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マイナス金利は解除される?

執筆者: ginko 発行日付: 2023-09-13

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「円安に原油高が重なってガソリン価格が歴史的な高値となっていますが、あなたの自衛策は?」では・・・

1位:車に乗るのを控える。減らす。 55%
2位:少しでも安い給油所を探す。 27%
3位:車は持っていない、乗っていない。 18%

となりました。1位は「車に乗るのを控える。減らす。」で約6割です。なるほど。確かに日常的に自動車に乗らない人であれば「乗らない」のが最善の選択肢ですね。車に乗らなければガソリンを入れる必要がありませんし、結果的にCO2を排出することもありません。

他方で筆者のように日常的に自動車に乗る人にとっては、「少しでも安い給油所を探す。」くらいしか選択肢がないですね・・・。安いと言っても1リットルあたり数円の違いしかないでしょうけれど。

わざわざ低燃費車に乗り換えるのも大げさですからね。

ちなみに2割が「車は持っていない、乗っていない。」というのも印象的です。都心であれば車は確かにいらないのかもしれませんし、今はレンタカー以外にもカーシェアがありますからね。車離れが進んでいるという話を聞きますが、「車は利用するが所有しない」という考え方は合理的ですね。

ただ単に免許を持っていない人が平均して2割くらいいるという話なのかもしれませんが・・・。

いずれにしても脱・炭素には反するかもしれませんが、ガソリン価格が低下することを祈りたいと思います。それはつまり円高になるということですから、投資家としては痛しかゆしではありますが。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは10月6日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1798

〔前回のコラム〕
どうするガソリン高!

 --- Ginkou ---

脱マイナス金利、年明けか
最短シナリオを読む「1月決定・2月実施」
https://www.nikkei.com/


日銀のマイナス金利政策解除は最短でいつか――。市場の大きな関心事項になってきた。

報じられた植田和男総裁の発言を踏まえ、12月との見方も出ているが、日銀内には、いくら何でも早すぎるのではという空気もある。円安防止効果を持つ金融政策修正を前向きに受け止める政府側にも、12月は政治的に難しいとの見方があり、最短で来年1月決定というのがより現実的なシナリオという印象だ。また解除の実施自体は、決定より遅れて2月になる展開があり得る。

マイナス金利解除をめぐる思惑が強まったきっかけは、9日付読売新聞に植田総裁のインタビュー記事が載ったこと。

「(総裁は)賃金上昇を伴う持続的な物価上昇に確信が持てた段階になれば、大規模な金融緩和策の柱である『マイナス金利政策』の解除を含め『いろいろなオプション(選択肢)がある』と語った」と報じられた。

日銀が重視する来年の春季労使交渉での賃上げ動向などについて「年末までに十分な情報やデータがそろう可能性はゼロではない」とも語ったとされた。「年末」の12月の金融政策決定会合での解除決定もあり得るとの見方が市場で出た。

マイナス金利政策の実務に詳しい日銀関係者は「制度の複雑さを考えれば、解除も即日実施にこだわらない方が無難」と見る。となると、決定は来年1月でも、実施は次の積み期間が始まる2月という日程になり得る。

もちろん、これはあくまで最短のシナリオ。ある日銀OBは「来年1月決定の可能性が少し高まった」と見るものの、「現時点では来年4月決定が中心シナリオ」と語る。春季労使交渉の状況をより見極めた方がいいからだ。

同会合では26年度まで含めたより長期の経済・物価予測を出す予定。2%物価目標の持続的・安定的な実現の絵を示しやすい。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

日銀が着々と金融政策の修正を行っていますね。昨年12月にイールドカーブコントロールにおける長期金利の変動幅を「-0.5%~+0.5%」に拡大し、この7月には上限を「+1.0%」に引き上げました。

長期金利の理論値が0.6%前後と指摘される中、上限を1%にするということは、実質的にイールドカーブコントロールの終了にほぼ等しいですね。少なくとも形骸化したのは間違いありません。

となると残る日銀の金融緩和政策は「マイナス金利」ですね。マイナス金利とは、短期金利の誘導目標を-0.1%とするもので、要するに銀行が日銀にお金を預けると利息がもらえないばかりか逆にお金を取られてしまうこととなり、銀行に対する日銀からの「お金を預けるのではなく貸し出しに回せ」という強力なメッセージですね。

確かに金融政策を正常化していくのであれば次の一手は「マイナス金利の解除」なのでしょうけれど、筆者自身は早期のマイナス金利解除に懐疑的です。

政府・日銀としては一方的に続く歴史的な円安トレンドを抑制したいという願いがあるのかもしれませんが、円安トレンドの主因である日米金利差の代表的な指標はあくまで長期金利=10年もの国債金利であり、短期金利が多少上がろうが下がろうが為替相場にほぼ影響がありません

実際、植田日銀総裁のインタビューが報道されたのが9日で、週明け確かに円相場は一時的に円高に動いたものの、2日経ってすっかり元の水準に戻っています。

■ドル円相場



加えて、マイナス金利が解除されると住宅ローンの変動金利が上昇することになります。住宅ローンの変動金利は短期金利に概ね連動していますからね。

金利の上げ幅にもよりますが、変動金利が上昇すれば、現役世帯のフトコロを直撃します。とすると消費にも日本経済全体にもかなりの悪影響が出るものと思います。

今や8割前後の住宅ローン利用者が変動金利を選択しているのでなおさらです。

個人消費が「人質」に取られていることを勘案すれば、日銀がマイナス金利解除に踏み出すのはかなり難しいですね。そこから得られるメリットもほとんどないわけですし。

そうしたわけで筆者は「マイナス金利はまだまだ続く」と予想しますが、読者のみなさんはいかがでしょう?

では今回の読者アンケートは、「読売新聞に掲載された植田日銀総裁の発言内容により、マイナス金利解除がクローズアップされていますが、マイナス金利は半年以内に解除されると思う?」でいきましょう。投票は10月13日まで。

■【読者アンケート】読売新聞に掲載された植田日銀総裁の発言内容により、マイナス金利解除がクローズアップされていますが、マイナス金利は半年以内に解除されると思う?(10月13日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1803

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