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中国は脅威?

執筆者: ginko 発行日付: 2023-11-22

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「市場金利がハッキリ上昇する中で、メガバンクも金利を僅かながら引き上げ始めましたが、あなたの預金金利に対する期待値はどれくらい?」では・・・

1位:1%超 38%
2位:0.5% 31%
3位:0.3% 15%
〃:0.4% 15%

となりました。1位は「1%超」で4割となっています。なるほど。確かに預金金利が1%を超えてくると、俄然やる気が出てきますね。100万円預けて1年後に利息が1万円。税引前ですが、それでも手応えのある利息となることは間違いありません。

ただまぁさすがに預金金利が1%を超えてくるのは相当先だと思いますので、2位以下により現実的な「0.5%」「0.3%」「0.4%」が並んでいるのは納得感があります。

実際のところ、アメリカのインフレ率は既にピークアウトしており、それに合わせてアメリカの金利も足元では徐々に低下しつつあります。そしてそうした影響は日本の金利にも波及してくるわけで、日本の長期金利も足元では低下傾向となっています。



このまま、どこまでも金利が下がっていくことはありませんが、とは言いつつ早晩日本の金利もピークアウトするのであれば、預金金利は1%どころか、0.2%~0.3%に到達するのが関の山という気がしますね。

未来の金利を正確に予測することはできませんが、過度に金利上昇を期待することは・・・やめておいた方が良さそうです。

ではアンケートへの投票がまだの方は投票をお願いいたします。アンケートは12月16日まで。

〔投票〕https://www.ginkou.info/enquete/?p=1845

〔前回のコラム〕
あなたが求める預金金利の水準は?

 --- Ginkou ---

中国出生数、建国以来最少更新か
今年900万人割れの予測 若者、将来不安拭えず
https://www.nikkei.com/


中国の少子化が止まらない。2023年の出生数は900万人を割り込み、前年比1割超減るとの予測が出てきた。年初に「ゼロコロナ」政策が終わったが、若者の就職難など将来不安は根強いためだ。将来の働き手不足に備え、法定退職年齢の段階的な引き上げなど対応が急務となっている。

中国メディアによると、北京大学医学部の喬傑主任は8月「中国の新生児は過去5年で4割減り、23年は700万人以上で多くて800万人超」との見方を示した。シンクタンク、育●(おんなへんに咼)人口研究の専門家である何亜福氏は「850万人前後」とはじく。

22年は956万人で初めて1000万人の大台を割り込んだ。政府が全ての夫婦に2人目の出産を容認した16年を直近のピークに5割減った。専門家の予測通り、23年も減少すれば3年連続で、1949年の建国以来の最少を更新する。

政府は16年の第2子容認に続き、21年には第3子も認め、事実上産児制限を撤回した。効果は大きくない。22年の第2子以上の出生数は515万人と5年で43%減った。

過去の「一人っ子政策」のツケで、出産適齢期の女性が減少している。20年の国勢調査をもとに日本経済新聞が独自推計したところ、20~39歳の女性人口は30年までの10年間に2割近く減る。子を産む女性の母数が減るため、出生数の減少は今後も続く可能性が高そうだ。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

ついこの前まで一人っ子政策を推進してきた中国で出生数が増えるわけがありませんが、今年の出生数は800万人前後ということで「建国以来最小」とのことです。グラフではこうですね。



コロナの影響もありそうではありますが、しかしそれにしても崖を転がり落ちるように赤ちゃんの数が減っています。10年前は1,500万人を超えていたようですから、半減という状況ですね。

人口が減れば、食料問題もエネルギー問題も解決しやすくなりますし、ついでに社会が安定しますので、中国共産党としては「少子化はウェルカム」という考え方もあるのかもしれません。

ただ一方で、年金にせよ、健康保険にせよ、介護にせよ、一定の若者がいる前提で制度設計されていますから、少子高齢化が急速に進めば社会システムが成り立たなくなってきます。

いよいよ進退が極まった時には、中国共産党は強制的に結婚させ、強制的に子どもを産ませると言った実力行使に出るのでしょうかね?

何でもありの共産主義ではありますが、個人の家族設計にまで踏み込んでくるのか・・・気になるところです。

いずれにしても当面は急激な少子高齢化が進む中国ですが、そうなってくると疑問に感じてくるのが「中国は本当に安全保障上の脅威なのか?」という点です。

台湾や尖閣諸島も含めた海洋進出への意欲を隠さない中国に対して、我々は脅威と捉えてきたわけで、実際にロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにすると、独裁者が容易に暴走することが改めてよく理解できました。

つまりは中国が何を思ってか日本に侵攻してくる可能性は全くのゼロ%ではないということです。

しかしながら、戦争をするにも一定の兵士の頭数が必要になってきますし、そもそも人口が減少していく中で、領土拡大のモチベーションが維持できるのか甚だ疑問です。

日本でも長らく地方の過疎化が進んでいるわけですが、そうした状況下で、現実的かどうかはさておき国土拡大の意欲があるかというと・・・全くありませんよね?

中国政治の重心が「国の外=覇権争い」から「国の中=少子化対策」に移っていくにつれ、地政学リスクは徐々に低下していくことになりそうです。

そのように考えると、少子高齢化の進展=平和ということなのかもしれませんね。

ということで今回の読者アンケートは、「中国の出生数は大きく減少し、今年は建国以来最小とのことですが、それでも中国は安全保障上の脅威?脅威ではない?」でいきましょう。投票は12月22日まで。

■【読者アンケート】中国の出生数は大きく減少し、今年は建国以来最小とのことですが、それでも中国は安全保障上の脅威?脅威ではない?(12月22日まで)
https://www.ginkou.info/enquete/?p=1851

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