへの難民の数も大きく減少している中で、イギリス国民の難民に対する危機意識も和らいでいるのは間違いないと思います。

とすると議会のパワーバランスだけでなく、国民感情としても最終的に「離脱撤回」を選ぶ可能性は高そうですね。

誇り高いイギリス国民が素直に「前言撤回」を受け入れるかは分かりませんが・・・。

その点では「アイルランドの国境問題が解決するまで離脱延期≒実質的な離脱撤回」というのはなかなか日本的な玉虫色のソリューションだと思うのですがいかがでしょうか?(笑)

というわけで今回の読者アンケートは、「イギリスのEU離脱問題において、合意なき離脱=ハードブレグジット以外に離脱延期の可能性が出てきましたが、あなたが考える結末は?」でいきましょう。投票は3月27日まで。

■【読者アンケート】イギリスのEU離脱問題において、合意なき離脱=ハードブレグジット以外に離脱延期の可能性が出てきましたが、あなたが考える結末は?(3月27日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=590



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