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コロナショックはリーマンショック以上?

執筆者: ginko 発行日付: 2020-04-22

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「日興アセットの3倍3分法ファンドは昨年売れに売れて資金流入額は実質的にトップだったようですが、このレバレッジを利かせたファンドは魅力的?」では・・・

1位:魅力的ではない 50%
2位:魅力的 17%
〃 :よく分からない 17%
〃 :投資はしない 17%

となりました。1位は「魅力的ではない」で5割です。なるほど。

投資資金の元本の3倍までレバレッジを効かせる手法はいかにもハイリスク・ハイリターンな商品の響きがありますが、実際にはレバレッジをかけて投資するのは債券であって、これら債券先物のリターンが中長期的に見てどれくらいになるのかはよく分かりません

株価が下がる時には債券価格が上がる」というセオリー通りに動いてくれるのであれば、債券はクッションになってくれますが、ただそれは言い換えると「株価が上がる時には債券価格が下がる」わけで、今後株価が上昇していくのだとすると債券の存在が逆に足枷となります。

筆者は今のところシンプルに株式に投資したいですので、このファンドを購入することはなさそうです。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは5月15日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=889

〔前回のコラム〕
グローバル3倍3分法ファンドは魅力的?


 --- Ginkou ---

新型コロナで株価が大きく変動、過去の急落時との時系列比較
https://www.pictet.co.jp


新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)を受け世界経済の先行き不透明感が高まる中、3月中旬にかけて世界の株式市場は急落しました。

今回の新型コロナウイルスのパンデミックによる株式市場の急落(2020年3月23日まで)の時間経過を、過去の急落時と比較すると、下落がはじまる前のピーク(月末ベース)から3カ月間の下落は1929年の世界恐慌や1987年のブラック・マンデーと同程度の下落率となっています。

しかし世界恐慌時、ブラックマンデー時は、ともに急落後、上昇基調となりました。今回も株式市場は急落後、反発しています。

米連邦準備制度理事会(FRB)は3月に2回の緊急利下げを実施、国債や投資適格債の購入を発表、4月には一部のハイイールド債の購入にも踏み切るなど、大規模な金融緩和策を実施しています。また米政権は2兆ドル規模の大型経済対策法案を成立させています。欧州や日本でも米国同様、景気対策として金融緩和策や財政支出を決定しており、このような動きが株式市場の反発に繋がったとみられます。

更に足元では、米トランプ大統領が経済活動再開への指針を示したことや、新型コロナウイルス感染症の治療薬開発への期待なども株式市場にとってプラスに働いています。

過去の急落時と比較すると、ブラックマンデー時には急落後3ヵ月で反発し、以降、上昇基調を維持しました。

一方で、世界恐慌時は急落後、一度は反発しましたが、その後再び長期にわたる下落基調となりました。リーマンショック時は、リーマンショック発生前の2007年後半に米国のサブプライムローン問題の深刻さが認識されて以降、株価は1年以上にわたり下落基調となりました。またITバブル崩壊後の下落局面では、米国同時多発テロ、エンロンおよびワールドコムの破綻、米国における企業会計不信などが相次いで発生し、株式市場は約2年間、下落基調で推移しました。

今回の株価下落は新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞が原因となっています。本格的な株価の回復には新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられる、もしくは治療薬やワクチンの開発などで、経済活動が正常化する見通しがたつ必要があり、これらの動向を注視していく必要があると考えます。

※抜粋

〔 出典:ピクテ投信 〕

 --- Ginkou ---

Yahooニュースでも紹介されていましたが、ピクテ投信が興味深いグラフを作成していますね。今回の「コロナショック」を過去の金融危機と比較したものですが、株価の推移はこのようになっています。



アメリカ株の最初の動きは世界恐慌ブラックマンデーとほぼ同じ下落率ですが、ただブラックマンデーがとっとと回復したことに比べて世界恐慌は50ヶ月=4年過ぎてもまだ低迷しており、対照的ですね。

今回のコロナショックが実体経済を直撃していることを踏まえれば、近しいのはどちらかと言うと世界恐慌な気がしますがいかがでしょうか。

しかし世界恐慌はピークから5分の1以下に下がったのですね・・・すごい・・・。

直近の金融危機であるリーマンショックは1年3ヶ月後にピークアウトしたわけですが、ITバブルは約2年後ということですから、株価はまだ下がる局面がありそうですね。

実際、世界の株価は2月までは好調だったことを踏まえれば、金融市場は今般のウイルス問題のリスクを全く把握できていなかったということだと思います。

とすると事態がさらに深刻になれば、狼狽する状況になるのは間違いなさそうです。

ただ結局のところ反発のカギを握るのはワクチン治療薬ですね。それ次第で早めに回復することも、さらに時間がかかることも、両方あるわけで、まぁ確かにこれは予測が難しいです。

一時期のパニック売りは収束した感がありますが、筆者は予断を持たず、1年くらいかけてじっくり投資をしていきたいと思います。

というわけで今回の読者アンケートは、「今回のコロナショックはリーマンショック以上?リーマンショック以下?」でいきましょう。日本語としては正しくありませんが(笑)。投票は5月23日まで。

■【読者アンケート】今回のコロナショックはリーマンショック以上?リーマンショック以下?(5月23日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=894



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