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日本の財政破綻は考えられない?

執筆者: ginko 発行日付: 2017-10-31

まずは前回の読者アンケートを振りかえってみます。前回の「今回の衆院選の総括は、野党が分裂したから自民党が勝ったという結論に落ち着きそうですが、希望の党は民進党候補者を全員受け入れるべきだったと思う?」では・・・

1位:全員受け入れなくて良かったと思う。 77%
2位:全員受け入れるべきだったと思う。 23%

となりました。1位jは「全員受け入れなくて良かったと思う。」 で、約8割と圧倒的ですね!筆者も全くの同感です。

野党分裂によって自民党が勝ってよかった」という趣旨の回答も含まれていそうですが、それはともかく政策や理念が全く違う人々が集まって政治的に連帯するのはやはり無理があります。万が一政権交代できたとしても政権運営がうまく行かなくなるのは明らかです。民主党政権もその傾向がありましたしね。

その点では今回の騒動によって野党が大きくリベラルの固まりと保守の固まりに分かれたのは良いことだと思います。

確かに立憲民主党と希望の党の得票を合計すれば自民党に肉薄できたのかもしれませんが、ただ希望の党が旧民進党候補者を丸のみしてそれくらいの得票があったかと言えばそれは違うと思います。立憲民主党は「排除された」というストーリーがあってこそ、自民党支持者も含めて幅広く「同情票」を集めたのではないでしょうか。

また、筆者もそうですが、「与党に勝ってほしいものの、3分の2はやりすぎ。」と思った方は世論調査などを参考に票を分散させたものと思います。その点では野党が一本化されていてもやっぱり与党は今回の結果と変わらない規模で勝利していた可能性がありそうです。

というわけで、野党分裂が「主犯」のようになっているのは違和感を感じるのですがどうでしょう?

いずれにしても、次の国政選挙に向けて、立憲民主党も希望の党もしっかり実力を磨いていっていただきたいものです。立憲民主党に今回のような「」が吹くことはないでしょうし、希望の党は公約もメディア対応もとにかくグチャグチャでしたからね。

またぜひ財政の問題にも目を背けず、現実的で、継続可能な政策提言にも期待したいと思います。

ではアンケートへの投票がまだの方は、ぜひ投票をお願いいたします。アンケートは11月25日まで。

〔投票〕http://www.ginkou.info/enquete/?p=220

〔前回のコラム〕
希望の党は民進党を全員受け入れるべきだった?


 --- Ginkou ---

日本の財政破綻は考えられない
https://www.nikkei.com/


アベノミクスのもと、基礎的財政収支の国内総生産(GDP)比率、総債務残高のGDP比など財政指標は改善している。それでもいまだに日本の財政危機を懸念する声が絶えない。

しかし、そもそも日本や米国など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。財政破綻論者は日本のデフォルトとしてどのような事態を想定しているのか。明示すべきだ。

日本国債の格付けは財政状態のみならず、広い経済全体の文脈、特に経済のファンダメンタルズを考慮し、総合的に判断されるべきである。例えば、財政破綻論者は以下の要素をどのように評価しているのか。

日本は世界有数の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界第2位である。その結果、国債は現在94%が国内で極めて低金利で安定的に消化されている。近年自国通貨建て国債がデフォルトした新興国とは異なり、日本は変動相場制の下で、強固な対外バランスもあり、国内金融政策の自由度ははるかに大きい。さらにハイパーインフレの懸念はゼロに等しい。

実は、以上の文章の大半は私の書いたものではない。財務省が2002年5月に外国格付け会社宛てに提出した「外国格付け会社宛意見書要旨」の一部を、多少現状に合わせて数字を変え、ほぼそのまま利用したものだ。この文書は、その後の一連のやり取りと共に、今でも財務省のホームページで読むことができる。

執筆者は当時の財務官、現日銀総裁黒田東彦氏と言われている。確かにマクロ経済学についての理解と歴史の知識に裏打ちされた文章は黒田氏らしい。

デフレによる税収減や、日本政府が約700兆円余りの総資産を保有していること、現在は日銀が約436兆円の国債を保有していること、そして歳入庁設置といった徴税改善手段があることに言及がない点は不満が残る。だが議論の骨格は今も正しい。

財政当局である財務省が、対外向けに日本には財政破綻は起こりえないと言っている。日本の財政破綻論者は、まず財務省に説明を求めるべきだろう。

※抜粋

〔 出典:日本経済新聞 〕

 --- Ginkou ---

そろそろ政治ネタもお終いにしようと思っていたのですが、今朝の日経新聞で気になる記事を見つけてしまったので、今回は財政問題について。

筆者のような財政再建論者からすれば今回の衆院選を通して

・プライマリーバランスの2020年度黒字化目標の撤回

・消費税の使い道の変更(バラマキの拡大)

ということになってしまったのは誠に残念でした。それでも逆に危ぶまれていた消費税増税が「実施方向で一歩進んだというのは良い」という考え方もできるのかもしれませんが。

そんななかなか改善されない財政に個人的に神経過敏になっているタイミングで出てきたのが上記記事ですが「日本の財政破綻は考えられない」というなかなか刺激的なタイトルになっています。

長文ではありませんが、その「財政破綻は考えられない」とする理由を抜き出すとこうなります。

1.日本は世界有数の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界第2位。

2.国債は現在94%が国内で極めて低金利で安定的に消化されている。

3.日本は変動相場制の下で、強固な対外バランスもあり、国内金融政策の自由度ははるかに大きい。

4.ハイパーインフレの懸念はゼロに等しい。

いかがでしょう?

個別に論じる前に「財政破綻」には2つの視点があると思います。1つ目は「金利が急騰し、通貨が急落するという、信用危機の状態に陥るかどうか」という視点。2つ目は「そもそも借金を返済できるのかどうか」という視点です。前者が短期的、後者が中長期的な視点とも言えますし、人間の健康に例えるなら前者が「病気になるかどうか」、後者が「不健康かどうか」と言い換えてもいいかもしれません。

不健康」だからと言ってすぐに「病気」になるとは限りませんが、しかし着実に「病気のリスク」は高まることになります。

翻って上記「理由」を見てみると、どれも1つ目の「金利が急騰し、通貨が急落するという、信用危機の状態に陥るかどうか」という視点で語られているような気がします。確かに今すぐ信用危機の状態になるとは思いませんが、しかし国の借金が増えていけばそのような危機が起きる可能性は際限なく上昇していきます。

では2つ目の「そもそも借金を返済できるのかどうか」という観点で見てみると、理由になっていそうなのは「日本は世界有数の経常黒字国、債権国」という指摘くらいですかね。

ただこうした財政再建の議論になるとよく混同されていると思うのですが、確かに「日本」は経常黒字国ではあるものの、それは「日本政府」が黒字という意味ではありません。いくら「日本」としてお金を稼いでいても、「日本政府」の税率が低いままだったり、あるいは税収以上に歳出してしまうと、やっぱり財政破綻してしまいます。

日本」が黒字あろうとなかろうと、「日本政府」が赤字である以上、「増税&歳出削減」は避けて通れないということです。しかも黒字を目指せばかなり激しい「増税&歳出削減」となるはずです。有権者はしっかり現実に向き合う胆力が必要ですね。

なおこのまま借金が増えていくとどうなるのでしょうか?

間違いなく格付けは下がりますから、誰も日本円で取引してくれなくなり、円安に向かっていくのでしょう。

また着実に信用危機のマグマが溜まっていくことになりますが、何かのキッカケでそれが噴出するのかもしれません。例えば30年以内に発生する可能性が高いとされる首都直下型地震なども被害規模によってはそうしたキッカケとなる可能性があります。東日本大震災直後は原油輸入量急増により一時的に経常赤字となったのでしたっけ?

ホラーストーリーばかり考えても生産的ではありませんが、いずれにしても、増え続ける借金に無関心なほうがどうかしています

借金は先送りすればするほど問題が深刻化していきますね。ぜひ1日も早い財政再建論議が盛り上がってくることを期待したいと思います。

それにはわれわれ有権者自身の理解と問題意識、そして主体性が必要なのは言うまでもありません。財政再建を訴えた候補者を落選させるようであれば永遠に話が進みませんからね。

では今回の読者アンケートは、「いまだに日本は財政破綻しないと信じているエコノミストもいるようですが、日本はこのままいけば財政破綻すると思う?しないと思う?」でいきましょう。投票は12月1日まで。

■【読者アンケート】いまだに日本は財政破綻しないと信じているエコノミストもいるようですが、日本はこのままいけば財政破綻すると思う?しないと思う?(12月1日まで)
http://www.ginkou.info/enquete/?p=220



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