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原発回帰に賛成?反対?

執筆者: ginko 発行日付: 2021-12-29

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「ついに日本でも市中感染が始まったオミクロン型ですが、確かに感染力は強いものの、感染が拡大している南アフリカ、アメリカ、イギリスでは死者数は増えておらず、そこまで怖がらなくてもいいような気もします。あなたはオミクロン型が怖い?怖くない?」では・・・

1位:怖くない 56%
2位:少し怖い 33%
3位:怖い 11%

となりました。1位は「怖くない」で約6割です。意外な結果ですね!

メディアや世論調査などを見る限り、まだまだ我々の「コロナ恐怖症」は根強く、オミクロン型に対しても強い警戒心を感じている方が多いように感じます。

感染症対策としてはなるべく多くの人が危機感を共有するのは全く正しいと思いますが、ただその一方で、あまりに過敏に反応すると経済がダメージを食らうことになります。

その点では「正しく恐れる」ことが重要ですが、ことオミクロンについては感染力が強そうではあるものの、毒性はさほど強そうではなく、重症者や死者がそこまで増えないようであれば、過度な行動制限は必要ないと思いますね。

このオミクロンがコロナ禍の「終わりの始まり」のような気がするのですがいかがでしょうか。

メルマガでも述べましたが、来年=2022年は「正常化の年」となってほしいものです。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは1月23日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1334

〔前回のコラム〕
オミクロンはただの風邪?


 --- Ginkou ---

欧州、原発回帰の流れ
仏英主導、脱炭素・エネ安保対応 日本は議論避け停滞
https://www.nikkei.com/


EUのフォンデアライエン委員長は10月に「我々には安定的なエネルギー源である原子力が必要だ」と述べた。EUは経済活動が環境に配慮しているか判断する基準「EUタクソノミー(総合2面きょうのことば)」で原発を「グリーン電源」に位置づけるか、加盟国間で激しい議論が続く。

マクロン仏大統領は11月、国内で原発の建設を再開すると表明し、英国も大型炉の建設を進める。両国は次世代の小型炉の開発にも力を入れる。オランダは12月半ば、総額50億ユーロ(約6500億円)を投じる、原発2基の新設計画をまとめた。

原発回帰の最大の理由は気候変動対策だ。EUは2030年の排出削減目標を1990年比40%減から55%減に積み増した。原発は稼働中の二酸化炭素(CO2)の排出がほとんどない。風力や太陽光と異なり、天候に左右されない。EUは19年時点で総発電量の26%を原発が占める。

11年の日本の原発事故を受け、EUは原発の安全規制を強化してきた。17年には原発を安全に運用するには50年までに最大7700億ユーロの投資が必要との文書を作成。認可基準の擦り合わせや、原子炉の設計標準化などの対応を求めている。

ドイツは他の加盟国と一線を画し、メルケル前政権が22年末までの「脱原発」を掲げる。新政権もこの方針を堅持するものの、ロシアへの天然ガス依存やガス価格高騰で脱原発方針を延期するよう求める声もある。

日本は原発活用に向けた議論が停滞している。エネルギー基本計画では、30年度に電源に占める原発比率は20~22%を目標とする。ただ、達成には再稼働済みの10基に加えて再稼働をめざす17基を動かす必要がある。日本は長期の戦略を欠く。

日本では事故を受けて国民の反発も根強く、政府はより丁寧な説明が求められる。事故処理や放射性廃棄物の最終処分場も決まっていない。

日本は再生可能エネルギー導入でも周回遅れだ。政治が責任を持って議論を主導せず先送りを続ければ、脱炭素の取り組みは遅れるばかりだ。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

世界では温暖化対策の一環として、ガソリン車からEV車への移行や、石油・石炭発電所の削減などの計画が相次いで発表されています。

こうした動きに各論ではいろいろと疑義を目にしますが、しかし総論としては悪いことではないと思います。

温暖化による自然災害の増加を肌で感じますし、エネルギーはなるべく持続可能なものの方が良いと思いますし、政策転換によって新たなイノベーションが生まれる可能性も高いと考えるからです。

ただ問題は、ことエネルギーについては、「再生可能エネルギーがベース電源にはなり得ない」という点です。

ベース電源は常に一定の発電量が求められるわけですが、天候に左右される再生可能エネルギーでは代替となれません。将来的に廉価なバッテリーが普及すれば別ですが。

そうなってくるとベース電源の選択肢は少なく、特にCO2排出量ゼロにこだわるのであれば原子力発電しかなさそうです。ということで上記記事の通り、特に欧州では原発回帰の流れが広がっているようですね。

記事から引用するとこうなります。



確かに新たな原発建設の動きが広がっていることが分かります。

東日本大震災の記憶が新しい我々日本人にとっては素直に賛成するのは難しいテーマですし、最終処分場なども決まっていない現状を考慮するとなし崩し的にどんどん原発を再開させていくのもどうかと思いますが、ただ日本として本気でCO2削減を目指すのであれば、原発再開は必須だと思います。

脱原発」を取るのか、「CO2削減」を取るのか、非常に悩ましいです。

願わくばここでもイノベーションが起きて、「脱原発も、CO2削減も」が達成できるソリューションが生み出されることを期待したいと思います。

と言う事で今回の読者アンケートは、「CO2削減のために、ヨーロッパでは原発回帰の動きが広がりつつあるようですが、東日本大震災を経験した日本人としては複雑です。あなたは原発回帰に賛成?反対?」でいきましょう。投票は1月29日まで。

■【読者アンケート】CO2削減のために、ヨーロッパでは原発回帰の動きが広がりつつあるようですが、東日本大震災を経験した日本人としては複雑です。あなたは原発回帰に賛成?反対?(1月29日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1338



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