まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「日経新聞が実施した２０１９年銀行リテール力調査では、１位：埼玉りそな銀行、２位：りそな銀行、３位：みずほ銀行という「メガバンクそろい踏み」の結果となりましたが、この結果に納得できる？」では・・・

１位：納得できない　８０％
２位： 「店頭」サービスランキングなら納得できる　１０％
〃　：納得できる面もあれば納得できない面もある　１０％

となりました。１位は「納得できない」で８割ですね！まぁそういうことだと思います（苦笑）。

ちなみに昨年はイオン銀行が１位だったということもあってもう少し納得度は高くこうでした。

１位：納得できる面もあれば納得できない面もある　４４％
２位：納得できない　３３％
３位：「店頭」サービスランキングなら納得できる　２２％

真面目に調査方法を見直せばもっと納得してもらえると思うのですけれどねぇ。

いずれにしても銀行の満足度を調査した結果が読者に全く満足されていないというのは笑えません。悪い冗談です。

何度も書いていることですが、日経新聞は他人の銀行を調査する前に、まずは自分の調査手法を謙虚に虚心坦懐に見直していただければと思います。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは11月2日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=739

〔前回のコラム〕銀行リテール力調査、２０１９年の１位は？


　－－－　Ｇｉｎｋｏｕ　－－－

「付き合いたい銀行・付き合いたくない銀行」2000人大調査
https://diamond.jp/

全国に住む一般の利用者は、普段どのような銀行を使っているのだろうか。「付き合いたい銀行」と「付き合いたくない銀行」をそれぞれ1行ずつ選ぶとしたら、どんな銀行が上位にくるだろうか。

ダイヤモンド編集部は今回インターネットで2019年8月下旬にアンケートを実施した。20代、30代、40代、50代、60代の男性と女性（銀行など金融関係者を除く）、それぞれ200人ずつの計2000人から回答を得た。

「頻繁に利用する銀行ランキング」では、3メガバンクが上位に入った。1位が三菱UFJ銀行（単一回答で345人が投票、以下同）、2位が三井住友銀行（199人）、3位がゆうちょ銀行（181人）、4位がみずほ銀行（179人）だった。

5位は楽天銀行（171人）、6位はりそな銀行・埼玉りそな銀行（103人）と続いた。

注目すべきは「付き合いたい銀行ランキング」だ。1位は三菱UFJ銀行（330人）で、頻繁に利用する銀行と同じ順位である。

2位は順位が入れ替わり、楽天銀行（209人）が浮上した。メガバンクの三井住友銀行（196人）とみずほ銀行（161人）、ゆうちょ銀行（144人）を押しのける格好となった。

一般の利用は対面からネットに移りつつあり、楽天銀行はネット銀行大手として利便性の高さが評価された。

※抜粋

〔　出典：ダイヤモンドオンライン　〕

　－－－　Ｇｉｎｋｏｕ　－－－

先週は上記の通り、日経新聞による「銀行リテール力調査」についてご紹介しましたが、再掲すると今回の結果はこうでした。

１位（４位）　埼玉りそな銀行
２位（圏外）　りそな銀行
３位（圏外）　みずほ銀行
４位（圏外）　池田泉州銀行
５位（圏外）　関西みらい銀行

埼玉りそな銀行とりそな銀行の兄弟コンビが１・２フィニッシュを果たしたわけですね。

どちらも口座サービスの中身や金利水準については見るべきものは１つもありませんので（スミマセン）、そのまま納得するのは難しいところです。

店頭サービスが評価の主体ですのでじぶん銀行（現ａｕじぶん銀行）や住信ＳＢＩネット銀行、ソニー銀行などのネット専業銀行がランクインしないのは分かりますが、スペックが優れた新生銀行や東京スター銀行、イオン銀行と言った店舗を持つ銀行がランクインしていいはずですね！

少なくとも上記に記載された５つの銀行よりは魅力的なのではないかと思います・・・。

では他にこうした銀行の魅力度調査がないかと言うと・・・ありました。ダイヤモンド社が集計した「付き合いたい銀行」ランキングはこうなっています。

１位　三菱ＵＦＪ銀行
２位　楽天銀行
３位　三井住友銀行
４位　みずほ銀行
５位　ゆうちょ銀行
６位　イオン銀行
７位　りそな銀行・埼玉りそな銀行
８位　住信ＳＢＩネット銀行
９位　ＰａｙＰａｙ銀行
１０位　セブン銀行

んーどうなんでしょう。三菱ＵＦＪ銀行もまた、魅力がある銀行とは言えませんので、こちらはどちらかと言うと「口座数ランキング」のような結果ですね。

一般市民からすれば「銀行のサービスはどこも同じなので、普段自分が使っている銀行が慣れているし良い」ということなのかもしれません。

あるいは質問の聞き方から「普段取引している銀行の中で選ぶ」というような誘導があった可能性もありそうです。

そうなってくるとマイナーな銀行には逆風が吹くわけで、「付き合いたくない銀行」ランキングはこうなっています。

１位　あおぞら銀行
２位　りそな銀行・埼玉りそな銀行
３位　楽天銀行
４位　みずほ銀行
５位　東京スター銀行
６位　じぶん銀行（現ａｕじぶん銀行）
７位　大和ネクスト銀行
８位　セブン銀行
９位　新生銀行
１０位　イオン銀行

確かに口座数としてはそれほど多くない銀行が並んでいます。個人的にはこれらの銀行の方がよっぽど魅力を感じますが（笑）。

そうした中であえて言えば２位のりそな銀行・埼玉りそな銀行と４位のみずほ銀行はもちろん十分な口座数があるわけで、それでも評価が低いということは「本当に付き合いたくないない」と思われている可能性があります。

もしそうなら、最初の話に戻って１位が埼玉りそな銀行、２位がりそな銀行という、日経新聞のリテール力調査はやはり「いい加減なもの」ということになりそうです。

実際、そうなのでしょうけれど。

しかしなぜ、とってもシンプルなはずの銀行満足度調査がこうもいびつなものになるのでしょうね？やはり経済紙・経済誌としては広告主でもある銀行に忖度しないといけないということでしょうか？

その可能性は十分ありそうです。

では今回の読者アンケートも例年に倣い、「ダイヤモンド社が実施した調査では、付き合いたい銀行１位：三菱ＵＦＪ銀行、２位：楽天銀行、３位：三井住友銀行、付き合いたくない銀行１位：あおぞら銀行、２位：りそな銀行・埼玉りそな銀行、３位：楽天銀行となっています。この結果に納得できる？」でいきましょう。投票は11月9日まで。

■【読者アンケート】ダイヤモンド社が実施した調査では、付き合いたい銀行１位：三菱ＵＦＪ銀行、２位：楽天銀行、３位：三井住友銀行、付き合いたくない銀行１位：あおぞら銀行、２位：りそな銀行・埼玉りそな銀行、３位：楽天銀行となっています。この結果に納得できる？（11月9日まで）
https://www.ginkou.info/enquete/?p=743