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長期金利は何%まで上昇する?

執筆者: ginko 発行日付: 2023-08-03

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「日経新聞の調査によれば、主要20品目の8割が供給過多ということで、インフレの原因の1つであった供給制限は解消しつつあるようですが、今のインフレはいつまで続く?」では・・・

1位:3年以上 45%
2位:1年 27%
3位:半年 18%
4位:2年 9%

となりました。1位は「3年以上」で約5割です。なるほど、今のインフレが相当の長期間続くということですね。では実際に日本のインフレ率がどのように推移しているかというとこうなっています。



確かに現時点ではインフレ率が低下する兆しは全くないですね。為替が円安傾向であるという点もインフレ圧力となります。

他方で、世界経済の中心であるアメリカのインフレ率はというとこうなっています。



金融政策の違いはあるにせよ、すでにピークアウトし順調に低下しています。とすると、やはり日本でも早晩インフレ率は下がるような気がしますね。

そもそも少子高齢化が進む日本においては需要は徐々に縮小していくでしょうから、インフレがこのままどんどん進んでいくのは考えにくいです。

そう考えると「3年以上」なのか「1年」なのかは分かりませんが、どこかでこのインフレは収束するのは間違いないと思います。

経済にとっては右肩上がりのインフレ状態の方が活気づくのでしょうけれど。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは8月26日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1770

〔前回のコラム〕
インフレはいつまで続く?

 --- Ginkou ---

長期金利上限、事実上1% 日銀総裁「緩和の持続性高める」 金利操作を柔軟に
https://www.nikkei.com/


日銀は28日の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正に踏み切った。長期金利の上限の0.5%は「めど」とし、1%を事実上の上限とする。植田和男総裁は決定会合後の記者会見で「金融緩和の持続性を高めるため」と狙いを説明した。

日銀は国債を無制限に毎営業日購入する「連続指し値オペ」の利回りを1%に引き上げる措置も決めた。めどとする0.5%を緩やかに突破するケースは容認しつつ、1%に近づく急激な金利上昇などを指し値オペといった措置で抑え込む。

日銀が28日公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では23年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く=コアCPI)の前年度比上昇率の見通しを2.5%に上方修正した。24年度は1.9%、25年度が1.6%で、数値上は政府・日銀が物価安定の目標とする2%付近が続く見込み。企業がコスト高を価格に転嫁する動きが続く。

植田総裁はマイナス金利の解除については「まだだいぶ距離がある」とし、上場投資信託(ETF)買い入れといった措置も現状通り維持した。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

先月の日銀の金融政策決定会合は「無風」かと思っていましたので、イールドカーブコントロールの修正報道には驚きました。

もっとも最初は「長期金利変動幅の上限は変更しないが、上限を超えることは容認する」という、何だか意味のよく分からない説明でしたので影響が測りかねましたが、「実質的な上限は1%」という報道でようやく真意が分かりました。

要は昨年、「0.25%→0.50%」に引き上げた長期金利の上限を、今回は「0.50%→1.00%」に引き上げたということですね。

ナルホド。

繰り返しになりますが、筆者は今回は利上げはないと思っていましたので驚きましたが、ではなぜ植田日銀が慌てて利上げに踏み切ったかというと・・・円安を食い止めたかったということでしょうか。

足元のインフレに対しては「我慢強く対処していく」というスタンスだったかと思いますので、それを翻させる外部要因は・・・為替しか思いつかないですねぇ。

では為替相場がどうなっているかというとこうです。



一瞬、大きく円高に振れたドル円相場ですが、その後は逆に円安が進んでいるという皮肉な結果ですね!

今回の実質的な利上げは明らかに円高要因ですが、それでも円安になっているのは・・・「日銀の利上げ」より「FRBの利上げ」の方が影響が大きいということですかね?

理由は分かりませんが、このまま円安が進むようであれば、インフレ抑制の観点からも日銀はさらなる利上げをするのかもしれません。

注目ですね。

そうなってくると、定期預金金利も多少上がってほしいと思うわけですが、今回金利を引き上げているのはあくまで「10年金利」であって、1年もの定期預金や3年もの定期預金への影響は限定的ということになりそうです。

個人向け国債の変動金利タイプであればダイレクトに金利が上がるのですが・・・。

定期預金においても金利アップの動きが出てくることを祈りたいと思います。

では今回の読者アンケートは、「日銀はイールドカーブコントロールにおける長期金利の上限をこれまでの0.5%から1.0%に引き上げ、長期金利に上昇圧力がかかっていますが、長期金利は今後何%まで上昇する?」でいきましょう。投票は9月3日まで。

■【読者アンケート】日銀はイールドカーブコントロールにおける長期金利の上限をこれまでの0.5%から1.0%に引き上げ、長期金利に上昇圧力がかかっていますが、長期金利は今後何%まで上昇する?(9月3日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1775

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