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銀行関連ニュース: 12月の世界の株価収益率を更新しました。  
執筆者: ginkou
発行日付: 2016/12/17
閲覧数: 129
サイズは 11.79 KB
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12月の、世界各国の主要株式市場の株価収益率(PER)一覧を更新しました。

<1.株価収益率(PER)とは?>

 株価収益率(PER)って何?という人にご説明しておきますと、株価が、その会社の利益の何倍くらいになっているか、という株価の割高・割安を示す尺度です。ある会社の一株あたりの利益が1万円として株価が20万円なら、20万円÷1万円=20倍、というわけですね。言い換えれば、「株価は利益の何年分か」を表していると言えます。株価収益率が20倍なら「利益の20年分の株価」ということですね。

 で、なぜこれが大事かというと、株価が割高か割安か、全てこれだけで説明できてしまうような万能のモノサシだからです。歴史上、たくさんのバブルがありましたが、多くは株価収益率が40倍とか60倍とか80倍という、利益額から見れば気の遠くなるような株価になったんですね。

 もちろん当時は、その「高い株価収益率」を正当化するもっともな理屈がたくさんあったのでしょうけれど、結果的にはどんなバブルもはじけ、高い株価収益率は「重力」に負けて低下し(時には破滅的なスピードで)、概ね15倍前後に落ち着いています。株価収益率は、特に株価が割高になっていないかどうか、目安としては「20倍を超えていないかどうか」チェックすればいいと思います。

 一方で例えば15倍未満の株価収益率は相対的に割安といえますが、割安には割安な理由があるので、飛びつくのはオススメしません。あくまで「割高」のチェックに用いると良いでしょう。


<2.今月の株価収益率>

 12月の世界の株価収益率の推移はこんな感じです。



 12月の株価収益率の平均は前月と比較して上昇しました。先月の単純平均は14.58倍で、今月は14.89倍ということですね。

 上がったということは株価が「割高」になったということになります。株価が割高となる要因は以下の通りです。

 ・株価が上がる
 ・企業収益が減る


 ここでいつものように最近の株価の動きをチェックしておきましょう。

■日経平均株価(6ヶ月)



■日本を除く、世界の先進国の平均株価(円建て:6ヶ月)



■世界の新興国の平均株価(円建て:6ヶ月)



 予想通り先月に引き続き日本株と円建てで見た先進国株は大きく上昇していますね!

 一方、先月は下落傾向だった円建ての新興国株も大きく上昇しています。これが株価上昇によるものなのか、円安によるものなのか気になるところですが、具体的な数値をチェックするとこのようになっています。

・日本 :上がる(17,967円→19,401円)
・先進国:上がる(525ポイント→581ポイント)
・新興国:上がる(770ポイント→835ポイント)


 やはり日本株先進国株、そして新興国株のすべてが大きく上昇しているわけですね。

 このような動きとなっている理由は明白で、アメリカ大統領選挙でトランプ氏が勝利したからです。事前の報道に基づけば、トランプ氏が大統領になるとその政策の不透明さから「ドル安・株安」が起こると予想されておりましたし、筆者もそうなるものと思っておりましたが、ふたを開けてみると真逆の「ドル高・株高」という状態ですね!

 つまりは株高だけでなくドル高=円安も進んでいるというわけですが、為替相場のグラフをチェックしてみるとこうなっています。

■ドル円相場

 

 これまでの円高トレンドが見事に反転していますね!1ドル=118円台まで円安が進んでいます。劇的な変化です・・・。

 上記の先進国株・新興国株は繰り返しになりますが「円建て」ですので、株価上昇の背景には「円安効果」もあるということですね。

 その円安の原動力となっているのが、トランポノミクスによる「景気回復期待」と「財政悪化懸念」の両方から引き起こされているアメリカの金利上昇です。アメリカの金利をチェックしてみるとこうなっています。

■アメリカ長期金利

 

 確かに大統領選後、急激に金利が上昇していることが分かります。これまた劇的ですね!

 金利が上昇すれば、通貨も上昇するというのがセオリーですので今の「ドル高円安」はまさにそうしたセオリー通りと言えるわけですが、加えて米ドル金利が上昇すると、アメリカから海外に向けられていた投資資金の一部がアメリカに還流していく、ということになっております。

 とするとそうした投資資金に支えられていた新興国株などのリスクの高い資産の価格は下がりやすくなるわけで、これまたセオリー通りであれば新興国株は弱含んでもいいはずですが、主要な新興国の株価指数はこのようになっています。

■中国株(ハンセン)

 

■インド株(センセックス)

 

■ブラジル株(ボベスパ)

 

■ロシア株(RTS)

 

 現地通貨建てでは概ね下落しているというわけですね。やはり「アメリカの金利上昇」は新興国株価にとって逆風である一方、そうした逆風を大きく上回る形で円安が進んだため、「円建ての新興国株価」は上昇したということかと思われます。

 ちなみに上記BRICsの中で唯一気を吐いているのがR=ロシアですが、これはおそらく原油高に伴うものと思われます。その原油相場はこうですね。

■原油(WTI先物)

 

 これまた回復基調です。本来、ドル高となれば原油は安くなるのではないかと思われますが、トランプ政権=原油高のイメージが働いているのでしょう。

 そうしたわけで世界の金融市場は、「ビフォー・トランプ」と「アフター・トランプ」とで景色が一変していることが分かります。

 今のトレンドが続くとすれば、「先進国株高・新興国株安・ドル高円安・金利高」が進んでいくことになりますが、たださすがに「楽観的すぎる」とも「期待が先行しすぎている」とも感じます。

 要するに違和感を覚えてしまうわけですね。

 大統領就任から100日くらいまでが「ハネムーン期間」だとすれば、株価も今がピークである、という可能性はゼロではありません。

 そもそもトランプ氏が保護主義的な政策を進めれば進めるほどアメリカ経済の成長力を奪っていくわけですからね。

 日本にいると今一つトランプ氏の最新の動向がダイレクトに伝わってこないわけですが、しかし公約を大きく撤回することはないとすれば、徐々に「負の側面」が見えてくるものと思います。それでも今のようなご祝儀相場が続くのかどうか・・・そこはクールに見通しておく必要がありそうですね。

 個別の株価収益率=PERはこのようになっています。



 今月の割高市場は先月に引き続きアメリカ/ナスダック市場ですね。

 次の15倍以上20倍未満のゾーンですが、インド/SENSEX市場イギリス/FT100アメリカ/NYダウ日経平均南アフリカ/全株日本/JASDAQ市場ブラジル/ボベスパ市場ですね。

 もちろん株価は割高の時よりも割安の時に購入した方がいいわけで、これから株式投資をご検討の方はこうしたPERの状況にも注意しながら、なるべく割高な市場・タイミングは避けて投資先を選別していただければと思います。

 だからと言って「低ければいい」というものではないのは申し上げた通りですが。

 各株価指数のPERの具体的な推移はこちらをご参照ください。

>>>世界各国主要株式市場の株価収益率(PER)推移はこちら

  
http://www.ginkou.info/modules/per/




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