まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「あなたの投資スタイルは、投資したら売却しない長期投資派?タイミングによって売買するタイミング売買派?」では・・・
1位:長期投資派 60%
2位:どちらとも言えない、状況による 20%
3位:タイミング売買派 10%
〃 :投資はしない 10%
となりました。1位は「長期投資派」で6割です。なるほど。
何度もご案内しているように筆者が投資から一旦撤退したのは2016年ですので、今の株価水準が続く限り撤退した意味はなく、それならずっと投資を維持しておいても良かったのかなと思います。円建ての海外先進国株のインデックスはこのようになっています。
逆に言えばここから株価がさらに下がるようになれば「2016年に撤退しておいてよかった」ということになるわけですが。
そうした株価の下落を望んでいるわけではありませんが、ただ世界各地でこれだけ深刻な経済ダメージが出始めているのに株価は意外と高水準を維持しているようにも見えます。株式市場がまだコロナリスクを正しく評価しきれていない気がするのは筆者だけでしょうか。
加えてもう1つ株価に大きく影響してくるのが為替ですね。セオリー通りであれば円高が進むはずが、なぜか円安傾向です。
もし仮に90円や80円と言った円高になればかなりのバーゲンプライスとなってきます。そうなると筆者の投資方針もやっぱり「タイミング売買派」となりそうで・・・まだまだフラフラしているということですね。
筆者が自分の投資ポリシーをがっちり固めるのにはもう少し時間がかかりそうです。
単なる結果論ではあるのですが。
ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは4月25日まで。
〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=873
〔前回のコラム〕長期投資派?タイミング売買派?
--- Ginkou ---
スルガ銀行、シェアハウス手放せば借金帳消しに
https://www.nikkei.com
スルガ銀行は25日、不正な融資で過大な借り入れをしたシェアハウスの所有者が、物件を手放せば借金の返済を免除すると正式に発表した。まず東京地裁に民事調停を申し立てていた257人を対象に、土地と建物の物納を条件に借金を帳消しにする。望めば他の所有者にも同じ措置をとる。一連の不正融資の舞台となったシェアハウス問題に区切りをつける。
シェアハウス融資を巡っては、借り入れ希望者の源泉徴収票や預金残高を改ざんしたり、契約書を偽造したりする不正行為がまん延していた。実勢価格より高値で物件を買わされていたケースも多く、返済に行き詰まる所有者が相次いでいた。これまでスルガ銀は元本の一部カットなどに応じてきたが、根本的な解決のためより踏み込んだ対応をとる。
まずスルガ銀がシェアハウス向けの貸出債権を投資ファンドとみられる第三者に売却。所有者がこの第三者にシェアハウスの土地と建物を物納すれば借金を帳消しにする。所有者にとっては債務免除益が発生するが、非課税扱いになる見通しだ。
シェアハウスの所有者は全体で1258人。今回はこのうち東京地裁に調停を申し立てた257人、343棟が対象で、対応する債務額は約440億円という。
スルガ銀はすでに一連の不正を許した企業統治不全の象徴とされた創業家との関係を融資、株式の両面から解消した。今回、シェアハウスの所有者側が求めていた物納による借金の帳消しに応じることで、不正融資で地に落ちた信頼回復をめざす。
スルガ銀は25日、2020年3月期の業績予想の上方修正も発表した。従来210億円としていた連結純利益は270億円(前期は971億円の赤字)になる。保有する美術品や遊休不動産の減損処理で約94億円の特別損失を計上するが、シェアハウス債権の売却で不良債権処理費用が減ることが最大の理由だ。
※抜粋
〔 出典:日本経済新聞 〕
--- Ginkou ---
コロナショックも気になりますが、今回は久しぶりにスルガ銀行のシェアハウス問題について。
シェアハウス問題とは、「かぼちゃの馬車」などのシェアハウス販売・運営会社の破綻によって、シェアハウスに投資していた個人投資家の借金返済が行き詰っている問題ですね。
これに関しては冷たいようですが、筆者の結論は「個人投資家の自己責任であってスルガ銀行には責任は一切ない」というものです。
もちろん一番悪いのは個人投資家を騙したシェアハウス販売側ですが、そうであってもスルガ銀行がその尻ぬぐいをするというのはおかしな話です。もし仮に投資がうまくいけばスルガ銀行に利息を上乗せする・・・なんてことはないのでしょうから、投資が失敗した時だけ訴えるというのはあまりに自分勝手な気がします・・・。
スルガ銀行が責められるとすれば結果的に甘い審査をした=多額の融資をしたという点でしょうけれど、それも見方を変えれば「積極的に融資に応じてくれた」ということであり、「個人投資家の要望を聞き入れてあげた」ということです。もし投資が成功していれば「美談」にもなりうる話です。
仮にこれでスルガ銀行が悪い、ということになれば「事業の失敗は全てお金を貸した銀行が悪い」ということになりますね。そんな馬鹿な話はありません。
そうしたわけでシェアハウスオーナーの方々には申し訳ないですが、スルガ銀行に支援を求めるのは筋違いだなと思っていたわけですが。
上記の通りスルガ銀行は「不正な融資で過大な借り入れをしたシェアハウスの所有者が、物件を手放せば借金の返済を免除すると正式に発表した」
とのことですね!何と・・・。
早期終結を図ったということかもしれませんが、しかしアンフェアな気がします。他に同様なことが起きた場合にスルガ銀行が借金帳消しに応じることはないのでしょうから。
また個人投資家の自己責任が一切問われていないというのもやはりチグハグです。その「過大な借り入れ」を求めていたのは個人投資家自身なわけですからね。
今後、「悪しき前例」として記憶されていくことになりそうです。
というわけで今回の読者アンケートは、「スルガ銀行は、不正融資で過大な借り入れをしたシェアハウスオーナーが、物件を手放せば借金を免除すると発表しましたが、この措置はフェア?それともアンフェア?」でいきましょう。投票は5月1日まで。
■【読者アンケート】スルガ銀行は、不正融資で過大な借り入れをしたシェアハウスオーナーが、物件を手放せば借金を免除すると発表しましたが、この措置はフェア?それともアンフェア?(5月1日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=880
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